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0494:夏休みの宿題を最終日に泣きながら終わらせるタイプ

 夏休みの宿題。あなたは最初に片付けるタイプ? それとも最後に泣きながらこなすタイプ?

 私は後者だった。小学校の半ばくらいまでは親の言いつけどおり宿題を済ませてから遊ぶことにしていたのだが、四年生くらいの時に友人に「親のいうこと聴くなんて、子供だなあ」といわれ、ムッとした。僕は子供じゃあない、親の言いなりになんかならない、と心に決めた。子供だったのだ。以来、自分の心のままに生きると、必然的に宿題は最終日に泣きながら片付けることになる。宿題なんかやらなくても平気、といえるほどアナーキーでもなかった。

 さて、今日は1月31日。法定調書の提出期限だ。

 法定調書ってなに? という人も多いだろう。関係ある人にしか関係ない話だから、それでいい。関係ある人というのは、法人の総務担当者だ。法定調書は、年末調整の結果を市町村役場と税務署に報告する書式を指す。年末調整そのものは、公務員を含むサラリーマン諸氏にはなじみ深いだろう。家族の収入状況を整理し、自分が払った生命保険や地震保険の控除証明書を集めて総務に渡す、11月頃から1月頭までの年中行事だ。要は、サラリーマンの場合は(他に収入がなければ)総務と税務署・役場がやり取りしてくれて、確定申告をしなくても所得税とか翌年度の住民税が自動的に決まる仕組みだ。

 私は昨年まで県庁職員だったので、最小限のデータを入力すれば後は総務担当が年末調整をしてくれた。家業は「従たる給与」なので年末調整は関係なかった。しかし3月末に早期退職し、4月から家業が「主たる給与」となったことから、今年初めて家業で年末調整が発生した。家業は一人法人(非常勤役員は複数いる)なので、総務事務も自分でやらなくてはならない(ちな27年の公務員経験で総務担当ナッシング)。

 昨年11月に年末調整の書類が届いた。パラパラッと読んだが、よく分からない。源泉徴収は4月以降甲欄適用、扶養家族人数との関係で必要なくなった。どうも提出書類としては例年の1月末の法定調書のみで、あとは唯一の従業員たる自分との関係を整理すればよいようだ。ま、ゆっくりやろう。12月。ま、年が明けてから。1月。ま、後半に。下旬。年末調整ソフトなんてのがあるのか、取り敢えずインストールしとくか。あとは、ま、数日あればできるだろう。月末が近づくにつれてやらにゃあやらにゃあと思いつつ手が出ない発達障害気質。

 で。流石にまずいと思ってパソコンに向かったのが、夏休み最終日ならぬ1月31日、今朝のことだ。まずいにも程がある。

 あらためて手引を見て、表紙の時点で青くなった。年末調整結果としての追加税額の納付期限は1月11日。過ぎてるやん。「納期の特例の承認を受けている場合は」良かった受けてた「1月20日」過ぎてるやーん。

 見なかったことにして手引をめくる。控除証明書類は揃っている。エクセルに必要な情報を抜き出して、年末調整ソフトに入力してみる。で、ここからどうすれば? 3月までの県庁の源泉徴収票と家業のそれを通算するんだよね、どうすんの? 手引を見てもよく分からん。どうも電子的に連動させるためにはe-taxではなく市販の財務ソフトが必要みたいだ。そんなもん使ってねえ(一人法人に必要ねえ)。

 こういう時は白旗を揚げて税務署に聴きに行こう、と思ったのが10時過ぎ。バタバタと書類を集めて2kmあまり離れた税務署に駆け込む(家から近くて良かった)。なんと行列が出来ている。還付申告の場合は既に申告できるみたいで、密とまではいわないが結構な人数が狭いオフィスに出入りしている。みんなマスクはしているし受付前に検温もあるから一定の感染対策はされているけれど。久しぶりの公務職場で、ここで働いている人たちも色々苦労してそうだなと観察する。

 年配の担当さん(再雇用職員または応援税理士かな)と面談。分かったことは

・県庁を退職してから新たな職場に雇用された場合と違い、家業は以前から県庁と並行していたので、年末調整で前職通算は行わない。家業のみで年末調整する。(なんと! そういう情報はググっても見つけられなかった)

・大事なのは源泉徴収簿。ここで年間の給与と各種控除が整理されるので、まずはこれを作る。(任意作製と思って作ってなかった、そんな有用な書類だったとは)

・提出するのは法定調書。(この理解は合ってた)

・年収がぐっと減ってるので、家業収入に各種控除を適用すると、1~3月に源泉徴収した分は戻ってくる。

 ふわあ、目からウロコがぼーろぼろ。分かりました、やってみます! と勢い込んで帰宅。

 まずはあらためて年末調整ソフトで整理、各種控除額が自動計算で出てくるのは優れもの。ただうちにはデータ連携するソフトがないので印刷する必要がある。何故かadobe acrobatではエラーが出て受け付けず、紙印刷。次はこれを頼りに源泉徴収簿を記入していく段だが、手書きはたるいのでエクセルでもないかと探したら、国税庁サイトに入力フォーム付きPDFが。自動計算まではしてくれなさそうだが、記入すべき数字は分かりやすく、電卓叩けば鮮やかに税額が出てくるじゃないか。源泉徴収簿は法定調書ではなく、税務署等に提出する必要はない。ただ事業所にとっては、源泉徴収簿で整理することで役所に提出する項目・数字が整理されるから、実はこれまた優れものな様式だったんだなあ。ごめん、無視してて。

 これで家業収入より遥かに控除額が大きいことが確認でき、追加納付期限ブッチは影響なかった。還付書類を記入し、再度税務署に出向いて提出完了。

 続いて今日が提出期限の法定調書だ。これは毎年やってるから分かるぞ。e-tax(イータックス/国税電子申告・納税システム)じゃなくてel-tax(エルタックス/地方税ポータルシステム)の方が一度に出来て便利なんだよな。入力書式は昨年までと同じだが、「従たる給与」から「主たる給与」に変わったことで従来記載不要だったあれこれそれの記載(要は各種控除の適用)が必要になる。がしがし埋める。送信する。自動的にe-taxにも国税データが転送される。

 よっしゃーっ、提出期限内に提出できたっ!

 まあね、せめて半月早くやれや、という話だというのは分かってる。こうやって半世紀人生凌いできたんだよ……きっと死ぬまでこうだな……。

 以下、来年以降の覚え書きとして記録しとく。似たような境遇(ニッチだ)の人の参考になれば。

■1.源泉徴収
○源泉徴収税額表に従って毎月源泉徴収を行う。
○毎月給与支給日に源泉徴収簿を記録。

■2.半年ごとの源泉徴収納付(特例申告済)
○6月及び12月の15日以降、e-taxで徴収高計算書を作成・送信(0円でも必要)。
○納付すべき源泉徴収がある場合は、そのままe-taxで電子納付手続。

■3.年末調整事務

1)被用者としての作業
○生命保険料・地震保険料等の控除証明書を集めておく。
○年調ソフトで各種控除申告書を作成する(控除額等一覧表が自動計算される)。

2)雇用主としての作業

○源泉徴収簿の年末調整欄に控除額等一覧表から数字を転記。年調年税額を算出する。
〇el-tax「申告データ新規作成(地方税・国税)」から「給与支払報告書・源泉徴収票及び合計表」を作成。事項・数字は各種控除申告書と源泉徴収簿から転記。
○完成後に送信すると、市役所に給与支払報告が、税務署に法定調書及び合計表が送信される。
○送信直後及び数日後にel-tax及びe-taxのメッセージボックスを確認(誤りがあった場合等に差し戻しがあるため)。
○保険料の証明書を含め関係書類は7年間保管。


 さて、これで年末調整&法定調書の難敵は倒した。次は2月15日からの確定申告だ。今回の作業で給与系は整理できたので楽勝。残るはこれも今回初めて挑む個人事業の青色申告……この名称って申告する人の顔色が青くなるからって知ってた?(知らんわ)

--------(以下noteの平常日記要素)
■本日の司法書士試験勉強ラーニングログ
【累積206h24m/合格目安3,000時間まであと2,7944時間】
ま、そういうことで、ノー勉強デー。

■本日摂取したオタク成分(オタキングログ)
『ODD TAXI』第4~6話、中盤に入っていろんな人物が少しずつ不穏な空気を纏う中で先頭を突っ走るのが田中だよなあ。この作品の場合、脚本の上手さが全体構成で目立ってるけど、実は細部のひとつひとつの台詞回しの上手さもきらきら光ってるよな。『鬼滅の刃 遊郭編』第9話、この戦闘シーンだけで既に4話費やしてる。描き込みは凄いけど、ちょっと長すぎない? 遊郭編でワンクール費やそうという意図は分かるし、必ずしもダレずに作れてるから作品の質は損なってない。でも、長いよ。『英雄たちの選択 北条義時・チーム鎌倉の逆襲!』そうか大河はタイトルからして当然「頼朝以後」を描くわけだな。『陰謀論のオシゴト』第1話、ネトフリに加入した目的のひとつが陰謀論系のネタ、これもそのひとつ。様々な陰謀論が実在する世界を描いたアニメなんだが、テンションがすげえや。日本のアニメに慣れ親しんだ者として異質さが際立ち微妙に引くけど、つまらないわけじゃない。

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