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私のウクライナでのお気に入り

ウクライナ旅行をしてファンになったのが2017年のことでした。いま私にできることはないかなと思って、キエフ中心に好きなスポット、印象深かった食べ物、読んでよかった本をまとめてみました。

街歩き

世界遺産のソフィア大聖堂やペチェールシク大修道院ももちろんいいのですが、街歩きが好きな私のオススメスポットを写真とともに紹介します。

キエフ大学

キエフの東大ことキエフ大学の「赤門」。イオニア風の柱も赤く染まってかっこよいです。黄色いバスはキエフの公共バス。車内の穴開けパンチに切符を通して自分で穴を開けるシステムで、混んでいるとリレーが始まる。
向かい側の公園では英雄タラス・シェフチェンコ(サッカーのシェフチェンコとは別人)が赤門に向かい合っています。8月の公園は花がたくさんできれいでした。

キエフ・ウラジーミル大聖堂

祈っていく人が後を絶えない教会。世界遺産ではないけれど、人々に愛されている感じがして、私はこの教会が一番好き。中では司祭さんたちが聖書を朗読する声(聖体拝領)に女声コーラスがかかって神秘的でした。
聖堂前のポプラ並木通りにはお供え用の花を売る露店がたくさん。ハチミツや雑貨も売っていたり。祈りのある場所っていいですよね。

キエフ・アンドリイ坂

アンドリイ教会から見下ろした景色。アンドリイ坂界隈は下町っぽい雰囲気で、小さな露店が並んでいました。反対側のドニエプル川が流れる景色も素敵です。

キエフのメトロと大通り

深すぎる地下鉄、速すぎるエスカレーター、不機嫌すぎるチケット売り場のおばさん。キエフに来たら何度でもメトロに乗るべきです。駅によってはシャンデリアがかかったりしていて豪華。
フレシチャーティク通りは道も建物もとにかくでかい。歩いているうちにだんだん距離感が狂ってくるのがまた楽しいです。
先の通りにあるROSHEN社のチョコレートショップ。ばら撒き土産にぜひ(安いし)。オーナーのポロシェンコ氏は大統領にもなりました。なぜかショップ内にスタジオもある。
「ユーロマイダン」の舞台にもなったマイダン広場。独立記念日に向けて設営中でした。写真の脇の巨大な看板には大きく"FREEDOM IS OUR RELIGION!"って書かれていて、この国の自由への想いの強さが感じられます。

リヴネ・愛のトンネル

念願の「愛のトンネル」。激狭・激安な夜行列車(午前3時着)に乗ったり、道のりは大変でしたが感動もひとしお。道中野犬に通せんぼされてビビっていたら、住民のおばちゃんに「トンネルはあっちだよ!(ニッコリ」と促されてますますビビる。

リヴィヴ・旧市街

ドラマの撮影現場に遭遇。リヴィヴ旧市街はヨーロッパの古都らしいおしゃれな街で、ショップやカフェにふらっと入ってみるのがたのしい。ヨーロッパでは人気の観光地であるらしくツアー団体も何度か見かけました。
美しい街並みの中できれいなお姉さんが平然とアンチ・プーチングッズを売っていたりするギャップにもしびれるが、今となっては冗談ですまなくなってしまった。。
リヴィヴのビールショップ。オバマラベルのビール。メルケル、プーチンもありました。後にトランプになったのかは知らない。(追記:ググったらトランプとトルドーもあるようです)

食べ物

安くておいしいウクライナ料理。ボルシチ以外にもいろいろあります。全体的には、スメタナ(サワークリーム)を何にでもかけるのもそうですが、個人的にはディル(香草)をしっかり効かせるのが印象的でした。今でもディルの香りを嗅ぐとプザタ・ハタを思い出します…笑

ボルシチ・ヴァレニキ

ウクライナの定番チェーン、プザタ・ハタにて。ボルシチ(手前左)とウクライナ餃子のヴァレニキ(右)。何にでもスメタナがかかっているので、たまにかかっていないと物足りなくなってくる。ヴァレニキの中身はイモだったり肉だったり甘いのだったり(!)するが、いずれにせよ餃子は正義。

オクローシカ

プザタ・ハタは学食スタイルで注文する。ディルに覆われた白い液体がオクローシカで、味は…生野菜の冷製ヨーグルトスープと言えばいいのか。サラダだと思って食べればよかったかも…。

サーロ

ウクライナ名物、サーロ(豚の脂身)。黒パンに乗せて、ビールのおつまみに。「ウクライナ人はサーロが好きすぎてサーロと呼ばれる」とwikiで読んで、「ラーメン」と呼ばれていた後輩のことを思い出した。

チキン・キエフ

ミニ・ストップでもお馴染みチキン・キエフ。しっかり揚げたチキンカツからバターがたっぷり出てきます。こんなんうまいに決まっているのだが、カロリーを気にしてはいけない。

緑のボルシチ

ボルシチの概念を壊してくる「緑のボルシチ」(左奥)。酸味があってこれはこれでおいしい。肉のカツレツやマッシュポテトもウクライナの定番らしい。ちなみにこのPervakってお店はすごくよかったです。

ウクライナ関連本

ウクライナ関連でよかった本を紹介します。

ウクライナ・ファンブック

「地球の歩き方・ロシア(最後のほうにウクライナページがある)」くらいしかなかったウクライナ・ガイドブック事情に革命を起こした一冊。旅行前にこの本が発売されていれば、、と何度思ったことか。キエフ、リヴィヴ以外の街や「愛のトンネル」もカバー。文化や歴史のコーナーも充実。ロシアと一緒くたにされてたまるか!という著者の意気込みがむんむん伝わります。

ウクライナから愛を込めて

日本に留学経験のあるオリガ・ホメンコさんが日本語で書いたエッセイ集。ウクライナの地に生きる「普通の人びと」が経験してきた出来事が素直な文章で綴られています。つらく悲しい運命の中にある芯の強さ、みたいなものに胸を打たれました。装丁も素敵。

物語・ウクライナの歴史

「キエフ大公国」の名前は昔覚えたけど、そこからいまの「ウクライナ」になるまで何が起こっていたんだろう…という私の疑問に答えてくれた本です。周辺の強国たちの動向を伺いながら、時にコサックのように勇敢で独立心の高い人々を生み出してきたことがわかります。

ウクライナを知るための65章

エリア・スタディーズシリーズらしく、様々な書き手が多方面からウクライナについて書いています。ロシアの関係ばかりが注目されがちですが、地方によってはポーランドやハンガリー、ルーマニアとも深い関係があったりして、ウクライナとは何か、ひいては国民意識を作るものとは何か、ということを考えさせられました。

現代ウクライナ短編集(翻訳)

現代ウクライナ作家たちによる短編物語集。個人の内面や家族の闇を掘り下げたダークな作品が多いです。乾いた暗さ、とでも言おうか。とくに「暗い部屋の花たち」は、崩壊しつつある家庭の緊張感が繊細に、暗喩的に描かれていて引き込まれました。

ウクライナ日記(翻訳)

いまのウクライナ情勢に大きな影響を与えた2014年の「ユーロマイダン」を記したクルコフの日記。愛国心に溢れながらも、ちょっとシニカルな書きぶりが印象的。ユーロマイダンについてはNetflixのドキュメンタリーもよかったです。

道や場所を尋ねるたびにわざわざ連れていってくれたり(ときには一緒にバスに乗って…)、知らなくても周りの人を巻き込んで助けてくれる。そんな人々の優しさが何より心に残っています。

#StayWithUkraine


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