官能競馬予想小説『有馬記念2023』

今年もいよいよ大詰め。
競馬界では暮れの大一番、グランプリ有馬記念。そして世間的にはクリスマスイブだ。
アキヨ嬢が勤めるソープ店もクリスマスムード一色。店内にはクリスマスツリーが飾られ、プレイルームもそれらしく華やかに飾り付けられている。
新人バイト君などのスタッフはじめ、出勤の姫たちもサンタの衣装を身に纏い、お客さまをお迎えしているのでした。
「おい、アキヨ。お前さんにそのコスプレは、ちょいと無理がありゃしねぇか?」
そう冷やかすのは常連客の吾朗だ。
年末年始は仕事柄超多忙とボヤきつつも、こうして律儀に遊びに来てくれるありがたいお客さまである。
「吾朗さん、今週はクリスマスだから、若い奥さまと一緒に過ごすのかと思ってたわ」
「仕事の関係で今日しか空いてなくてな。今年のソープ納めをしなくちゃ、歳が越せねぇってもんよ」
「今年もたくさん指名してくれて、ありがとうございました。うんとサービスしなくちゃね」
「ありがたいが、家に帰ったら嫁とのダブルヘッダーに挑まんといかんから、ほどほどに頼むよ」
「さすがの吾朗さんも、奥さまには頭が上がらないってことね。ほどほどで承知しました、ウフフ」
しばしサンタの衣装を着たままで接待。
抱き合い、キスをして、吾朗の服を脱がせて……お約束の即尺だ。
ねっとり口淫を味わってもらいながら、サンタの衣装を脱いでいく。
「すごい。オチンポ、ギンギンに硬くて、私も興奮しちゃいそう」
「えらくとろけた顔してるじゃねぇか。って、サンタの帽子被ったままだぞ。うーん、かえってエロいサンタも悪くない。それ被ったまま、最後までいくか?」
「やだっ。忘れてたわ。サンタ帽のまましてみたいの? 濡れちゃうかもだけど、吾朗さんが望むなら」
サンタのコスプレが功を奏したのか分からないが、吾朗、いつになくハッスルし、結局マットとベッドで計2回発射したのでありました。

「吾朗さん、今年もお世話になりました。来年もどうぞよろしくお願い致します。よいお歳を~」
「お、おう。じゃあ、またな」
アキヨに見送られ、店をあとにする吾朗。腰をさすりつつ、足下もおぼつかない様子だが、果たして若い奥さまとのダブルヘッダーは可能なのでしょうか……(笑)
ちなみに吾朗の有馬記念予想は後ほど。

接客を終えたアキヨに、店長が声をかけてきた。
「アキヨさん、ちょっと事務所に来てもらえるかな。今日からウチに移籍してきた子を紹介するから。慣れるまでアキヨさんに面倒みてもらおうと思ってね」
「あ、はい。移籍ってことは、まったくの新人じゃなくて、他店から来た方ですね」
「そう。実は、アキヨさんの知った顔だと思うよ」
「えっ、そうなんですか? 誰だろう」
店長について、事務所に入る。すると、すでに待っていた女性が立ち上がり、ペコンと頭を下げた。
「あら、貴女はたしか……」
「以前、講習でお世話になりました。ヒカルです。ここでも、この源氏名で勤めさせてもらいます。よろしくお願いします」
「こちらこそ、ヨロシクね。ウチは人妻熟女専門店だけど、ヒカルさんのように若い女性を指名したいって言うお客さまも多いから、人気でるわよ」
「若いと言っても、これでも一応いまも人妻ですから、看板に偽りなしですよ、ふふふっ」
顔合わせが終わると、店長は「プレイルームとか案内してあげてね」と言い残し、事務所を出て行った。
そして店長と入れ替わるようにやって来たのが新人バイト君である。

「あー忙しい。なんでクリスマスにソープなんかに来るかなぁ。昼メシ食ってるヒマもないじゃないか……ん?」
「あっ、なんで⁉」
新人バイト君とヒカル嬢が互いに気づき、同時に声を上げる。
「お、お前、どうしてここに」
「あなたこそ、こんなところで何してんのよ」
そこにアキヨ嬢も加わる。
「あら、お二人はもうお知り合いなの?」
「知り合いもなにも、つまりそのぉ……」
「……ウソぉ~!」
新人バイト君とヒカルが夫婦だと聞かされ、アキヨも驚きを隠せない。
「バイト君の逃げた奥さんがヒカルさんだったなんて」
「アキヨさん、私もビックリですよ。この人、私にはサラリーマンしてるって言ってたのに、まさかソープランドのボーイだなんて。ただ単にエッチが好きで、あちこちの店に出入りしてるのかなぁとは思ってましたけど」
「ちょっと待て。それは誤解だ。僕はお前を捜して仕方なく……とにかく、いまはお前としか遊んでないからな」
このバイト君の発言に、アキヨは呆気にとられる。
「それってどういうこと。やっと捜し出した奥さんなのに、ソープの姫と客として遊ぶなんて。身体を許すくらいなら、よりを戻せばいいのに……」
非難の矛先はヒカル嬢へも向けられる。
「いや、これには深い事情がありまして」
と、夫婦は声を揃えたのでした。

まあ何はともあれ、新人バイト君とヒカル嬢、仲良く(?)同じソープでアキヨとともに働くことになりましたとさ。

有馬記念。
アキヨの予想と買い目
「本命はずっと前から決めていたわ。もちろん、武豊サマと心中しちゃう。ドウデュースと人馬ともに有馬で復活。絵になるし、もうそのイメージしか湧かないの。2着の筆頭には池添クンの馬を考えてたけど、8枠に入っちゃったから評価を下げて、牝馬中心に人気薄へ。とにかく今年最後の大勝負は武豊サマ中心に大穴狙い。そして大穴の使者にはライラックとヒートオンビートを指名。どちらかが絡んでくれれば高配当間違いなしよ。サンタさん、私にビッグなプレゼントお願いしま~す!」
三連単1着固定フォーメーション
⑤→⑧⑨⑫⑮→①④⑦⑧⑨⑩
もちろん⑤の単勝も

吾朗の予想と買い目。
「まずはジャスティンパレス。昨年も重い印を打ったが、あえなく。しかし今年の性長は目を見張る物がある。横山武が皐月賞馬じゃなくてこっちに乗るってのも、勝負気配プンプン。勝てなくとも3着以内には来るはず。もう1頭は、その横山武から乗り替わったソールオリエンス。有馬記念ではやはり3歳馬は買っておかないと。初乗りの川田はちと心配だが、皐月賞を勝ったときと同じ1番枠も縁起よしだ。あとはスルーセブンシーズだが、海外帰りは割引が俺の基本。大外枠になっちまったスターズオンアース、ルメールならなんとかしてくれそうな気もするぞ」
三連複2頭軸流し
①⑩→④⑤⑥⑧⑯

新人バイト君の予想と買い目
「逃げた女房も戻ってきたけど、ここはやはり逃げ馬を(笑)。前走ステイヤーズSを見事に逃げ切ったアイアンバローズに期待。逃げ馬は人気薄の時こそ買い時。有力馬が二番手追走のタイトルホルダーばかり気にしている隙に、あれよあれよという間に……が理想。ちょっと古い話だけど、鞍上の石橋、かつて春の天皇賞でもやってくれたの、覚えてますか~?」
馬単1着固定流し
⑦→①④⑤⑥⑧
⑦の単複も

最後に、これまでこの官能競馬予想小説をお読みいただいてきた読者の皆様に、アキヨ嬢からご挨拶です。
「アキヨで~す。夏の札幌記念の週からスタートしたこの官能競馬予想小説ですが、今回の有馬記念をもって、ひとまず終了させてもらいます。来年、G1シーズンになればまた再開するかもしれませんし、万が一有馬記念で大当たりでもすれば、年明け何食わぬ顔で登場しているかもしれません。要は私アキヨの気分次第であります。
とりあえずこれが最後になるかもしれませんので、これまでの感謝を込めて、心からの……
メリークリスマス&よいお歳を~!
またどこかで会えたらいいですね。ありがとうございました!」





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