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三県境で憲法第9条を呟く酔っ払い

私は、日本国憲法第九条で放棄する武力による威嚇及びその行使は、国際紛争に際し国権を発動する場合にのみ放棄の効力を有すると認識している。

言い換えれば、私は、国内県境紛争における地方自治体行政下の武力はその行使を制限されないと認識している。

だから、埼玉、栃木、群馬による3県境紛争下で行使するその武力は、同国憲法第十一条でその尊重を保証された基本的人権そのものであり、それはまた環境基本法や労働基準法および、数多の事業法のような上位法令に並ぶべきものとも認識している。

3県境

私はジャーナリストとして、3県境紛争の最前線の真実を一人でも多くの日本国民に伝えたいとの想いに任せ、敢えて危険を顧みずこの地を訪れた。

3県境紛争最前線地域では民間車両に偽装した埼玉陸軍の重装甲車が走り、民家の窓の陰には栃木狙撃隊のスナイパーが潜み、そのグレネードランチャーのレーザー照準が先程から私の眉間を捉えて離さない。埼玉県民に扮した特殊部隊傭兵は軍事訓練を受けたスピッツを散歩させる振りをして私を背後から監視している。

近くの渡良瀬遊水池に展開する栃木水軍タイフーン級潜水艦を撃沈すべく、埼玉空軍対潜哨戒機が空を埋めつくしている。グンマーの手練れスナイパー達は草むらに身を隠し吹き矢を構え、スピッツを仕留める瞬間を狙っている。

多数のスナイパーが潜む

私は3県境紛争の中心で放送禁止用語を叫ぶだろう。それは失われた人生の熱意であり、またそれは失われた人生の標的でもある。

夕闇が迫り17時を過ぎると、赤とんぼのBGMに乗せた埼玉軍による宣伝放送が始まった。埼玉にはスーパーアリーナが有るとか、普通電車で東京に通勤できるとか、某駅前は歓楽パラダイスとか、リア充アピールがいちいちうざくて、某駅前はマジで羨ましい。

名もなき墓標

元旦の上州実業団駅伝の2区で犬が飛び出してランナーがコケてこれが日テレの箱根駅伝中継だったら年末まで引っ張るネタだぞ…とか、
群馬をバカにするなら八木沢ダムの放水止めて利根川干すぞ…と思いながら、やるせない心のままR354で紛争地域から脱出し家路についた。

紛争地域からの脱出 何故か空が目に染みる

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