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アロマセラピー基礎講座レッスン2つづき(精油の抽出方法) テキスト

されました。原型は(5000年)前のメソポタミア文明にまで遡り、ローマ時代にもよく利用された方法です。現在は装置も大型で、複雑になっていますが基本原理は変わっていません。まず、精油の原料になる植物を蒸し器のような釜に入れ、釜の下で火を焚き、蒸気を発生させ加熱します。すると熱と圧力により芳香成分が含まれる(細胞壁)が壊され、芳香成分が蒸気の中に放出されます。この蒸気をパイプに集め、パイプを(冷却する)と中の水蒸気は液体になります。この液体をためておくと精油は水より軽いので(上部)に浮き、下部には抽出に用いた植物の蒸留水ができます。精油により蒸気の(圧力、温度、所要時間)が異なります。精油によって抽出時間はほぼ決まっていますが、うまく蒸留するには長年の経験も必要なようです。植物を短時間に高温で蒸留すると、量は多くとれますが、品質に影響を及ぼします。その植物に合わせてじっくり時間をかけて蒸留することで良質の精油を得ることができます。


〈蒸留時間について〉
1〜2時間の蒸留でとられる精油は多いとされる。
特殊なものもあります。
[サイプレス]
2時間蒸留
8時間休ませる
3時間蒸留

[クローブやシナモン]
8〜10時間の蒸留

[サンダルウッド]
100時間の蒸留


(2) (圧搾法)
レモン、オレンジ、グレープフルーツ、ベルガモット、ライム、マンダリン等(柑橘類)の精油の抽出方法です。その精油は果皮の色の付いた部分に含まれます。みかんの皮をむく時にヌルッとした感じを経験した方も多いことでしょう。それが精油です。現在では、機械が圧搾する方法が主流です。それまでは、実からむき取った果皮を手で圧搾し、しぼり出した汁を海綿にしみこませたり(=海綿法)、または釘を刺したたるの中に果実を入れて転がし、果皮に傷をつけて果皮の汁を取っていました(=エキュエル法)その汁を溜めておくと、果実と精油に分離します。このように(熱)を加えずに精油を抽出します。


(3)冷浸法(アンフルラージュ法)
(ローズ)や(ジャスミン)などの花から精油を抽出する伝統的な方法です。ガラス板(40c四方くらいのもの)の表面に(牛脂)や(豚脂)を厚さ1cmくらいになるように塗ります。このとき花の香りと脂の接触面が大きくなるように、脂の面に節目を縦横に入れます。そのガラス板を花びらを敷き詰めた上にかぶせます。花の香りが十分吸収されたら(3〜6日かかります)しおれた花びらを取り去り、再び新しい花びらを敷き詰めます。花の香りの吸収が飽和状態になるまでジャスミンなら約(3)週間くらいこの作業を繰り返します。この花の香りでいっぱいになった脂を(ポマード)と呼びます。このポマードを(エタノール)と混ぜて一日搅押し、香りをエタノールに移します。このエタノールを真空下で蒸発させ、芳香成分を抽出することができます。この方法で抽出された芳香成分を(アブソリュート)と呼び、水蒸気蒸留法で採られた精油と区別して呼ぶこともあります。

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