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隠れ家の不良美少女 224 間も無く

ついに武道館まで一週間を切った。
ウイングでステージの最終チェックをしている。

「友希さん友里香さん、これ見てください」奏太くんんは慌ててスマホのニュースを見せる。

『サンライズプロ、東堂社長逮捕!』ニュースが流れた。

奏太くんはモニターをテレビのニュースに切り替える。
マスクをして帽子を深く被った東堂が逮捕され、連行されて行く映像が写しだされる。

「まさか桜子のお父さんが地検特捜部だったとはねえ〜」俺はモニターを見ながら呟く。
「桜子のお父さんは輸入会社の社長さんよ、地検とは何の関係もないわよ?」ニヤリとした。
「えっ?東堂に話したのは嘘だったの?」俺は慌てて友里香さんを見る。

「だってそうでも言わなきゃあの場合どうにもならないでしょう?」

「私が地検特捜部の榊奏太です!」奏太くんが笑った。

「なんだ、知らないのは俺だけかよ」眉を寄せた。

「怖かったですよ〜、サンライズプロの前にワゴン車でいた時は」奏太くんは情けない顔をした。

「オーマイガー」俺は両手を広げギブアップのポーズをした。

ニュースが流れしばらくすると、電話が頻繁に鳴り出す。

「友里香さん、武道館の取材の申し込みがたくさん来てますけどどうしましょう?」未来ちゃんが聞いた。

「予定した数で締め切って頂戴、コロナ禍だから無理だと言っておいて」

「大東新聞はどうしますか?」

「一階の特別席を用意してあげてね」微笑んだ。

「了解です」未来ちゃんも微笑んだ。

「友希さん、あの東堂を破滅に追いやったキナコにマスコミは注目してるみたいね」

「みたいだね…………今後キナコに色々と言ってくる人はいなくなるだろうね」

「これで武道館を成功させたらパーフェクトよ」友里香さんが微笑んだ。

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