BONNIE PINKーDaisy(1999)

Bonnie pinkが日本から姿を消し、NYで休養に入った。自分は彼女の過去の作品を聴きながら、彼女の復帰を待っていた。そんなとき、突然リリースが決まった曲がこれである。英語の歌詞は相変わらずであるが、どうも曲調が違う。以前の彼女の作品にはどこか影のある陰鬱さを帯びていた。それが作品の深みやリスナーの感情を躍らせていたのだが。

この休養中の作品はどこか軽快なPOPに乗せられているような感じを受けた。自分はこの曲を聴いた直後、少し躊躇った。

彼女はどうしてしまったのだろう。

しかし、聴いていくうちに歌詞の内容を踏まえると、奥深さを感じるようになった。

この曲は男女間の別れだけでなく人間そのものの関係性を鋭く描写したものだ。もちろん始まりがあれば必ず終わりがあるもの。その別れに対する感情の起伏を女性の立場から、優しく受け入れている。


まず聴いてみてください。


tururu……召し上がれ。

福島県のどこかに住んでいます。 震災後、幾多の出会いと別れを繰り返しながら何とか生きています。最近、震災直後のことを文字として残しておこうと考えました。あのとき決して報道されることのなかった真実の出来事を。 愛読書《about a boy》