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おしりにやさしい旅の話~アジア(+α)トイレ事情

日本はトイレ大国だ。
ウォシュレットは日本発祥。国内ではすでに当たり前、めずらしくもなんともなくなって久しいが、海外ではまだまだ珍しく摩訶不思議な魔法のアイテムだ。いまだに海外から来た人の日本の感想に”トイレがきれい”というワードが頻繁に含まれている。
では、ほかの国のトイレ事情はどうなんだろう。
”世界最高峰のトイレ”の恩恵を享受するあなたにお届けする、世界のトイレ・プチ情報。お役に立てばうれしい。

韓国のトイレ
有名な”紙を流さない”トイレの代表国。トイレには必ず紙を捨てる専用のバケツがある。ここにあなたのお尻をふいた紙を捨てる。つまり、韓国のトイレはクサい。紙を流さないのは、下水道の開発が進んでいないから。紙を流すと詰まってしまったり、処理が出来ないんだそう。最近では下水の整備が進み、紙を流してもよいトイレが増えたそうだが、習慣的にいまでもゴミ箱に紙を捨てる人が多いらしい。おしゃれカフェに入った際に(ここならだいじょうぶだろう)と入ったトイレが恐ろしく汚くて震え上がった記憶がある。床に使用済みの紙が散乱、強烈なにおいに涙目になった。
空港のトイレは比較的キレイ。ですがずっと空港にもいられないので…残念。韓国は好きだがトイレ事情のせいで足が遠のいた。

台湾のトイレ
台湾も下水の整備が進んでいないため紙を捨ててはいけない場所が多いものの、韓国ほどではない印象。比較的日本のトイレに近かったように思う。特に観光地はどこもきれいに清掃され、紙がないなどの困りごともなかった。ウォシュレットは装備されていない。ホテルのトイレも快適ではないが不便でもない。空港のトイレはきれいで広かった。

香港のトイレ
昔々、香港のトイレはひどかった。
マクドナルドのトイレを利用した際、ドアを開けて入るのを一瞬ためらった。紙が床に散乱し、便器は汚く、水道も清掃がされていない状況。現地の香港人曰く、高級百貨店などのトイレでないと汚くて使えないとのこと。そうして連れて行ってもらった高級ショッピングのトイレも汚かったというトイレ後進国、香港。
直近で訪れた香港は道路もトイレも見違えるようにきれいになっていた。トイレは今どきのおしゃれなものが増え、街角のリノベーションカフェのトイレなどは狭くて古いながらもきれいに、おしゃれにしてあった。紙も流せる(これ大事)。
ただし、ホテルのトイレは別。
一般的な中級レベルのホテルに宿泊した際に、最上階の一番奥の部屋に通された。なんとその部屋、トイレのレバーを何度動かしても水が流れない。具体的には貯水槽に水か溜まっていないわけではないが、水圧が弱すぎてもはや”水洗”できるレベルにない。さすがにトイレが使えないのでましな部屋に変更してもらったが、そのトイレも結局水圧が弱く、すぐわきのシャワー(香港はトイレとシャワーが一体なのが一般的)で追い水をしながら流すことがあった。
ちなみに、そのホテルのシャワーは細長い小さいシャワーで、後述するトイレのお尻用シャワーと瓜二つだった。なんだかなあ。
香港の新しいブティックホテル、高級ホテルはきちんとした欧米風のシャワーがついているのでご安心を。水圧は期待しないのが良いだろう。
香港の空港トイレは広い!きれい!安心安全である。荷物を持っても楽々入れるので好きだ。

ベトナムのトイレ
ベトナムはトイレのあたりはずれが大きい。
特にはずれの衝撃がものすごいインパクトだ。
残念ながら自分では写真を撮らなかったが、写真付きで紹介しているブログがあったので載せておく。これぞベトナムローカルトイレだ。この写真はだいぶきれいなほう。実際はもっとすごい。

これからベトナムへ行く方、安心してください。
ベトナムには超絶キレイなトイレもあるのだ。

これはハイフォンにできた最新のイオンのもの。ほかのイオンもきれい

ベトナムに行ったらトイレはイオン一択だった。
イオンモールのトイレは、なんなら日本の古いイオンより格段におしゃれかつキレイなのである。きれいすぎて現地の若者が数時間居座ることもザラだ。なにせトイレスペースにはソファやライティングミラーが完備され、映えること間違いないなトイレなのである(でもトイレだから写真はやめてほしい)。ちなみに入口のジェンダーサインがアオザイ(ベトナムの民族衣装)を着ていてカワイイ。

おしゃれなジェンダーサイン


こんなにきれいなトイレだが、便座のわきにはお尻洗い用のシャワーがついている。ベトナム式ウォシュレットだ。
こんな感じ。

これはスーパーきれいなトイレ。
たびハックさんによると、近頃はベトナムのトイレがだいぶ進化しているようでワクワクする。ベトナムは本当に進化のスピードが光速だなあ。
ベトナムも一応紙を流してはいけませんトイレのグループ。でもウォシュレットがあるのでなんかすっきり。
このウォシュレットは使い方にコツがある。間違うと全身びしょ濡れで大惨事なのでご注意を。ちなみに私は何を隠そう経験者だ。はじめは使用を戸惑うが、慣れるとなくてはならないアイテムになるのでぜひお試しを。
空港はまあまあキレイ。特に問題はない。むしろバスプールや駅のトイレが要注意。観光地はおおむねキレイだが、屋外のトイレは衛生面、安全面を
考慮して使用しないのが無難。

カンボジアのトイレ
シェムリアップは国が全力で観光をサポートしているだけあり、水洗トイレの普及率が高かった。キレイで整備が進み、まったく文句なし。屋外の観光スポットが多いので心配していたが、問題なく使用できた。
プノンペンはまた別。こちらは国の情勢を反映し、整備が進まず環境の悪いトイレが多いご様子。

タイのトイレ
タイは都会のため、トイレの記憶が残らないほど高水準。
空港もきれいで安心安全。ショッピングモールのトイレはよく手入れされており、日本の百貨店と何ら変わりのないレベルだった。確かウォシュレットもあったはず。ホテルのトイレにはついていた。

ここまでがアジアのトイレの経験談だ。
アジアは一般的にトイレは無料なのでありがたい。また観光地はどこもトイレがきれいなので問題なし!
観光地ならどこに行っても衛生面は安心だ。安全面はどこに行ってもぼんやりしていたら狙われるのは同じ。トイレでは気を抜いている人が多いので、スリや置き引きにはご注意を。

番外編①:アメリカのトイレ
アメリカのトイレは、良くも悪くも映画で見たまんまである。
やや汚く、だいぶ危険。
鍵を借りて入るタイプのトイレはまだよいほうで、場所によってはトイレを借りられないこともある。計画的にトイレに行く必要があるのがアメリカだ。実際に訪問した中では、デパートはそこそこ、動物園は割ときれい、レストランはきちんとしたところならきれいで安心だった。スタンドやカフェではトイレを利用しないことが多かった。空港は大きくてキレイなので好き。

番外編②フランスのトイレ
個人的に一番がっかりしたのがフランスはパリのトイレだ。
古い、狭い、壊れている、観光地は一部有料。いいとこなしである。オペラ座のトイレはデコラティブで美しいが、故障したままのトイレが複数あったり。フランスは古い建物が多いので香港と同じ現象が起きがちだ。ボート乗り場は有料で、かつ汚い。有料の意味って何なんだろうと考えさせられた。

番外編③バハマのトイレ
バハマは小さな島だ。おそらく国の収入のほとんどは観光によるもので、それなりに観光地化され、整備されている。我々が踏み込むようなところは何の問題もなく利用でき、無料だ。海賊をネタにした観光が人気なので、トイレもレストランも海賊っぽいところが多い。

結論。
観光地はもう心配するほどやばいトイレはない!(個人の感想です)
皆さん安心してトイレに行こう。
ただし、万一に備えてティッシュと除菌シートは必携だ。準備が万全なら、たまに大当たりしてもおもしろいと思うだけの心の余裕を持てる。

旅先のトイレを知れば、その国のことがもっとよくわかると思っている。
是非”トイレに注目する旅”を楽しんでほしい。
そして帰国後には、“世界最高峰のトイレ”の恩恵を噛み締めようではないか。



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