Web小説発掘記 その214 風の色関係の短編集1 作者 淡雪様

本編URL

https://kakuyomu.jp/works/16817330659258243682

前書き

この記事は作品のネタバレを含みますのでご注意。
こちらの記事はあくまでも筆者の個人的意見です。
評価の基準としては200円~700円前後の書籍を購入し、読んだものとして付けさせていただきます。そのため基本的には厳しめとなります。
※こちらは『第25話厠にいたのは?』までを読んでの感想、レビューとなります。

あらすじ

「風の色」のサイドストーリーのようなものです。

ストーリーと見所

こちらは同作者さんの別作品と言うか本編作品である『風の色』の短編集的な作品となっている。

本編は封神演義をベースにした物語で、こちらはその外伝と言うかメインとなる登場人物である呂望と呂尚の二人を軸にしたちょっとした小話集的なものとなっている。

二人の人となりがわかる話や、ちょっとした設定の紹介など内容としては色々と多岐に及んでおり、これだけでも割と読み応えとしては充分。

とは言っても前提知識として本編かもしくは封神演義を知っていた方がいいのは確かなのでその辺りはご注意を。

ちなみに筆者は殆ど知らないので最初はわかりませんでした。一応本編の方を最新話まで読んでから読むと、二人の関係やら今後の展開やらに想いを馳せることが出来たりして色々とお得感がある。

予備知識さえあればこれだけでも短編集としてそれなりに楽しむことができたりもする。

キャラクター

呂望

物語の主人公……?
彼の有名な太公望とは彼のこと。

外伝的な短編集と言うこともあって、落ち着いた性格でありながらちょっとコミカルな面が見えたりと親しみやすい人柄が描かれたりしている。

呂尚

もう一人の主人公……なのかな?

本編の方もまだ始まったばかりだが、こちらの短編の方ではやはり同じように呂望との愉快なやり取りや関係性を見ることができる。

総評

評価点

一応本編がある小説の外伝的な物語ではあるが、封神演義さえある程度知っていればこれだけでも楽しむことができる。

文章はとても読みやすく、頭に入ってきやすい。色々な物語が入っており、バリエーションは豊富。
本編の箸休めにも、ここから導線にするにもとてもよくできた短編集。

問題点

封神演義が本編、可能なら本編を知っておいた方がいいのは確か。
これだけでは物語としてはやや弱いと言わざるを得ない部分はある。

最終評価 51点(Web小説としては充分な良作)

なんにせよ、一先ず本編を読んだ前提としての箸休めなら充分に楽しめることができる小説。

あまりないかも知れないが、一応こちらだけでも封神演義さえ何となく知っていれば、楽しむこともできる。

文章は読みやすく、色々な話が入っているので飽きがくることなく楽しむことができるのは間違いないだろう。
本編を読んたことがある人なら是非、読んでみて損はない短編集となっている。

所要時間は『第25話厠にいたのは?』までで凡そ15分ほど。

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