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新・奇跡の男・アイアンマン

病院の待合である。

ひさびさに、なつかしい顔をみかけた。

あの、奇跡の男アイアンマンである。

おもわず駆け寄ってあいさつもそこそこに。

「お元気でしたか」と声をかけた。

スキンヘッドの風貌に独特のだみ声にほっとした。

随分と活気に満ち溢れた姿である。

退院もそこそこに、既に仕事をしているそうで。

今で言うところのテレワークらしく、職場から書類の山を持ち込まれて

ひたすら処理しまくりかと思えば、二日がかりのところをわずか一日で

こなしたそうだ。

現場監督を離れたとはいえ、そこはアイアンマン。

やることはやっている。たいしたものだ。

入札がらみの積算の書類もあって、そこは昔とった杵柄。

二日後に無事入札に通ったそうで、これでメシの種がまた一つ増えたと

胸をなでおろしたのは言うまでもない。

固いハナシもそこそこに、昔やっていた商売の話題にうつる。

アイアンマンの彼もスナックを経営していたらしく、料理にも手を

抜かなかったらしく、ひょんなことから知り合った肉屋のオヤジと仲良くなり、

米沢牛のブロックを百グラム百円で卸してもらうことになり、店で出したら

評判となり、行列の出来る店となっていたそうだ。

毎月22日がその米沢牛の串が食べられるとあって、飲み放題1時間3千円

メニューで当時は大流行したそうだ。

聞けば席が48席で6回転する時もあったらしい。

まさにアイアンマンにはネタが尽きない。

次はいつまた会えるのか楽しみである。

とにかくありがとうございます。