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雪と暮らす

小学生時代を雪国で過ごした私は、雪が好きだ。大人になると生活にいろいろと支障が出るので雪は厄介者と感じる人が多いけれど、大人になっても雪が降ると子供の頃のようにワクワクする。もちろん、朝早起きして除雪しないといけなかったり、車の運転に神経をすり減らしたり大変なこともないわけではないけれど、やっぱり雪が好きだ。

山の中の小さな集落の、国道沿いに住んでいる。子どもが通う国道沿いの歩道はほぼ、うちの子どもたちしか歩かないので、雪をかくのは私の仕事だと思い、移住してからずっとスコップでかいていた。

雪の多い年は国道を何度も何度も除雪されるうち、行き場を失った塊が歩道に乗り上げてくる。そんな年は集落の細い生活道路の除雪も手いっぱいで除雪機が来てくれるまで手作業で道を作っていた。そのうちにうちの前の歩道を除雪機でかいてくれる担い手がいなくなり、私が手を挙げてやらせてもらうことになった。通学路なので村の除雪機を貸してもらえるのだ。

除雪するか迷う積雪量。場所によっては深いところもある。

除雪機には操作するレバーがいくつもある。前進・後進レバー、左右に曲がるボタン、うさぎと亀マークの速度レバー、雪を飛ばす方向(左右上下)を変えるレバー、除雪の刃を回転させるボタン、ハンドルは左がクラッチ?、右が回転刃部分を上下させるそれぞれの役割付き。もともと機械音痴な私は毎回びくびくしながらエンジンをかけて始動させる。調子がのってくると複雑怪奇なレバー操作も簡単に思えるから不思議だ。10㌢の積雪を目安に除雪するのだけれど、たいして積もっていないように見えても雪の深さや状態は場所によって全然違う。通学路なので子どもが歩くまでにかき終えることを計算して雪の降り具合を見て判断するのだ。

雪はその時の気温や降り出した時間帯など、条件次第で様々な状態に姿を変える。気温が低くてサラサラの雪はずんずん積もっても除雪はしやすい。今日のように重くて湿った雪は0度前後なのでシャーベット状で凍ると厄介だ。朝降り始めてあっという間に白くなったけれど、昼頃には雨に変わった。かといって雪が全部解けるほどの気温ではないので雨の中除雪するか迷って、結局スコップで人が一人歩ける分の道を作っておいた。こうしておくと解けるのも早いからだ。重たいしゃびしゃびの雪を、1km弱の歩道をかいて戻ってくる道すがら、ふっと視線を上げると、幻想的な光景が目に飛び込んできた。湿った雪が積もった桜の木の枝が重みで垂れ下がっていて、雨で解けた雫が凍って輝いていた。外灯に照らされた枝は何とも美しく、雨の中の除雪、迷ったけどやって正解だったなぁ、と思える瞬間だった。

雪かきのあとのごほうび

まぁまぁ頑張ってかいたのだけれど、雨は雪に変わって朝まで降り続く模様。人一人歩ける道はもうとっくにかき消されてしまった…。明日も早起きかぁ(´Д`) =3

でも雪は好き♡

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