見出し画像

音楽素人のライブ後記 vol.01

FINLANDS BI TOUR ONEMANLIVE FINAL
@渋谷CLUB QUATRRO
2018.10.16
(3年ぶり4回目)

初めてFINLANDSを知ったのは、
「RO69JACK13/14」のファイナリストに残った時。
もう5年も前。
『ナイター』という曲に一目惚れならぬ、
一聴き惚れした。
それからしばらくして、
ライブにも行くようになった。

FINLANDSは、
とにかく曲が良い。


ここで言う曲とは、
メロディのこと。
ボーカルの塩入さんは、
稀代のメロディメーカーだと思っている。
出す曲出す曲、
どれを取ってもどこを切っても美しい。
その上に自由自在な声色と、
残酷なほど生々しい歌詞とが重なると、
魔法がかかる。

日本のガールズロックが好きなら、
聴いてほしい。

切実に。
絶対にハマるから。

改めて振り返ると、
今回は『JET』のレコ発以来のライブだった。
3年前だ。
ハコは新代田FEVERで、
7割ぐらいの客入りだったはず。
それが今回は渋谷QUATRROで、
SOLD OUT。
3年という時間、
2人が着実に前に進んでいることが嬉しかった。

もちろん、
ライブは進化していた。
印象的だったのは、
ボーカルの塩入さんが、
フロントパーソンの自覚を身に付けていたこと。
バンドは私物化するものじゃない。
でもライブでは、
いい意味でボーカルが目立たなければいけない。
他のメンバーの想いも、
背負わなければいけない。
昨夜の塩入さんは、
それが自然とできていた。
人気に恥じない、
十分な立ち振る舞いだった。

もう一つ彼女が成熟したと思った瞬間は、
MCを聴いた時。
FINLANDSは昔から、
お客さんを置いていくところがある(と思っている)。
実際昨夜も、
湿っぽいMCの後に『ガールフレンド』が始まり、
1分後にはお客さんを煽っていた。
さすがにノリづらかったかな(笑)
でも、
そのMCは素敵だった。
想いを上手に、
言葉にしていた。
3年間で様々な経験をしたのか、
言葉の奥行きもあった。
きっと他のお客さんにも、
しっかりと届いたはず。


せっかくなので、
もっとこうしたら良いのに、
と思ったことも書きたい。

一番思ったのは、
音源の再現性を上げた方が良いなってこと。
ライブは爆音が良いという好みもある。
でもFINLANDSは、
ボーカルをちゃんと聴かせた方が絶対に良い。
特に塩入さんは声量の大小が激しいタイプ。
バッキングが都度合わせるか、
バッキングに負けない声量をキープするかしないと、
消えてしまう。
塩入さん自身も、
特にAメロ頭は静かに入りすぎるきらいがある。
(バラードはそれでいいけど)
ライブの時は、
少し意識すると良いかもしれないなと思った。

他にも『PET』は一部だけど、
4小節のまとまりが、
1小節ごとにぶつ切りで勿体ない印象を受けた。
『恋の前』のアウトロも少し揃っていなかった。
些細なポイントだけど。

もちろん、
良かった曲も沢山ある。
例えば『yellow boost』の激しいライブアレンジは、
至高だった。
『ULTRA』も素晴らしくて、
彼女たちの代表曲になった気がした。
そして3年ぶりの『クレーター』は、
思わず鳥肌が立った。

何より、
渋谷クアトロが埋まって、
800人が手を挙げている光景は、
本当に嬉しかった。
その中で21曲もやりきれるのだから、
紛れもなく立派だ。

終わった瞬間、
もっと大きなステージで、
FINLANDSが観たいと思った。
きっとすぐ叶うけれど。
でも別に、
小さくても良い。
彼女たちのライブが観れるなら、
どこでも良い。
また近いうちに、
観に行こう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?