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薄暗い短歌

カーテンがない部屋なのに堂々と全裸で過ごす
ゴリラみたいだ

はじめてのあけびを買った帰り道
袋の中を何度も覗く

知ってるか今の季節の寂しさは寒さ由来だ
体冷やすな

八畳の部屋を抜け出し
牧場の風はコートの裾を広げる

推しカプの暮らしに灯るあたたかな光にやられ
泣いたキモオタ

夏にむけプレイリストを組んでいる
私は多分生きるのだろう

「お葬式 ルール」でググり若干の
不謹慎さに気づいて笑う

未遂でも自殺は自殺
生きにくい自分を殺して生きてゆく

自分しかいない暮らしの気楽さよ
暴れたいとき暴れ放題

死にそうな顔でチョコバナナを作り
死ぬほどチョコスプレーをかける

堂々と車道を歩くおじさんは
自分を車だと思っている

飛んできた爆弾律義に受け止めて
爆死しなくていいんだよ

酷い夢見て泣きながら起きたって
ひとりぼっちの清潔な部屋

無理矢理に現実を捻じ曲げてまで
悲しくなろうとするんじゃないよ

心スポで恐怖体験
携帯をグレーチングの上に落とした

傷跡をあえて光らす金継ぎのような魅力だ
あんたのことだ

永遠に続く気がした八月がマジで続いて
三十二日

ブルーアイズ俺は元気にやってます
嘘です強がりましたドラゴン

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