官能競馬予想小説『天皇賞(秋)2023』

競馬好きのソープ嬢アキヨ、楽しみにしていたG1シーズンが始まったものの、予想は絶不調。
比較的人気サイドで決着した菊花賞は、大荒れの予想がそもそも的外れ。
競馬仲間の新人バイト君がかろうじて馬連を的中させて面目は保ったものの、アキヨの予想がメインだから面白くないのも無理からぬこと。
今週こそはと、接客中も天皇賞のことばかり考えている始末だ。

「おいおいアキヨちゃん、らしくないぞ。もっと気持ちのこもったサービスしてくれよ。こっちだって決して安くない入浴料払ってんだからさ」
馴染みのお客さまにクレームを言われてしまう。本来得意としているマットプレイ中だからこそ、尚更おざなりに思えたのだろう。
「ご、ごめんなさい」
素直に謝罪し、気持ちを引き締める。
(プロとして失格だわ。お客さまあっての私たちソープ嬢なんだから)
心を込め、お客さまとオチンポ様に対峙する。
グラマーな女体をフルに活用してのマットプレイ。そして唇と舌でねっとり熱々のリップサービスだ。
「おおっ、エロい。やっぱりアキヨちゃんはこうでなくちゃ。日に日に寒くなるこの季節に、身体の芯まで温まるぜ」
「このまま一回、お口で受けさせてください。お詫びの印にゴックンしますわ」
「それはありがたい。頼むよ」
愛情たっぷりのディープフェラ。ジュブジュブと淫ら音を奏で、オチンポ様を愛撫する。
「うむむぅ、さすがアキヨちゃん、もう出そうだ」
肉棒を深く咥えたまま、お客さまとアイコンタクト。見つめ合いながらのフェラから口内射精は、男にとって至福の悦びなのだ。
「うっ、イクっ!」
口内で肉棒が爆ぜる。
鈴口から勢いよく噴射する白濁を舌で受け、喉に流し込む。
「うふっ、いっぱい出ましたね。少し休憩したら、次はベッドで。私のアソコにもたっぷり注ぎ込んでくださいね」
そう言って、笑顔を見せるアキヨだった。

「あ~疲れた。今日もよく頑張ったな、俺」
夕刻、この日の仕事を終え、店を出る新人バイト君。すると、あとを追うようにアキヨが出てきた。
「あっ、アキヨさんも今日はアガリですか。お疲れさまでした」
「お疲れ~。お互い、一日たっぷり働いたわね」
笑顔のアキヨ。早朝のサービスタイムから出勤していた割には元気そう。さすがパワフルなお母さんだ。
「そうだ、このあと予定なかったら、私と呑みに行かない? 今日はすごく呑みたい気分なんだけど、一人じゃちょっと寂しいし」
思いもよらないアキヨからの誘いだ。
「予定もなにも、いつも帰って寝るだけですから」
「それならつきあってよ。年増のバツイチママでもよかったら」
「年増だなんて。アキヨさんはまだまだ若いし、綺麗だし……喜んでお供させていただきます!」
そうと決まれば、店から歩いて数分の居酒屋に入る。
カウンター席に並んで座り、生ビールで乾杯だ。
「ぷは~っ。ああ美味しい!」
ジョッキの半分ほどを一気に飲み、アキヨが言う。
「いい飲みっぷり。ははは」
普段のアキヨは地味で、着ている物も質素だ。だから一見すると、とても風俗嬢には思えない。
(近所のいいお母さんって感じ。オンとオフの切り替えがはっきりしているんだろうな。僕も見習わなくちゃ)
大人の男と女が並んで酒を酌み交わしても、色っぽい話にはならない。二人の話題は、もちろん天皇賞だ。
「今週はどう考えてもガチガチで仕方ないっすよね、やっぱり」
「そうね。一番の興味はイクイノックスとドウデュースの3回目の直接対決。過去1勝1敗だから、これは見物よね」
「でもアキヨさんは武豊信者だから、ドウデュースを応援するんでしょ?」
「そうなんだけど、イクイノックスの強さは半端じゃないから。それに比べてドウデュースの臨戦過程がね。昨年の凱旋門賞に、今年はドバイに行って出走取り消しとか、今年はまともに走ったの一回だけだし、ちょっと不安だわ」
「競馬ファンとしては2頭のマッチレースを期待しちゃいますよね」
「でも、他にも楽しみな馬はいるわよ。天覧競馬ってことでミルコが乗る予定だったスターズオンアースの回避はすごく残念。出走してたら買うつもりだったし」
「他では、札幌記念を圧勝したプログノーシス。単騎の逃げが望めそうなジャックドール。昨年の3着馬ダノンベルーガあたりでしょうか。あ、あと春の天皇賞勝ち馬ジャスティンパレスもいた」
「少頭数だけど目移りしちゃう。つかみ所のないガイアフォースも気になったりして」
「僕は、人気サイドだけど、今週も固く行くつもりです。アキヨさんは?」
「やっぱり悩むのは武豊さま。いままでたくさんお世話になったけど、今回はちょっと……」

熱い議論と次々空になるジョッキ。やがて……。
「ああっ、私、ちょっと飲み過ぎてしまったかしら」
ほろ酔い状態のアキヨが、頭を新人バイト君の肩に乗せてきた。
「ちょ、ちょっとアキヨさん……」
(んっ? このシチュエーション、つい先週もあったような)
ゴクッと唾を飲み込む新人バイト君。
(アキヨさん、まさか僕を誘ってる?)
風俗店に勤める者にとって、プライベートであっても店の泡姫に手を出すなどご法度だ。
(わかっちゃいるけど、この状況。アキヨさんだから昏酔強盗に変貌するはずもない。ううう、どうする俺)
果たしてこの二人、どうなってしまうのでしょうか。
来週以降に乞うご期待を!

天皇賞(秋)
アキヨの予想。
さんざん迷った挙げ句、やはり武豊サマは外せないということで本命に。
「臨戦過程に一抹の不安はあるものの、天覧競馬で一番絵になるのはやっぱり武豊サマでしょ。イクイノックスは次のジャパンCが最大目標な気もするしね」
三連単フォーメーション
③→⑦→④⑩を厚めに
③→⑦⑨→⑤⑥⑦⑨
三連複2頭軸流し
③⑦→④⑥⑨⑩
馬単1着固定流し
③→⑤⑦⑨⑩
単勝③、思いっ切り(笑)

新人バイト君の予想。
「アキヨさんが武豊で勝負するなら、僕はルメールで。どう考えても馬券圏内は外さないでしょ。あとは上位人気馬と穴にはガイアフォースを組み合わせて」
三連単フォーメーション
⑦⑨→③⑤⑦→③④⑥⑨⑩
三連複2頭軸流し
⑤⑦→③④⑨⑩
馬連流し
⑦→④⑤⑨⑩

これだけ買えば、どれか当たるでしょうと、酔っ払いのアキヨと新人バイト君でした。







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