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初めてワンピースを読む【107】

ガープ!!「すっかり衰えた」とか、死亡フラグ立てないで!あなたほど強靭なジジイはいない!死んでも死なないジジイでいて!ルフィにまた身内を失わさせるの??クザン、最後の状況どういう状況?何とか言い!!な第107巻、読了しました。

そして、キッドはシャンクスに、キッドは黒ひげに敗北……ワノ国を後にした直後にこの惨事。新世界、四皇、魑魅魍魎すぎる。
ローたちは「敗北」と書かれているのに対し、キッドたちは「壊滅」。全面衝突の前に、シャンクスはキッドたちのことを書類を確認して「かなり暴れまわってきた」と評していた。これは、やっちまっていい方の海賊だな、と判断した、ということだろう。
ローは白クマ君が助けていたし、まだ無事だと思うが、この雰囲気だと、キッドたちの安否は危うい気がして心配である。

今巻で、ようやく戦闘シーンをお披露目してくれたシャンクスだが、どうやら未来を予知する能力があるらしい。未来予知の力と、「神避」というカッコいい名前の技を扱っていた。また「神」だ。
しかし、最早反則気味とも言える、この未来予知の力は、悪魔の実によってもたらされた能力なんだろうか。
そもそもシャンクスは悪魔の実の能力者みたいな明確な描写が今までなかった気がする。ルフィを助けたときに海だったから、悪魔の実の能力者じゃない気がしていた。まあ、ルフィを助けて以後、食べた可能性もあるし、ワンピースの世界には月の獅子だったり、悪魔の実の力以外にも、不思議な力は存在しているので、予知能力は、シャンクスが生まれ持った力だった可能性もある。シャンクスは五老星と面会したり、出自にも謎が隠されていそうなので、その出自に関わる能力だったりするかもしれない。
発動条件など、その能力の詳細が気になるところだが、今回の見せ方的に予想するに、少し先の未来を見ることができるのかな?

このシャンクスさん、最初はカッコいい主人公の恩人のお兄さんだったが、ここ最近謎の多いカッコいいおじさんになってきた。
しかし、そのシャンクスの見せる少し不可解な行動、感情――五老星に面会に来る、ルフィの夢を聞いて泣く、ラフテルに行かずにバギーの看病をする――予知能力者故の行動かも?

さて、ここで世界会議の混乱の一部始終が生きて革命軍の元に戻ってきたサボにより、明かされた。
アラバスタ王国国王コブラは……世界新聞が報じていた事実とは、やはり異なり、サボの手で殺されたのではなく、知ってはいけない世界の秘密に触れたことで、イム様に殺されていた。最後に、真実をルフィとビビに伝えるように、助けに入ろうとしたサボに託して……。
コブラは病床であることを、度々描写されるなど、ガープよりもコツコツと死亡フラグを立てていた。
なかなか簡単には登場人物を死なせないワンピースの世界観だが、こう丁寧に描写されては、コブラは死んでしまったらしい……だってタイトルがネフェルタリ・コブラ死す、だもん。城之内かよ……おちゃめで可愛い父親だったコブラ。まだ父の死を知らないで父が心配すると心配するビビ。可哀そうだ。
エースとか白ひげとかもだけど、ワンピースって敵より味方っぽい立ち位置の人の方が死ぬ。世知辛い。

コブラと五老星たちとの会談の中で、空白の歴史の一部が少し明かされた。
まずは世界政府発足時の状況の復習から。
世界政府を発足された20人の王たちは、マリージョアに移り住み、天竜人となった……が、アラバスタ王国のネフェルタリ家リリィ王女は、天竜人とならずに、祖国に戻った……と、いう話は以前にも聞いた。
しかし、コブラによると、リリィはアラバスタ王国に戻った形跡がないと言う。その後のアラバスタ王国は、リリィ王女の弟によって治められたらしい。コブラたちは、リリィ王女の弟の直系の子孫なのだろうか。
コブラの前に姿を現し、空白の玉座に腰を下ろすイム様はコブラの問いに答えた。これは、読者にとっても、ほんの触り程度だが、何となく抱いていた予想との答え合わせとなっただろう。

‟D”とは…かつて我々が敵対した者達の名だ 近年各地に湧き出て来た‟D”己の名の意味も知らぬ‟抜け殻”共…
しかし、それも800年前のリリィ王女の‟大失態”に起因しているのだ……!
‟空白の100年”をかぎ回る学者共も然り……! 
宝目当てに‟ポーネグリフ”を求める海賊達も然り!!
あの日のリリィのミスがなければ!!
‟ポーネグリフ”なる忌々しき遺物が世界中に散らばる事はなかったのだ!!
――この起きてしまった過去に…最悪のシナリオが一つある
‟ポーネグリフ”の解放が本当にミスだったのか…それとも計画的だったのか…

ONE PIECE 第1085話

そして、コブラはイムに問われて応える。ネフェルタリ家のリリィ王女の名前を……彼女の名前はネフェルタリ…‟D”・リリィだ。
‟D”とコブラの口から聞いた瞬間に、イム様はコブラを襲撃。コブラは、助けようと現れたサボに、息も絶え絶えに伝えた。

「我々も」「‟D”である!!!」と
やっと…アラバスタの進むべき路が見えた…
「‟ポーネグリフ”を守りなさい□□□□く世界に夜明けの旗をかかげ………
「ネフェルタリ・D・リリィ」

ONE PIECE 第1085話

‟D”は、やはり最初の王たちと敵対した者たちの名だったようだ。それは、やはり=失われた王国の者達、と単純に解釈してよいのだろうか。
そして、ネフェルタリ・リリィは20人の王たちに名を連ねる人物だったが、実際にはネフェルタリ・D・リリィ……Dの一族だった。これは、どういうことなんだろうか。イム様は、800年経ってコブラの口から言及されるまで、リリィが‟D”であることを疑いながらも確信を得ていなかったような反応にも見える。
そして、イム様が言うには、リリィは大失態によりポーネグリフを世界中に散らばらせた張本人。そして、それは大失態ではなく、故意だった可能性もある。この描写から考えると、恐らくは故意なのだろう。
リリィは、20人の王の内の1人でありながら、実は‟D”であり、世界政府が存在を消したかった歴史を残そうとした。つまり、リリィは‟D”のスパイだった?
そして、リリィはアラバスタに帰っていないなら、どこへ行ってしまったと言うのだろうか。ポーネグリフを世界中に散らばらせた失態により、イム様に殺されたが、20人の王として名を連ねていたために秘匿された?
コブラの口からサボに伝えられたリリィからの手紙の内容は、読者には一部が故意的に隠されている。リリィはポーネグリフを守らせようとした。世界に夜明けの旗をかかげ、とあるが、どんな世界か形容詞が入りそうな部分はガッツリ隠されていて分からない。敢えて隠されているのだから、何か意味がありそうだ。何となく、ルフィの夢にも関わってくるような……。

また、今回イム様の素性にも、コブラやイワンコフの口から触れられている。
最初の20人に「ネロナ家」の「イム聖」という王がいた。この世には不老の能力が存在し、イムがその可能性が高い。つまり、イムはリリィと同時代から生きていたのだろう。
イム様は、ビビの写真を意味深に見たり、ビビが欲しいと言ったり、ビビへ執着心が異様に高い。
きっと、リリィはビビと瓜二つだったんじゃないだろうか。イム様は、ビビ――と、言うかリリィに執着している。何か、こう言ってしまうとアレだけど、好きだったんじゃないかって思ったり。

あとは、ルルシア王国を壊滅させた謎の兵器「マザーフレイム」についても謎が多い。
イム様は「ベガパンクが作ったという」と言うが、五老星は「試してみなければアレが本物かどうかもわからない」と言うし、「いずれその力が自在に使えたなら」「永い戦いが終焉を迎える」とも言う。
ドラゴンは「ベガパンクはあからさまな人殺しの道具は作らない」と言い、イワンコフはならばそれが「古代兵器」である可能性を示唆した。

マザーフレイムが古代兵器である場合、それはまだ未登場の「ウラヌス」ということになるだろう。
マザーフレイムは、サボが言うには雲の上を飛んでいた、らしい。空か……ウラヌスは天王星だもんなあ。
それにしても、あれ、もしかして他の古代兵器も、そんなふうに名前と兵器が対応してる?
海王類の王であるネプチューンは海王星。これは分かりやすい。では、冥王星である戦艦プルトンは?
冥王と言えばローマ神話ではプルート、ギリシャ神話ではハデス。死者の世界を司るが、死者の世界は地下の世界にも通じる……ウラヌスは空の兵器、ネプチューンは海の兵器、とすると、プルトンは地下の兵器だったりする?ええ、でも船大工に設計図の伝わる戦艦だしなあ。

話が逸れた。イム様もマザーフレイムをベガパンクが作ったことは伝聞形式なので、ベガパンクが作ったわけではないのかもしれない。最初に明らかになった古代兵器戦艦プルトンが複製が可能だったように、残りの古代兵器「ウラヌス」の複製の可能性とか?その複製にベガパンクが人殺しの道具のつもりなく関わった?または、今回謀反を起こしたように、ベガパンクの別人格が単独で関わったか……。
また、イム様がルルシアを選んだことの理由として「近い」と言っていたし、今は自在に使えないらしいので、発動可能条件に関しては制約がありそう。近い、とは何からルルシアが近いのかがキーになる気がするんだけどなあ。
あと、五老星の発した「永い戦い」とは、何の戦いのことを示しているんだろうか。海賊たちとの戦い?だけど、大海賊時代はせいぜい20年程度。わざわざ「長い」ではなく「永い」と表されているのは、もっと永遠のような時間のことでは?失われた王国は既に倒したはず。では、彼らは何と未だに戦っているの?まだ、戦いは終わっていない?

その他、五老星の名前が明らかになったり、神の騎士団という組織の存在も明らかになって、天竜人の登場人物も具体的になってきた。

五老星[科学防衛武神]ジェイガルシア・サターン聖…土聖
五老星[環境武神]マーカス・マーズ聖…火星 
五老星[法務武神]トップマン・ウォーキュリー聖…水聖
五老星[財務武神]イーザンバロン・V・ナス寿郎聖…金聖
五老星[農務武神]シェパード・十・ピーター聖…木聖

いよいよ、セーラームーンになってきた。五老星が内部太陽系戦士だったとは……そして、古代兵器が外部太陽系戦士……いや、五老星の「星」の時点で気づくべきだったかもしれない。
五老聖の名前と、古代兵器の名前のモチーフが同一の並びから来ていることに、何か意味があるんだろうか。古代兵器って、20人の王たちじゃなくて、失われた王国から来ていたと思ったんだけどな。

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