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発達障害さんは『才能探し』にハマりやすい?


発達障害さんは天才?

『発達障害=突出した才能を持っている』
とよく本やネットで検索すると出てきます。

定型と比べると、発達障害さんは
物の見方や考え方の面では
確かに独特な部分はあります。

他に、発達障害さんに向けたアドバイスに

「得意なことを見つけよう」
「好きなことを伸ばそう」

という言葉はよく見かけます。

発達障害さん自身も
『特別な才能があるのでは?』と思い込み
才能発掘の旅に出かける人は多いです。

特にASDさんの場合
言葉の裏を読むのが苦手なので

『発達障害=突出した才能がある』
と言われると、鵜呑みにしやすいです。

そして「私にも何か才能があるかも!」と
『才能発掘の旅』に出てしまう
ASDさんも少なくありません。

その結果、才能探しばかりに
明け暮れてしまいやすいです。

しかし、私は

「得意なことを見つけよう」
「好きなことを伸ばそう」

というアドバイスに
「そうだなあ」と共感する一方で

「いや、何か違うよなあ…」
と違和感を感じてもいます。

また『発達障害=天才』という部分を
過剰に持ち上げている風潮にも
同じく違和感があります。

今回の記事では

  • 『発達障害=天才』の風潮の背景

  • 発達障害さんが才能探しにハマりやすい理由

  • 才能探しで注意する点

などについて
私なりの意見を書いていこうと思います。

『発達障害=天才』の風潮の背景

発達障害の概念は
一般でも浸透しつつありますが

それでも
理解が正しく広まっているとは
言い難い現状
です。

今でも
発達障害に対する思い込みや偏見
決めつけによる不用意な発言をする人

一定数存在しているのも事実です。

特に
発達障害のお子さんを持つ親御さんは
しばしば周囲から

「好きなことを伸ばせばいい」
「何か得意なことは無いの?」

などと言ったアドバイスを
受けることが多いと聞きます。

そして、そういったアドバイスが
プレッシャーになりやすい
と言います。

その他に、発達障害の特性が
「ギフテッド」と似ていることも
起因しています。

ギフテッドは
高い知能や特定の分野に秀でている
という特徴があります。

  • 得意分野に対する並外れた理解力

  • 好きなことに対する高い集中力

  • 創造性

など、発達障害とギフテッドは
共通している部分も多いため
時には誤診されることも。

しかし、発達障害とギフテッドは
実際は非なるものです。

発達障害は

  • コミュニケーションに難がある

  • 相手の感情を推測するのが苦手

  • 身体の使い方が下手

など、行動面や感覚面
コミュニケーションなどで
偏りがあるのが発達障害の特徴です。

発達障害さんが才能探しにハマる理由

発達障害さんが
『才能探し』にハマりやすい理由として

  • コミュニケーションが取れない

  • ストレスに弱く、体調を崩しやすい

  • 長時間労働に向いていない…

「普通に働くことができない」悩みを
抱えている背景があるほか

  • 自己肯定感の低さ

  • 将来自立できるかどうかへの不安

  • 自分が分からない

などの悩みも起因しています。

自分自身に対する
ネガティブコンプレックスを持っていること

将来に対する不安から
得意や好きを活かして自立しよう

自分にも何か特別な才能があるのでは

などと不安やコンプレックスから
余計自分探しにハマりやすくなります。

私自身もそうですが
実際の発達障害さんは

様々な特性で悩み
生きづらさを感じている人が多い
です。

しかし、発達障害さん全員が
「天才」というわけではありません。

突出した才能や優れた才能を持つ
発達障害さんも勿論存在していますが
ごく一部です。

さらに好きなこと、得意なことが
仕事に結びつくとは必ずしも限りません…

「得意なことを伸ばせばいい」
「好きなことをやればいい」
「何か得意なことや好きなことは無いの?」

これらのアドバイスは
将来への不安を持つ発達障害さんにとって
呪縛になってしまうのです。

自分の得意や好きなことが分からない時は?

得意なこと、好きなことを探すのは
良いことではありますが

発達障害さんにとって
得意なことや好きなこと探しは
容易ではなかったりします。

その理由に発達障害さんは
言語化が苦手という弱みがあるため。

得意なこと、好きなことが分からずに
苦悩する発達障害さんは
一定数存在します。

発達障害さんにおすすめのやり方としては
自分の得意や好きを探すよりも

「苦手なこと」「得意でないこと」に
目を向けて探す
方法が挙げられます。

いわゆる「消去法」ですね。

私も自分の得意や好きなことが分からず
なかなか浮かばなかった時に

「自分の苦手に思うこと、やりたくないことを挙げるといいよ」

とアドバイスをもらいました。

苦手に思うことを挙げることで

「できなくても困らない」「苦手を避ける」
やり方を模索していく
ことに繋がり

発達障害さんにとっての
生きづらさを軽減しやすくなります。

また
自分がやりたいと思うこと
やっていて楽しいこと
探すのもオススメです。

なぜなら、得意なこというものは
「やっていて楽しい」ことが多いからです。

まさに、諺で言う
「好きこそものの上手なれ」ですね。

私の場合、
やっていて楽しいと感じたことは

  • 文章を書くこと

  • 何かを調べること(時間はかかりますが💦)

  • 何か創作すること

この3点でした。

まとめ

発達障害の大半は
「普通の人とはちょっと違う」
というタイプが多いです。

発達障害さんの中には
突出した才能や優れた才能を持つ人もいれば
時間をかけてゆっくり成長していく人もいます。

「得意なことを見つけよう」
「好きなことを伸ばそう」
という言葉はプレッシャーを与えることも。

個性も才能も人それぞれなのは
発達障害さんも同じ
です。

そのことを理解して
発達障害さんのありのままの姿
見てほしいと思います。

そして、発達障害を特別扱いせず

発達障害の特性や困り事などを
理解することも忘れないでほしい
思います。

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