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【#えぞ財団】連載企画「#この人、エーゾ」㉕羅臼町役場・坂本勇介さん~成功体験をシェアしながら羅臼の新しい未来を創造する。「町民がいつまでも”贅沢”に暮らさる町」にしたい~

組織のなかで、マチのなかで、もがきながらも新たなチャレンジをしているひとを紹介する「この人、エーゾ」。今回は、羅臼町役場税務財政課の財政担当係長・坂本勇介さんをご紹介します。羅臼町で生まれ育った坂本さんは、人口や基幹産業である漁業の収穫量が減少するなかでも、「町民がいつまでも豊かに暮らせる町」を目指し、新たな町の魅力づくりに奔走しています。地方公務員として生きる信条と葛藤、今後の町づくりにかける思いについて聞きました。


坂本勇介:1988年生まれ。羅臼町出身。2007年に羅臼町役場入庁。税務課や環境関連部署に配属後、知床羅臼町観光協会への民間出向を経験。現在、財政担当係長として羅臼町の「持続可能な財政構造構築」を目指して奮闘中

野球に没頭する学生時代。祖父と恩師が導いてくれた地方公務員への道

「今、役場では町の財政を担当しています。性格や仕事のスタイルが行政マンっぽくないせいか、町ではフリーランスと呼ばれることもしばしばです
現在の仕事について尋ねると、坂本さんは冗談交じりにそう話を切り出しました。それまでの常識に囚われず自由に発想し、ブルドーザーのように力強く新しい事業を進めていく――。そんな“スーパー”な公務員である坂本さんを、周囲は敬意と驚きを込めて「フリーランス」と呼んでいます。
北海道根室管内にある羅臼町は、世界自然遺産・知床など世界有数の自然に囲まれています。羅臼昆布、秋鮭、ホッケ、スケソウダラ、エゾバフンウニなど多種多様な海の幸にも恵まれた漁業の町であり、クジラ・シャチ・イルカなど海洋生物、また流氷や野鳥を観察できる観光船クルーズは町の代名詞になっています。
1988年生まれで今年34歳となる坂本さんは、そんな自然資源が豊かな羅臼町で生まれ育ち、羅臼高校を卒業後、羅臼町役場に入庁しました。「町から出ることは1回も考えたことがない」という言うほどの生粋の“羅臼っ子”です。
小・中・高校と学生時代は野球に熱中する日々を送り、高校進学時には複数校からスカウトが来るほどの名選手として活躍します。実家はホッケ、スケソウダラを捕る刺網漁や昆布漁を営む漁師の家系。「小さい頃から船に乗って手伝いをしていた」という坂本さんは、「自分も高校を卒業したら自然と漁師になる」とどこかで感じていたと言います。
「恥ずかしいですが高校生の頃は特に目標がなく、将来の事もそれほど考えていませんでした。今のキャリアに導いてくれたのは当時の野球部の監督。『役場を受けろ』と言ってくれたことがきっかけで入庁することになりました」坂本さんが地方公務員として生きる決心を固くしたもうひとつの理由に、尊敬してやまない祖父の言葉がありました。漁師として後を継がず公務員になると報告しに行った時、祖父は「やるなら一番になれ」と快く後押ししてくれたと言います。「公務員であっても常に新しいことに挑戦していく。そんな働く姿勢は、漁師として黙々と働く祖父の背中から学び、受け継いだものです」

野球に明け暮れた学生時代
高校時代の坂本さん(左)
「やるなら一番になれ!」と公務員を後押しした漁師の祖父(中央)と坂本さん(右)

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