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KIKAU KOTONO ENERUGII #38

      人生に絶望した先に


中学校でのいじめ、親の不倫と夫婦喧嘩
そして、私自身の体調不良は全く解決しなかっどころか
悪くなる一方でした。

喘息で発作を度々起こし
紫色の唇になった私は、救急車で運ばれることもありました。
あの頃の私は、どうにも出来ない問題が何一つ、解決することもなく
苦痛な日々がダラダラと続いていくことに
生きる気力さえ失っていました。

相変わらず、暴力はありましたが
私には手を挙げたことがなかった父でした。
しかし、中学生になると「お前も母さんに似てきたな」
そう父が言い始めました。

何がきっかけだったか覚えていませんが
ある日、父が私に手を挙げた瞬間
私は裸足で逃げたのでした。
気が付けば近所のうちに逃げ込んでいました。

それ以降、私は自宅に戻ることはありませんでした。
私は、腎臓の病気になり、摂食障害になり
半年以上、病院生活を送ることになりました。

小児科に入院した私は
初めて両親から離れて生活しました。
中学3年生ということもあって
院内学級に転校したのでした。

不登校だったことを知った
院内学級の先生は、「せっかくマンツーマンで
勉強ができるのだから、分からないところを克服しよう」
そう言って、勉強を教えてくれました。

看護師長さんは、「家族の問題が解決できるまで
小児科で入院させますので、お母さんも大人になって
親として、責任ある決断をしてください」と
母を励ましてくれました。

一生解決しない、解決できないと思っていた様々な問題が
入院と同時に、解決に向かって行ったのでした。

小児精神科を受診した私は、精神科医に全てを話しました。
先生は「こんなに色々な事が起きたら、体調が悪くなるのは
当たり前よ、あなたは病気じゃないわ、普通です」
そうきっぱりと言ったのでした。

私は学校に行けない自分が何処か可笑しいのではないか
そう思っていました。でも、私は普通なんだと・・・・。
不思議と生きていく自信が湧いてきました。

私は、私に降りかかる問題を
それぞれの立場で行動してくれた人たちを
尊敬するようになりました。
そして、話を親身に聞いてくれた看護師長さんに憧れ
将来看護師になることを決めたのでした。

最後まで読んでくださって、ありがとうございます。またの訪問をお待ちしています : )