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不本意マッチングのくり返しが組織やチームの遠心力を加速させる

私は、2015年に新卒でNPO法人に入職し、ボランティアの大学生と青少年向けのいろんな事業・サービスを作りながら、ボランティアの大学生自身の成長に関わる仕事を8年以上してきています。

今日も学生との1on1の中で出たテーマについて、今日も書いてみようと思います。もしよければ最後までお付き合いください。


昨年から継続して話してきた学生メンバーが新しい立場で新年のスタートを切ったので、いろいろと今の心境や1年の抱負なんかを聞こうと思っていたのですが、話は思わぬ展開へと進んでいきました。

簡単にいうと、新しい立場を引き受けたのは、誰もやらなさそうな雰囲気だったから、という理由だけで、不本意ではなかったと話してくれました。

社内・組織内においても、メンバーをアサインする場面ってたくさんあると思うのですが、事業の実施や組織の運営に直結する部分でもあるので、かなり慎重に行う必要があるのですが、決めることを優先するあまり、アサインされるメンバーにとっての「メリット」みたいなものが蔑ろにされがちです。

結局のところ、そういう不本意マッチングを繰り返すことによって、個人のモチベーションは下がり続け、求心力を高める必要がある組織において、遠心力が働きやすくなる。

「たかがアサインですが、されどアサイン」であって、単に決めるってことをどこまで丁寧にするかによって、いわゆるエンゲージメントも高まるのです。

その上で特に重要だと感じるのは、「クラフティング」という考え方です。
「意味づけ」という意味です。

メンバーのアサインをする際に、特にそのポジションの人がこなす役割やタスクがポジションごとに異なりますので、それらを説明することは必要です。

ただし、そのポジションをこなしてもらうこととポジションをこなす中で何を価値だと感じるのかは人によって違います。

適性や能力のマッチングが必要なのは言うまでもないですが、同時に相手が大事にしている価値観や価値観に基づく価値との合致を確認することが必要です。

わかりやすいことで言うと、
・「ポジションを経験することによって得られるメリットが何か」
・「それってあなたにとって本当にメリットだと感じますかね?」
ということだと思います。

そこをすっ飛ばして、「あなたにとってのメリットはこれです!」と言っちゃう人が少なくないんですが、受け取る方からすると押し付けられている、やらせられると受け取ることも少なくないです。

だからこそ時には、「あなたがやりたいと言っているそのポジション、⚫︎⚫︎と言う理由であなたにとってはやめた方がいいかもしれないですね」というコミュニケーションが必要で、わざわざ責任を負う立場からすると不利になるような、そんなコミュニケーションも必要です。

そういった一つひとつのプロジェクトをどうやってアサインするか、希望者に対してNOを突きつけられるか、そんなことの一つひとつでしか信頼される強いチームを作っていくことはできません。

何か一つでも参考になることがあればうれしいです。


現場からは以上です!

今日も皆さんにとって、すてきな1日になりますように。


「人の育ち&チームづくり」とは?

これは、私が働く大学生主体のNPO法人にて、大学生とともに事業実施をする中で感じたことや気付いたこと、またチームで活動する中での気づきや学びを共有したり、チームとしていま直面している課題やこれからについて共有したりしながら、ジブン自身も、読んでくださっている皆さんにとっても、チームづくり・コミュニティーづくりについて学びを深めていけたらと考えています。

私が働くNPOではたくさんの大学生が活動しています。学年もバラバラで、入りたての1年生の子もいれば今年が最後の1年!ということで意気込む4年生の子までいます。

世の中にはあまりない、4年ですべての人が入れ替わるという不思議な組織でもあって、「学生(先輩)が学生(後輩)を育てる」という文化を継承しながらやってきている組織でもあります。

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おいしいお酒を飲んで、ニヤニヤしながらまた今日も生きていきたいです!