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La Folle Journée2024に行こうと思った

音楽学大学院生の週一アウトプット*32


今日のトピックはほぼ日記のようになってしまう気がする。先日ふとフランスのナントで開催されるLa Folle Journée 2024に行こうと思ったのだが、私はよく考えたらこの祭典のことをよく知らなかった。もちろんクラシック音楽の大きな祭典であり、ラフォルジュルネ東京の影響もあり、その存在は知っているつもりだった。

しかし、あまり現地に行くチャンスは日本にいたときはなかったので、ナントなく遠い地の話として細かい情報は知ってもすぐに記憶から抜け落ちてしまっていたようだ。

ということで、これを機にもう一度確認してみた。La Folle Journéeという名前だが、フランス語で「熱狂の日」という意味になる。ずっとこれは何のことだろう、と思っていたのだが、調べてみて納得した。以下、引用である。

モーツァルトの有名なオペラ「フィガロの結婚」の元となった劇作家ボーマルシェの戯曲のタイトル「ラ・フォル・ジュルネ、あるいはフィガロの結婚」からとられたもので、1784年に発表された当時、世間の価値観を覆したこの作品は、フランス革命の契機となったともいわれている。このタイトルには、クラシック音楽を万人のものにするため、この音楽祭で革命を起こしたいというルネ・マルタンの思いが込められている。

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"La Folle journée, ou le Mariage de Figaro"がフィガロの結婚の正式名称だったことを初めて知った。そして、モーツァルトのこのオペラの歌詞はイタリア語だが、原作の劇作家のボーマルシェはフランス人だったことからこのタイトルがついている。

私は、クラシック音楽に対して「かっこいい」とか「おシャレ」とか「身の毛のよだつような感覚」を抱いたりすることが多いが、同時にクラシックコンサートで「眠い」と思った経験もある。それでも前者の体験が強烈すぎるために、クラシック音楽を聴くことは到底やめられそうにない。知識の有無や演奏の経験があるかどうかでも聴き方は変わってくるが、必ずしも事前知識がないと楽しめないわけではないと私は思っている。このように、ブワッと身体中が引き締まるような体験をクラシック音楽を聴くことで得られれば、それまでの鑑賞体験に関係なく、また聴きたいと思う人は多いのではないかと私は勝手に考えたりしている。

1995年から始まったこの音楽祭は、話題にされてもう長くなる「クラシック音楽への万人からのアクセス」を目標としている。期間中のコンサートプログラムをみるとfolle(狂った)という形容詞がこのイベントを冠していることがよりしっくりと理解できる。

現在は、日本以外でもスペイン、ブラジルでも開催されいているようだ。私自身、音楽文化のありかたに最も大きく影響を与えている要素は聴衆であると考えているため、このような祭典はクラシック音楽受容史において総合的にものすごく大きな存在であると思う。

何はともあれ、来年、実際に現地に赴けるのが楽しみだ。

FALL


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