見出し画像

倭寇とは


どのような存在だったのか?
簡単にご説明



〈目次〉
1.倭寇の概要
2.前期倭寇
3.後期倭寇

1.倭寇の概要
倭寇は13~16世紀に東アジアの朝鮮、中国の海岸で活動した海賊および密貿易集団である。

倭寇の活動期は、前期と後期に分けられ、またそれぞれ活動の主体が異なる。

おおよそ13~14世紀が前期倭寇、15世紀には倭寇の活動は衰え、15世紀後半から16世紀に再び活発になって後期倭寇となる。

また、倭寇は海賊行為だけではなく、明の海禁政策(民間人の海上交易を禁止する政策)の中で貿易の利益をあげようという、中国商人と日本商人の密貿易の側面もあった。

2.前期倭寇
前期倭寇(特に14~15世紀)が活動するようになった理由(発生した原因)としてあげられるのは、
・モンゴル帝国が衰退し東アジアの秩序が崩壊したこと。
・高麗の社会不安、政治の混乱が続いたこと。
・鎌倉幕府の滅亡、南北朝の争乱があり、そのために北九州の御家人、農民が窮乏したこと。
などが考えられる。

また、前期倭寇が行ったことは、主として朝鮮半島海岸部における、お米と人間を略奪することであった。

3.後期倭寇
後期倭寇は、その中心となり多くを占めたのが、現在の中国の福建や広東の沿岸の中国人であり、日本人やさらにはポルトガル人やスペイン人で密貿易に参加したものも倭寇とみなされた。

また、後期倭寇が活動するようになった理由(発生した原因)は、中国国内における物資の生産の増大と、それに見合わない海禁政策、つまり「海禁政策の行きづまり」にあった。

その行為は、前期倭寇がお米と人間の略奪であったのに対し、後期倭寇は、いわば「強行密貿易」であった。

暴力をともなっていたが、本質は日本の銀と中国の生糸の交換を主とした密貿易であった。


以上

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?