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ランチェスター戦略


弱者が強者に勝つための戦略


〈目次〉
1.はじめに
2.ランチェスター戦略理論
(1)弱者の戦略理論
(2)代表的な3つの戦略
  ①1点集中主義
  ②足下(そっか)の敵攻撃の原則
  ③ No.1(ナンバーワン)主義
3.おわりに



1.はじめに
ランチェスター戦略とは、販売競争に勝つための戦略であり、世界で最も広く利用されている戦略の1つといわれている。

今回は、ランチェスター戦略の重要と思われる内容にしぼって、ご説明したい。

2.ランチェスター戦略理論
ランチェスター戦略は、弱い立場にある側が強者にどのようにして挑むかを考えた弱者の戦術であり、軍事戦略を基にして編み出された戦略である。

単純に兵士によって戦闘力が決まるのではなく、兵士個人の質を高めるなど戦術の工夫を重要としている。

(1)弱者の戦略理論
弱者の戦略としての考え方として、戦闘力は、「武器効率(質)×兵力数(量)」で求められる。

この公式にあてはめると多数の兵士(社員)がいる側(大企業)が圧倒的に有利である。

そのため、社員の少ない中小規模の企業は、数ではなく質を高める戦略に替える必要がある。

弱者の基本戦略は差別化である。


(2)代表的な3つの戦略
ランチェスター戦略には、代表的な3つの戦略がある。自社の内部環境や外部環境を鑑み、どの戦略を重視するか、考察することが大切である。


①1点集中主義
1点集中主義は、攻撃目標を1つに絞り、達成するまで集中して攻撃し続けるという考え方である。

たとえば、勝ち目のある商品、地域、流通、顧客を設定して、そこに経営資源を集中して投入する。

要素を分散させずに、集中させて競合相手から負けない状況をつくり出す。

しかし、1つの市場やセグメントに継続して集中することは外部環境等によりリスクをともなう。したがって、狙う市場やセグメントについては柔軟に変更できる姿勢も求められる。 

②足下(そっか)の敵攻撃の原則 
足下(そっか)の敵攻撃の原則とは、市場シェアで成果を出したい場合、自社の1ランク下の競合他社(足元の敵)を攻撃(売上を奪う)するという考え方である。

理由は自社よりも強い敵と戦って体力を失うよりも、勝ちやすい敵と戦った方が勝ち目があるからだ。

1ランク下の敵を倒せば自社は伸び、敵は下がるため、競争優位な体制に持っていくことが可能となる。

③No.1(ナンバーワン)主義
ある市場やセグメントにおいて、No.1(ナンバーワン)になる。しかも2位を圧倒的に引き離すことにより、絶対的なリーダーとなる。

3.おわりに
繰り返しになるが、弱者が強者に勝つための方法は、徹底的な差別化にある。

商品の性能や品質だけではなく、顧客やユーザーの立場になり、他社にはない優れたサービスも含まれる。例えば、アフターサービスの充実化などがあげられる。

但し、現代のように変化の激しい時代においては、ある物事に執着しすぎずに、俊敏に自らも変化し続けていくことが大切と考える。


以上

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