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あなたに触れたくなって手を伸ばした。 あなたの頬を耳を首筋を、そして肩をゆっくり撫でた。…
どんなに思っても届かないなら、手放しちゃえばいいのに。 そんなふうに自分に言ったら涙がこ…
「あなたに出会えてよかった」 そんなハッシュタグを目にするたびに「出会えてよかった」あな…
ぜんぶを抱きしめてくれたあなたに恋をした。 「そのままの君でいい」と言ってくれたあなたに…
ちっちゃくなったらたぶん、かわいくなる。だから私は親指サイズにちっちゃくなった。 ちっち…
その日の帰りもいつものように海辺の道を手を繋いで歩いた。 私の心はとても満たされていた。…
二人だけの時間を少しも無駄にしたくなくて、惜しむようにおしゃべりしつづけた日々。 次から次へとたくさん話す私を楽しそうに笑って見てくれた。 「うんうん」ってうなずいて、ときどき声を出して笑ってくれた。 そんなときの二人は過ぎていく時間が２倍速だったね。 いま、私たちはゆっくり本を読む。 二人でベッドに寝転んで、あなたの腕の中でしあわせな時間を過ごす。 本のページをめくる音と、たまに体勢を変える私がシーツに擦れる音。 そのくらいの音しかない静かな時間。 空気がや
私はいつも待ち合わせの時間より15分くらい早くに着く人だ。 だから恋人との待ち合わせはかな…
くっつきたいなって思ってたら、あなたが私を抱き寄せてくれた。 うれしくて、ホッとした。 …
手巻きのオルゴールをあなたが静かにくるくると巻いた。 あなたが手を離した瞬間に「ポロンポ…
もう終わり？ もう終わっちゃう？ とっても寂しくて、あなたに甘えた。 二人っきりの幸せな…
ここにおいでと広げてくれたシーツに顔をうずめ体を沈めた。 ほのかな石鹸の香りがあまく私を…
空白の時間がある。 あなたには空白の時間がある。 何をしてるのか、どこにいるのか、誰とい…
夜、１１時を過ぎてタクシー乗り場に並んでいた私の後ろに３０歳前後と思われる男性が並んだ。 雨が降りそうだ。湿った冬の夜風が私の頬に吹き付ける。マフラーを少し深くかぶって、ちょっと首をすくめながら前に並ぶ人の数を数えた。５人か。半時間以上はかかるだろうか。 後ろの男性がスマホを何度もチェックしている。何か急いでいるようだ。せわしない空気の中に幾分緊張した雰囲気もなんとなく伝わってきた。 私の順番が回ってきたのは思ったより遅かった。もう時刻は１２時前だ。
