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AIのべりすと様による「監査戦隊ISOレンジャー」

今日はメーカーの某工場への外部監査の日だ。外部監査員の5人がこの工場の外部監査を行うのは初めてだ。
この工場は、ISO9001とISO14001の認証を取得している。これまでの監査でも不適合などの大きな問題は無い。今日の外部監査も滞りなく進むだろう…監査チームのリーダーはそう考えていた。

最寄りの駅で降りて工場へ向かう途中の何気ない世間話で、監査チームリーダーのリーダーレッドはこう呟いた。
「最近、生活にハリが無いような気がする。何かリラックス出来る趣味がないか」
それを聞いたメンバーの一人がこう答えた。「最近はヨガにはまってるんです♪」
「ほう、それは面白そうだな……」
「特に朝起き掛けにやるのがいい……」などと監査が始まるまでの待ち時間の車内はヨガの話で盛り上がった。

工場に到着して会議室に向かう途中でリーダーレッドが一言呟く。
「……そういえばそのヨガをやる時間はあるだろうか?仕事の前なんだが……。」
リーダーレッドを遮るようにパワハライエローが語気を荒める。
「リーダー!今日の監査は今日中に終わらせなきゃならないのです!ヨガなどやっている場合ではありません!!」
「……そうか、そうだな。済まないな」
とリーダーは素直に前言撤回した。5人は会議室に向かい、今日の日程の確認をする。
まず最初に……リーダーレッドの話からだった。「最近は生活にハリが無いような気がするが、何かおすすめの趣味はないか?」
と聞く。
「私が好きなのは、ゴルフだ。休日に仲間とゴルフ場へ行くことにしている」
と答えたのは妄想ピンクだった。
彼女は話を続けた。
「今日は工場の監査ですよね!タフな男に会えるのかしら?コンプラグレーはどう思う?」
と妄想ピンクがコンプラグレーに話をふる。「ええと……私は今日は工場の監査が無事に終わることを祈るだけです。」
と答えるコンプラグレー。
「リーダーは普段どんな趣味ですか?」
と他のメンバーからの質問があったのでリーダーレッドは答えなければならない。
「……そうだな……最近は若い同僚と一緒にジムで筋トレをしているよ。リフレッシュになるからね」
と言ってから、彼は会議室内にいる自分の他の4人を改めてぐるっと見回したあと、胸の中で呟いた。
「やれやれ、今日は一波乱ありそうだな」

◆◆◆
監査開始時刻になって、被監査者側の工場代表者達が入室してきた。工場労働で鍛え上げられた肉体を持つ屈強な男達だ。妄想ピンクが悲鳴にも似た声で彼らに話しかける。
「あなた達は相当タフのようね。けれどワタシだってアッチのほうであなた達に負ける気はしないわ。今晩どうかしら」
と、セクシーなポーズを決めながら言い放つ妄想ピンクに対して、工場代表者たちはこう答えた。
「あんたみたいな美魔女になら負けてもいいぞ!」

監査は滞りなく進んだ。リーダーレッドの的確な指示のおかげだ。
「コンプラグレー、ここの改善要求は具体的にどうなっているのか?」
……リーダーレッドからの質問に、コンプラグレーは慌てて席を立つと会議室を出ていく。そのあとをメンタルブルーが追いかける。
メンタルブルーは知っている。コンプラグレーは賄賂を求めているのだ。それを止める義務が監査員にはある。
「待つんだコンプラグレー!監査は公正であるべきだろ。君は賄賂を求めてはいけないんだ!」
その声は工場全体に響き渡った。工場労働者達の視線が二人に集まる。
労働者の一人がコンプラグレーを取り押さえ、間髪を容れずにメンタルブルーが彼を説得して場を取り繕う。
「まあまあ、コンプラグレーは俺達の楽しみを奪おうとしているわけじゃないさ。」
「そういうこったよ。楽しみを奪い合う必要はないんだ。」
と工場代表者達が口々に言うが、メンタルブルーの耳には全く入らない。
「監査中に労働者の憩いを邪魔して済まないな。この件は後に持ち越そう」
そしてその日は結局、何事も無く終わったのだった……。
◆◆◆

2日目の会議開始直前の会議室でリーダーレッドはメンバーにこう告げた。
「予想以上に工場の男達は屈強だ。妄想ピンクは監査に集中してくれ。パワハライエローは妄想ピンクを見張ってくれ。監査は厳格に進めなければならない。」
監査は順調に進んだ。しかし、パワハライエローが目を離した隙に妄想ピンクの妄想が炸裂していた。
(何で私が妄想ピンクか教えてアゲル♥️屈強な男なんてその気になったらチョットばかり私の色香で手玉に取れるわ)
「そこの労働者くん!私と一晩どうかしら?是非お試しあれ……♥️」
「おいおい、妄想ピンクよ。そんなケバい化粧をしてその歳で浮いた話が無いと言いたいのか?愛人でもいるのか?」
と工場代表の男の一人から聞き捨てならない台詞が発せられる。
「なによ!私はアンタのことなんて好きでも何でもないんだからね!」
妄想に気づいたパワハライエローが会話に割り込む。
「何だと?年下のクセに偉そうなことを言うな!」
「年下のクセにですって?」
喧嘩になりそうだった二人をリーダーレッドが静止した。
「まぁ待て、二人とも……ここは工場の会議室……これ以上はここで話すことではない。」

……この工場では定期的に工場内で暴動が発生するのだという話を聞いたことがあった。また同じ不祥事が起こるのかもしれないとリーダーレッドは思った。そして最後にこう付け加えたのだった。
「私の目を見てくれないか?私は何も見ていないし聴いていないから喧嘩など無意味だ。」
沈黙が辺りを包み込むと、メンタルブルーは頷きながら口を開いた。
「まあまあ、パワハライエローも妄想ピンクも、喧嘩はやめましょう。私たちは工場の監査に来てるんです……冷静になりましょうよ」
その後、会議室内の雰囲気を険悪なまま終えることなく、無事終了することができた。

監査結果は以下の通り
・グッドポイント:1件
・不適合:0件
・軽欠点:1件
・改善の機会:2件
・観察事項:2件
・改善提案:1件

◆◆◆
監査リーダーによる終了の挨拶の後、外部監査は、監査チームによる「進め!ISOレンジャー」の合唱で締めくくられる。
さあ、みんなで歌おうISOレンジャー!
◆◆◆

曲名:進め!ISOレンジャー
作詞:パワハライエロー
作曲:妄想ピンク

(1番)
監査が来た来た
監査来た
あヨイヨイ
内部監査の後に来た
あんまり管理が緩いから
さぞやリーダーも怒るやろ
サノヨイヨイ

(2番)
環境側面決めずとも
監査する
あヨイヨイ

(3番)
態度監査すれば
環境を厳しく評価する
サノヨイヨイ

(4番)
法令管理も音楽と同じや
サノヨイヨイ

(5番)
悪戦苦闘している工場が
いっぱいあるというけど
そんな工場はアカンのか?
あヨイヨイ

(6番)
今日は監査でよかった
あヨイヨイ

◆◆◆
外部監査議事録
審査の視点
・ISO9001:品質マネジメントシステム及び環境マネジメントシステム(QMS)について、国際基準と整合性があるか
・環境関連規格の取得状況
・労働安全衛生管理体制の整備状況
・品質目標の設定状況
(例)QMSに適合した品質保証書を提出しているか?ISO22000を受審している場合はその内容についても説明する。さらに、外部不適合の場合にその原因となり得る問題例についても説明する。
◆◆◆

監査チームのリーダーであるリーダーレッドは、監査の日誌にこう記した。
「……今日訪れた工場は特に問題はなさそうだが……精神衛生上あまり良い職場とは言えないだろう。特にパワハライエローの態度には厳しい対応が必要だから、工場側にも問題解決のための積極的な働きかけが求められる。ただし労働安全や労働環境の管理に関しては良好だと思う」
と。
(以下略)




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