見出し画像

20年くらい振りにワンピースを読む【1】

ワンピース第一巻読了しました。

ワンピース第一巻を読み終えた。ほとんど何も物語の内容を覚えていないことに驚く。

子供時代のルフィと海賊赤髪のシャンクスのエピソードから物語は始まる。

まずシャンクスがかっこいい。ついでに副船長もかっこいい。山賊は噛ませ犬だった。海賊がカッコいい物語は古今東西たくさんあっても、どうも山賊がカッコいい物語ってあんまりない気がする。

ルフィは開幕早々自らの顔にナイフを突き刺して俺は投影型の主人公じゃないぜと距離を取ってくるザ・無鉄砲な少年だが、家族の描写がなくて村全体で育てられているようだから、孤児なんだろうか。ジャンプは血統主義なんて話も聞くけど、ルフィは悪魔の実を食べて能力を得た以外の、血筋に纏わる秘密はあったりするんだろうか気になるところ。

また、悪魔の実が何なのかも現状詳細な説明ほほとんどされておらず、よく分からない。海の秘宝とも称されるとのことだが、海と果実って、相性があまり良くなさそうというか、悪魔の実が名前と見た目ままに植物なら育成に難ありそうだが、実と称されるのは便宜的なもので、実際は木から収穫するようなものではないんだろうか。人に何かを与え、代償として何かを奪う果実は、旧制約聖書の知恵の実がモチーフだと思うが、この世界観に、実際に悪魔の実を与えた悪魔が居たりするんだろうか。

麦わら帽子を託されて、何だか形見みたいだけど、シャンクスは片腕を失いつつも生きているから、どこかで再会するんだろう。そのときはワンピースを取り合う敵って可能性もありそう。ちなみにシャンクスの片腕が無くなったシーンは傷口に海水が染みて激しく痛そう。海賊になるって、常に傷口に塩を塗り込む痛みと隣り合わせなんだなって思うと、山賊より辛い職業に思えてきた。

シャンクスとの別離から10年後、海賊になると言って海に出たルフィは女船長の恐怖政治の基で雑用係をするコビーと出会うが、コビーにルフィが向ける言葉は鋭利すぎて、コビーの身になって思わず胸が傷んだ。ルフィは現代ならブラック企業に勤める知人が心身ともに参って視野が狭くなっているところに「なんめ辞めないの?」って冷たく突き刺して止めを刺しにくるタイプ。今回は、その冷たい物言いも、ルフィが実際に行動していく背中を見せることで、コビーを成長させたけど、冷たい物言いだけに終わってたらコビーのメンタルはズタズタになるだけなって終わっていたところだ。現代の風潮は、心や体が弱い人に寄り添うのが正とされているけど、この時代はまだ、弱さは甘えって言うのが当たり前の時代だったのもあるのかもしれない。

コビーは夢を叶えるために海軍に入った。きっと、どこか物語の途中で立派な海軍として再登場して、ルフィたちを助けるか、はたまた敵対するかするんじゃないだろうか。もしかしてラスボスなんじゃない、と良人に聞いたらそれは否定された。

この物語では敵は海賊を取り締まる海軍と、ワンピースを争う他の海賊たちになりそうだ。ここで立て続けに出てきた女船長と海軍大佐は、どちらも恐怖で圧政を敷く横暴な人物で、海賊は色んなスタイルの船があるんだろうが、腐敗が進んでいそうな雰囲気だ。

ルフィは、感情はしっかり描かれているのに、何だかあまり人間臭さのないキャラクター造形だった。見た目からして、マスコットキャラクターみたいで、他の作品にはない不思議な主人公だと思う。ルフィは物語現在10代半ば~後半程度なのだろうけど、この後、恋愛をしている描写を想像しにくいし、実際になさそうな気がする。

ルフィは感情移入しにくいけれど、その分、仲間になったゾロなんかは幼なじみとの悲しい過去が明らかにされたりして、かなり泥臭くて人間味がある。こいつは人気キャラに違いない。この世界観では、悪魔の実の能力者だけが圧倒的な強さなんじゃくて、ゾロみたいな凄腕剣士が、悪魔の実の能力者と同等に渡り合える程度のパワーバランスになっているのかもしれない。そうだと嬉しい気がする。

次の話では、いよいよ他の悪魔の実の能力者であるピエロみたいなやつが出てくるようで、こいつも見るからに悪そう。悪魔の実って一体何個あるの?

ナミも出てくるから、次巻からは画面が華やぎそう。何だか一巻のナミはまだ胸が控えめなかんじ。服装のせいなのか、それともこれから手癖でどんどん大きくなっていってしまうんだろうか。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?