独り言の話

私は非常に独り言が多い。
家族が時折指摘してくるほど激しい独り言を1人部屋の中で喋るのだ。自覚している。
では、何故自覚しているのにやめられないのかを話していこうと思う。

そもそもの話をすると、私としては独り言を喋っているという感覚ではない。むしろ誰かに話しかけているように思えるのだ。
…と言っても、独り言を喋らない方には分からないと思うので、もう少し具体的に話そう。
私の脳内には常に2人の人物がいる。
ナレーターとリポーター。
イマジナリーではあるが、いるのだ。
常に私の一挙手一投足をナレーションするナレーター、
そして私のことを端から端まで聞いてくるリポーターがいるのだ。私はそのリポーターに聞かれたことを答えている、そんな感覚で独り言を喋る訳である。
たまに私の動きを実況するアナウンサー、個人名で言うところの古舘伊知郎さんや三宅正治アナのような饒舌で上手い実況が付くのだ。しかも解説付き。よりによって解説は私である。ここでの解説=独り言に当たる。

ここまで話してきた内容はあくまでイマジナリー、想像上にいる私の頭の中だけに住む方々である。
その為、現実には存在しないような人格者もいる。まるで神のような人格の方だ。
私の頭の中にはたくさんの人々が住んでいるのだ。存在せずとも”いる”のである。ワケワカラン

独り言を喋る人の中には私のこの話に共感できる人も少なからずいるだろうと思っている。むしろ居てほしい。
独り言は確かに怖いかもしれない。会話する相手がいないにもかかわらず喋る行為は、恐怖そのものであろう。
しかし、本人たちは本当に虚空へ喋りかけているのではない。何かしらの理由があって自分の頭の中へ話しかけているのだ。全員がそうでないにしても、私は間違いなくそうである。
ぜひ独り言を喋らない皆さんは、独り言を見かけたら暖かい目で優しく見守ってあげて貰いたい。それが彼らへの、私たちへと最大限の配慮だと私は考えている。

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