官能競馬予想小説『エリザベス女王杯2023』

ソープ嬢アキヨ、早朝からのお勤めを終えて早めに帰宅すると、さっそくスポーツ紙を広げる。お決まりの競馬予想だ。
「先週のアルゼンチン共和国杯は私とバイト君の本命が1、2着。穴狙いせずに二人の本命馬で馬連あたりを大量買いしておけば良かったわね。なかなか上手くいかないけど、気持ちを切り替えていきましょう。さて今週はエリザベス女王杯。一昨年はアカイイトと横ノリさんの馬を軸にして三連複20万超の馬券をゲットした縁起のいいレース。今年も高配当を、といきたいところだけど、私の琴線に引っかかる穴馬が見あたらないのよね~」
あれこれ予想していると、スマホにメールが届く。新人バイト君からだ。
「あらっ、彼、たしかまだ勤務中のはずだけど……」
メールの内容はエリザベス女王杯の予想だった。
「珍しいわね、彼から先に予想が届くなんて。私につきあって競馬予想してるのかと思ってたけど、ずいぶん積極的。なにがなんでも競馬で儲けたいって感じが伝わってくるけど……」
思いあたる節がないわけでもない。風邪をひいたと一週間もお店を休んだバイト君、久々に出勤してからというもの、人が変わったように真面目に仕事しているのだ。
「以前はイヤイヤ風俗店で働いてるって感じもしたのに。休んでいる間に何かあったのかしら」
気になるところではあるが、まずは予想をと、新聞に目を落とすアキヨ嬢だった。
 
さてさて、当の新人バイト君。話を一週間前に戻そう。
逃げた妻を捜し求め、ソープ巡りをしていた場面へ……。

「あなたなの⁉ でも、どうしてここに……」
「それはこっちのセリフだろ。やっと捜し出したら、なんだってこんな……ソープランドなんかに」
「そ、それは……私にだっていろいろと事情が」
「なんだよ事情って。そもそも男と逃げたはずのお前が」
「あら、あなただってよろしくやってるんでしょ。見たわよ、この前。一緒にいたのはソープ界隈では競馬好きで有名なアキヨさんでしょ。ソープ嬢を酔わせて、あの後ホテルへ連れ込んだんでしょ? 最低ね!」
 一気にまくしたてる妻。やはりあのとき、酔い潰れたアキヨを抱えて居酒屋を出た直後にすれ違ったのは妻だったのだ。
「誤解だ。あれは彼女が勝手に泥酔して……俺は送っていっただけだ」
「そんな話、私に信用しろと? ああ、いやらしい人」
確かにあの状況では、そう思われても仕方のないところ。実際、そのつもりだったのだから。
「お、俺のことはひとまず置いといてだな。お前はまだ、あの男と一緒に居るのか?」
「ええ、一緒に暮らしてるわ」
「それなのにどうしてお前はソープで働いてるんだ。ヤツは知ってるのか?」
バイト君の追及に、妻の表情が曇る。訳ありなのは明白だ。
「実は彼……私ぜんぜん知らなかったんだけど、すごい借金があって。まともに働いても追いつかない額なの。それで考えた挙げ句、私が風俗に」
「ちょっと待て。お前に関係のない借金なんだろ。なぜお前が……」
言いかけてやめる。「彼のことが好きだから」と答えられるのが恐かったからだ。そんなバイト君の気持ちを察したのか、妻は神妙な面持ちで言う。
「仕方ないのよ。彼のこと放っておけないし。これは、あなたを捨てて逃げた罰かもしれないわね」
妻を見つけ出したら力ずくでも連れ戻そうと思っていたが、その気持ちも揺らぎそうになる。
なにも言えなくなったバイト君に、妻は続ける。
「私たち、戸籍上はまだ夫婦なのよね。だけどはっきりさせたいから、離婚届を書いて送るわ。悪いけどあなたが役所に提出して。それでほんとうに終わりにしましょう」
生返事をするバイト君だが、そんなつもりは毛頭ない。なぜならいまも妻を愛しているから……。
「で、どうするの? せっかく来たのに、もうあまり時間が残ってないわよ。なにもしなくても、サービス料はいただきますからね」
そう問われたバイト君。この状況でも遊べるのか?
「や、やるよ。せっかくだから」
読者さまはどう思われるか知りませんが、これが男ってもんでしょう。ご意見があれば作者まで遠慮なくどうぞ!

残り時間を考慮し、いきないベッドをリクエストしたバイト君。久々の妻の身体だ。
「恵子~」
「ちょっと! 本名で呼ぶのやめて。ここではヒカルなんだから」
妻を源氏名で呼ぶのは違和感あり過ぎだが仕方あるまい。
唇を突き出してキスを求めれば、「私、キスはNGなの」と断られる始末。
「いいだろ夫婦なんだから」と言いたいのはやまやまだが、嬢のNG破りがご法度なのは同じ業界に身を置く者だからこそ理解できてしまう。無理強いして強制退場にでもなったらシャレにもならない。
ならばと手の平サイズの美乳をたっぷり揉み、妻の性感帯である腋の下を執拗に舐めまわす。
「あんっ、ダメぇ、弱いとこばかり攻めないで~」
「それじゃあ今度は俺のを」
フル勃起ペニスを突き出すと、妻ヒカルはむしゃぶりついてくる。さすがにフェラはNGではない。
妻はカプッと肉棒を咥えると、舌で雁の裏側集中的に舐めてくる。
「おおっ、俺の一番感じる場所を。たまらん、気持ちいいっ」
さすがは夫婦。互いの身体を隅々まで熟知しているのだ。
「もう入れたくなった。お前のなバックでどうだ?」
「はい、お客さま。喜んで」
なんとも白々しい口ぶりだが、久々に味わう妻の蜜壺に興奮もひとしおだ。
ただ、店の決まりだからとゴムを装着されたときにはさすがにガッカリしたが。
(ナマ中出しがモットーのアキヨさんとはえらい違いだ。うちの店は大衆店だけど、人気店なのも納得だ)
業界人らしい考えもちらっと頭をよぎったバイト君。生ハメではないものの、妻の身体を存分に堪能する。
パンパンパンとバックから突きまくる。
「あんっ、あんっ、あんっ。いいわっ、あな……お客さん!」
妻はやや細身の裸体を大胆にうねらせて喘ぐ。
(くそっ。相変わらず具合のいいマンコだぜ。この性器も身体も、俺だけが自由に使うことができたのに……)
妻と一緒に逃げた男や多くのソープ客がこの身体を味わったのかと思うと、嫉妬にも似た感情が湧き起こってくる。そして同時に、自分以外の男たちの手で、妻の身体はエロさが増したように感じた。
「うぬぬっ、も、もうイキそうだ」
「私も、もうイッちゃう」
「うおおおおぅ!」
ゴム越しとはいえ、久々に妻の膣内への射精。シーツに前のめりで突っ伏す妻もイッたようだ。
「やはりお前は最高の女だ。どうだい、俺たちもう一度……」
やり直さないかと言いかけたとき、無情にもサービス時間終了のベルが鳴り響いた。
余韻を愉しむ間もなく、さっさと身繕いした妻に「ありがとうございました。気をつけてお帰りください」と、部屋から追い出される。
恋人気分のお見送りも当然ナシだった。

さてさて新人バイト君、この後、どういう行動に出るのでしょう。
来週以降へ、つづく。

アキヨの予想
「なんとしても大穴馬券を、ということで探りあてたのは……まずはルージュエヴァイユ(前日オッズ8番人気)。何がなんでもの逃げ馬不在でスローペース必至。スローのヨーイドンなら32秒台の末脚のこの馬が飛び込んでくるとみて軸に。もう一頭は3歳馬をということで、あえて人気のないシンリョクカ(前日12番人気)をチョイス。この馬、2歳時はG1であのリバティアイランドの2着してるのよ。木幡初が変な色気を出さずに無心で乗れば、に期待しちゃいます~で、思い切って名牝の娘2頭は切っちゃうわ!」
買い目
三連複2頭軸流し
②⑧→①③⑨⑪⑬
三連単フォーメーション
①②→①②⑧→③⑦⑧⑨⑪

新人バイト君の予想
ここ最近の流れから考えると、外国人騎手は切れないでしょう。って言うか、外国人騎手だけ買ってれば当たる気が……。あとは川田でも加えておけば完璧でしょう。まあ配当はつかないかもしれませんが。
買い目
3連複ボックス
①③⑥⑦⑬
ワイドボックス
①③⑥⑦

お知らせ。
このところ新人バイト君の動向が気になる官能競馬予想小説ですが、近々、ヒロインのアキヨにも新たな展開があるような……。
来週以降も絶対に読んでくれよな!(笑)


 

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