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過去のことを思い出してはイラついてしまう自分が嫌になります。

2018/03/30

はじめさんから質問いただきました。

過去に自分が
やらかしてしまった
失敗や恥を思い出して
腹が立ったり
自己嫌悪になったりします。

あの時バカにしてきた
上司が許せなかったり
あの時自分の未熟さが原因で
引き起こしたトラブルが
頭から離れなかったりなど
なぜか思い出す過去全てに
無性に腹が立ちます。

まわりからは
「気にしないで」
とか
「忘れなよ」
と言われるのですが
それでも忘れられず
思い出しては都度
イライラしてしまう自分に
また嫌気がさしてしまいます。

なにか嫌な過去を
簡単に忘れられる方法って
ないですか?




忘れられないなら敢えて振り返りましょう


A:ネガティブな思考回路って
なかなか抜け出せないですよね。

一度嫌な過去を
思い出してしまうと
次から次に嫌な記憶が
引っ張り出されて
イライラしたり
自責の念や
自己嫌悪に囚われて
どうにも腹の虫が治まらない…

なんてことも
多々あるかと思います。

過去の失敗を回想する度に
気持ちが落ち込んでしまうなんて
生産性もないし
合理的ではない行為である
ということも
わかっているはずなのに
それでも止められない。

この件に関して
僕はこう思います。

回想する度に
イライラしてしまう
過去のことを
無理して忘れようとする
必要はない。

むしろ

「よく振り返った方がいい」

と。

きっとはじめさんの過去は
まわりからの
「気にするな」
とか
「忘れなよ」
などの適当なセリフで
気が紛れるほどささいな出来事
ではないのですよね?

もしそうなら
今後同じような体験をした時に
ちゃんと対処できるよう
しっかり覚えておいて
今後のために
しっかりと振り返った方が
いいのではないかなと
僕は思います。


何度も思い出してしまうのは脳が過去の出来事としてピリオドを打っていないから


いつまでも忘れられないのは
脳がそれを
「過去の出来事」
としてピリオドを
打っていないからです。

つまり脳からしたら
現在進行形の出来事。

時間軸で言えば
とっくに過去の出来事なのに
脳が未だに現在進行形で
認識しているということは
はじめさんの中で
その出来事に
納得がいっていないところが
あるからですよね。

では
「何に納得がいっていないのか」
「どうして納得できないのか」

ここの深掘りをするために
以下で
「過去の振り返り方」
をご説明していきます。


何度も思い出してしまうのはそれが「振り返った方がいい」出来事だから


ご存知の通り
「覚えておく」のと
「思い出す」のと
「振り返る」のとでは
それぞれ意味が違います。

「覚える」は頭の中の引き出しに
要点を入れること。

「思い出す」は引き出しの中から
要点を出すこと。

これに対して
「振り返る」
は過去の出来事を
未来の糧にするための内省です。

恥ずかしい過去や失敗は
もう消せません。

にもかかわらず
何度も思い出して
歯痒い気持ちになってしまうのは
それだけ
はじめさんにとって強い衝撃で
今後二度と同じようなことを
繰り返さないようにするために
「振り返った方が良い」
出来事だからです。

では未来に活かすための
「振り返り」
とは一体なんなのか
についてここから
ご説明していきます。

「振り返り」とは過去の出来事に対して

「自分はなにを感じたのか」

「なぜ自分はそう感じたのか」

「なぜ失敗してしまったのか」

「次はどのようにすれば
上手くいく可能性が高まるか」

などなど
原因と結果に対しての
自分の気持ちを見つめ直して
「次からはこういう風にしよう!」
と未来の自分に活かせるような
新しい気づきを得ることです。

たとえば
話題のヒューマンドラマの映画を
観に行ったとします。

ここでほとんどの人は
映画を観終わった後
「良い映画だった」
「感動した」
などという感想を
残して終わりなのですが
そこからもう一歩踏み込んで
「この映画のどんなところが
自分にとって良かったか」
を具体的に振り返るのです。

振り返ってみた時に
たとえば

"主人公が
過去の過ちに気づいて
それ以降人との接し方を
変える前向きな気持ちと
勇気が自分に足りてない
要素だと感じた"

と思ったのなら
その瞬間から自分の中で
「過去の自分を見つめ直せば
人との関わり方が
良い風に変わるかもしれない」
という新たな気づきや概念が
生まれます。

そうやって生まれた
新たな気づきや概念を元に
また行動に移し体験をする。

行動→振り返り→気づき・概念化→行動

このサイクルを回していくと
人は確実に成長します。

過去を振り返って
気づきや概念を得ることが
未来の自分を輝かせる
鍵となるのです。


軌道修正をするために人は失敗をする


失敗というのは
良い人生に進むための
軌道修正の材料とも言えます。

人は生きてく中で
数え切れないほどの
失敗を重ねるものですが
全ての失敗した経験を
覚えている方は
ほとんどいないはずです。

それは忘れたわけではなく
過去に失敗した経験を
良い人生に進む為の
軌道修正の材料として使い
記憶としての役割を終え
消化されたからです。

人間の脳は
嫌な出来事の記憶ばかり
留めておきやすい
性質がありますが
それもこれも
未来に同じような
経験をしないため。

繰り返しになりますが
もし
嫌な気分になるほど
いつまでも頭の中に
残り続けている
失敗があるのなら
それは今後
過去に失敗した時と
同じような体験をするから
今のうちに過去を振り返って
上手く対処できるように
予習しておきなさいよ
というシグナルです。

今回のはじめさんのご質問は
過去のことを
いつまでも思い出して
イライラしてしまう
というものでした。

この場合もまずは
「イライラの原因を振り返る」
ことで
新たな気づきを見つけ
「次同じようなことが起きた時
自分にできることはなにか」
の答えを導き出すことができれば
未来の自分の助けになります。

今は確かに
過去に向き合うことで
腹が立ったり
気持ちが落ち込んでしまうことも
あるかもしれません。

でも
辛いかもしれませんが
今しっかりと過去に向き合い
振り返りをすればするほど
未来の自分が楽になります。

「しんどかったけど
あの時過去を振り返ったから
心穏やかな今の自分がいるんだ」

そう思える日が必ず来ます。

過去や失敗は
引きずるものではなく
未来に活かすものですからね。

おしまい。


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