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3秒で伝える コンサルが使う[シンプルな言葉で相手を動かす]会話術


3秒で伝える コンサルが使う[シンプルな言葉で相手を動かす]会話術

📚 book review

仕事ができるコンサルは、上司や顧客を前にした時にどんな伝え方の工夫をしているのか?徹底的に考えていたのは、ロジックでもファクトでもなく「相手の気持ち」だった。

ビジネスでは「結論から話すのが重要」と言われるが、なぜか実際の場面になると、うまく話せずにダラダラと長い説明をしてしまうことが多い。「もっと要点をまとめて」「結局、何が言いたいの?」相手からそんな風に言われてしまう人は、「3秒で伝える」という意識を持つことによって、ガラリと変われるはずだ。

本書は大手コンサルティングファームで働きつつ、プレゼン講師やYouTuberとしても活動する、しゅうマナビジネス氏の初著書。12年前、ITエンジニアからコンサルに転職して伝え方で悩んでいた彼は、先輩からの「まずはシンプルに伝えて、それから相手の『?』に答えればいい」というアドバイスをきっかけに、コンサル流の伝え方の神髄に気づき、そこから独自にテクニックを磨いてきた。

そんなしゅう氏が全ビジネスパーソンに薦めるのが、「3秒で伝える」という意識を持つこと。結論や主張を言うとき、相手の質問に答えるとき、反対意見の相手に歩み寄るとき、どんな場面でもこの「3秒で伝える」という意識を持てば、インパクトのあるコミュニケーションが生まれる。

「30秒の説明は話を短くする単純作業でもできますが、3秒の説明は本質を考えないとできません。そして、本質を捉えていれば、たった3秒の一言でも相手に“刺さり”ます」(本書より)

コンサルが使う会話術の神髄を、ぜひあなたの武器にしてください。

評価

本書は、コンサルの伝え方のコツを具体的な例や図解で分かりやすく解説している。伝えるべき内容は、「相手」が教えてくれるという視点が新鮮で、相手目線で話すことの重要性が強調されている。また、3秒の一言を使う7つのパターンや、3秒・30秒・3分それぞれの伝え方など、実践的なテクニックが満載で、すぐに使えるものが多い。

本書のメリットは、コンサルの伝え方を学ぶだけでなく、自分の考え方やロジックを整理する力も身につくことだ。本書のテクニックを使えば、自分の主張や提案が相手に伝わりやすくなるだけでなく、自分自身がより明確に物事を捉えられるようになる。そのため、本書はコンサルだけでなく、ビジネスパーソンや学生など、伝え方に悩む人にとって有益な一冊と言えるだろう。

本書のデメリットは、コンサルの伝え方が万能であるかのように見えることだ。本書はコンサルの伝え方を高く評価しており、その効果やメリットを多く紹介しているが、その反面、その限界や欠点についてはほとんど触れていない。コンサルの伝え方は、相手に刺さるシンプルな言葉で話すことができるが、それが必ずしも相手の理解や納得につながるとは限らない。また、コンサルの伝え方は、自分の考えを相手に伝えることに重点を置いているが、それが必ずしも相手のニーズや感情に応えることになるとは限らない。そのため、本書のテクニックを使うときは、相手の状況や反応に注意を払い、柔軟に対応することが必要だと思う。

総合的に見て、本書は、コンサルの伝え方のコツを学びたい人にとって、非常に参考になる一冊だと言える。本書のテクニックを身につければ、自分の考えや提案を相手に伝える力が格段に向上するだろう。ただし、コンサルの伝え方が万能であると思わず、相手の状況や反応に応じて臨機応変に話すことも忘れないようにしたい。

『3秒で伝える コンサルが使う[シンプルな言葉で相手を動かす]会話術』という本によると、3秒の一言を使う7つのパターンは以下の通りです。

- パターン① 結論(主張)から伝える
 - 相手に伝えたいメッセージを最初に言うことで、話の方向性を示す。
 - 例:「私はこのプロジェクトを成功させるために、A社との提携を提案します。」
- パターン② テーマから伝える
 - 話す内容の大枠を最初に言うことで、話の流れを作る。
 - 例:「今日は、私たちの事業戦略についてお話ししたいと思います。」
- パターン③ 説明の予告をする
 - 話す内容の構成やポイントを最初に言うことで、相手の興味や理解を引き出す。
 - 例:「このプレゼンでは、まず現状分析、次に解決策、最後にアクションプランをご紹介します。」
- パターン④ お互いの認識を揃える
 - 相手との共通の前提や目的を最初に言うことで、話のスムーズさや信頼感を高める。
 - 例:「私たちは、このプロジェクトのゴールが顧客満足度の向上であることに同意していますよね。」
- パターン⑤ 質問に答える
 - 相手の質問に対して、最初に答えを言ってから、その根拠や詳細を説明する。
 - 例:「はい、その質問には2つの答えがあります。一つ目は、市場調査の結果に基づいています。二つ目は、競合分析の結果に基づいています。」
- パターン⑥ とってほしい行動を伝える
 - 相手に求める行動や協力を最初に言うことで、話の目的や期待を明確にする。
 - 例:「私はあなたに、この提案に賛成していただきたいのです。その理由は、以下の3つです。」
- パターン⑦ 相手にとっての自分事にする
 - 相手の立場や利益に関連づけて話すことで、話の説得力や関心度を高める。
 - 例:「このプロジェクトに参加していただければ、あなたのスキルやキャリアに大きなメリットがあります。具体的には、以下の3つです。」

これらのパターンを使えば、相手に伝えたいメッセージをシンプルに伝えることができます。

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