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レコーディングで追うLITTLE WALTER の世界とChicago Blues【2】

さて、世の中には様々なLittle Walterのベスト盤的な音源が出回っているわけだが、自分的にはやはりLittle Walterがまだご存命だった頃のこれはやはり不動のベスト盤である。そんなことは今更私が述べるまでもなく世界的にそうなのだが一応紹介しておく。


Best Of Little Walter

1957年発売のこのアルバム、当時まだバブルが弾けるか弾けないかの頃だったと思うが、Bo DiddlyがRon Woodと来日したことがあった。その時にFMでBo DiddlyがDJを務めるという番組がありその中でJukeをかけたのだ!当時レコードコレクター誌を読んでこの曲については知っていたが地方の田舎者の私はまだこのアルバムを購入できていなかった。アンプリファイドハープというものがどんなものか文章で読んでもよくわからずいたが、そのFM電波から流れてきた音は衝撃的だったのだ。

Little WalterについてはP-Vineから発売されていたBlues World Of Little Walterの生ハープしか知らず、比較的手に入りやすかったSonny Boy WillimsonのThe Yardbirdsとの共演盤くらいしかまだブルースハープは聞いたことがなかったのもあってかそれはそれは衝撃的で、多分確かこのアルバムは地元では手に入らなかったので通販でP-Vine盤手に入れたような気がする。

そうして田舎の若者は 電気化された50年代はシカゴのブルースハープに夢中になっていったのであった。

もしもっとLittle walterを聴いてみたいと思ったならばその死後に発売されたこのアルバムを追加だろう。ここではよりリズムアンドブルース〜ロックンロール的なアプローチになったLittle Walterを聴くことができる。

まだまだLittle Walterを欲しくなったならば1974年発売のこの一枚も追加だろう。自分的にはBest OfとHate to の中間ぐらいの選曲だと思っているが非常に残念なことが一点ある。それは収録曲であるRock Bottomが入っている事であり、この時のMuddyのプレイはペンペンビヨンビヨンして聞くに耐えないのである。このあたりで私はMuddy WatersはBossとしては格好良いが、音楽的な限界を知りLittle Walterの音楽性の素晴らしさを知ったのかも知れない。
もっと素晴らしいプレイをLittle Walterは残しているのに残念極まりない。まぁ私の感想なのでRock Bottomが好きな方には申し訳ないが(決してMuddy Watersが嫌いなわけではない)

さて、もっとLittle Walter沼に沈みたい方は1995年発売のこちらへどうぞ。ここにはFlying SaucerやShake Dancerといった超絶かっこいい曲が収められている他
当時まだレアだったBlues With A Feelingの別テイクが収められている。が、ここでも不満があってBoom, Boom Out Goes the Lightは収録されていないのに、Rock Bottomが収録されていることだ略

以上4作品を聴けば大体満足いくところだが、まだまだ足りない向きの方にはこれだろう。

2009年発売の本作品はChessでのLittle Walter名義の録音を別テイクなども含め網羅しており音質も以前より格段に良くなっていると思う。ギターの音などがだいぶ聞き取りやすくなったと思うのは気のせいではないと思う。

現在ではご存知の通りアナログ時代の作品もCD化されており時代的には音楽はサブスクでも聴けるようになっており、昔に比べれば音源を聞こうと思えば簡単なので少しでもLittle Walterに興味のある方がこの記事を目にしたならば是非手に入れてもらいたいものだ。

ちなみにAppleMusicでLittle Walterを検索すると意味不明なアルバムが羅列されていて萎える。


AppleMusicの惨状

一体どこの誰がチョイスしているのかは知らないが、もっと愛情を持った人が各アーティストに関わるべきであると思う。
ちなみにSnooky Pryorを検索してみるが良い。そこにはLazy Lesterという名の
Snooky Pryorがいるのだ。

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