アンタレスS 予想メモ


コース形態

坂越え2回ではあるが、高低差は中山より少なく、ダラダラと下る区間が長いので、そちらよりはややスピードに寄るコース。3.4角のロンスパ型の攻防から直線の急坂を考えると京都よりはタフになりやすい。
1角までは300mほどと標準。芝よりは先行力の優先度が高いのがダートであるため、ポジションが定まらないまま1角を迎え、息が入らなかったり内で揉まれたりするケースはある。
そのため、逃げ馬の数やタイプによって展開を考える必要がある。
また、向正面はそこまで長くないものの、スローの流れを察知した後方の馬が下り坂の惰性を生かしつつのマクリを入れることがあるし、それが意外といい方向に決まることも珍しくない。以上から、極端にスローにはなりにくく、大体一定のラップを刻み続けるようなミドルペースで、かつ差しが決まるのかどうかという展開になりやすいコースである。

TB想定

雨がなければ基本フラットでいいだろう。

ハギノアレグリアス

今回のメンバーでは実績最上位で負けられない。別定戦のため58kgで済むのも大きく、他とは1kg差。船橋の深い砂が合わないのか、ダイオライト記念は絶好位から伸びきれず敗れてしまったが、みやこS、東海S、平安S、シリウスS、チャンピオンズCなど中央ならば大崩れせず力強い走りを見せている。
普通に走れば勝ち負け必至。
1着候補。

ヴィクティファルス

ダートに転向してから変わり身を見せているが、東海Sの3着は前残りに恵まれているものであるし、同じく恵まれた2着馬オメガギネスはフェブラリーS大敗、差し馬では最先着で内容的には良かったブライアンセンスはマーチSで大敗とレベルに疑問が残る。
今回もメンバーレベル的には低調なので通用の可能性はあるが、ハギノアレグリアスとは力差がありそう。
2着以下候補。

テーオードレフォン

好位に取り付ければしぶとく脚を使える馬なので、前残りの展開になれば警戒すべき馬である。
ただし、名古屋城Sの勝ちは雨の影響もあり内有利のTBになっており、それを逃げて勝ったというものであるため高評価までは不要。しかもOPらしからぬスロー。5着まで行ったきりの競馬であったので、中京ダートの形態としてもかなり恵まれたと言うべきである。
その前のポルックスSは先行馬では最先着で差し決着にはなったがラップ的にはそこまで前が垂れた感じではなく、前崩れというほどでもないので力負けという見方でいいように思える。
よって、実績だけで判断するのは危険で、TBや展開が向かない限りは苦戦する可能性が高そうだと考えるのが自然である。
3着候補。

スレイマン

長らくOPやLで走り続け、地道に力をつけてきた。
初圏内の仁川Sは前残り展開に恵まれたものであるが、平城京Sは力負け。
阿蘇Sは積極的に進めて2着に善戦し、勝ち馬がJpn1馬キングズソードなら仕方がない。
福島民友Cは最小限のロスで立ち回って3着、門司Sは早め抜け出しで突き放して快勝というところである。
ただ阿蘇S以外は相手的にはOPレベルであるので前走4馬身差をどう捉えるかによるだろう。
2着ペースセッティングは善戦こそするがイマイチ重賞級にはないし、レベルが下がるローカルOPを選んできているあたりはそんなに強いと考えない方がいいのかなという気はしている。
よって、ヒモ程度の評価に留める。前の展開利があれば。
3着候補。

ミッキーヌチバナ

東海Sの7着は多少脚は使えたものの位置取りが物を言ったレースだったため、ほぼ雪崩れ込んだだけのものである。ただ内容的には前々で恵まれたヴィクティファルスと0.1差なのでほぼ互角と見ることができる。よって、こちらが人気がないなら、展開フラットならば逆転の可能性があるとして買い目には入れたい馬である。
2着以下候補。

ホウオウルーレット

名古屋城Sは行ったっきりの展開とTBのため度外視で良いが、みやこSやベテルギウスSを見ても少し力が足りないかなという感はある。ただ、ミッキーヌチバナには迫れているので、多少評価はする。
末脚は比較的堅実なのだが、位置が取れないので展開依存。差し展開にハマれば。
3着候補。

ラインオブソウル

マーチSはスローペースの好位から垂れもせず伸びもせず雪崩れ込んでの5着であり価値は高くない。
あまり強くはない馬だが、OP3戦目で慣れてくれば、ロスなく運んで展開利があった場合の多少の抑えは必要。 
3着候補。

ダノンマデイラ

ダート転身後は5戦4勝。底知れぬ魅力はあるが、内房Sを見る限りは差し比べで僅差となりそろそろ壁かな?という感じ。
内容も内ラチ沿いをロスなく回って直線スムーズに外へ持ち出せたもので力の違いを見せつけた、というほどのものではない。
2,3着が3勝クラスで燻っているような馬であることを考えると、いくら低調気味とはいえ重賞でいきなり通用するかと聞かれると、個人的には厳しい印象しかない。
見送り。

トウセツ

名古屋城Sは差しに構えた時点でノーチャンスの展開だったため度外視でいいが、他のOPを見ても一歩足りない感が強い。
唯一の圏内の門司Sではスレイマンに離されているし、厳しそう。
見送り。

サヴァ

ダート戻りではあるが、ダートに行き詰まって芝転向し、六甲Sはやや道悪の影響があったうえに逃げ馬の離れた番手の離れた3番手グループで2.3番手が1.3着なので展開に恵まれている。相手も芝OPではイマイチ強くない。
そこから1年まともに掲示板すら乗れていないことを考えると、馬が強くなったとも思い難いので、基本的には厳しいか。
見送り。

ニューモニュメント

全盛期はすぎているとは思うが、多少前が崩れる展開ならばケアをしておく必要がある実績馬である。
神奈川記念は軽斤量馬が恵まれすぎたうえに忙しかった感がある。
マーチSはスローペースで用無しになったもので度外視可能。福島民友Cはもう少し前が崩れれば圏内に入り込めたと思われる。シリウスS(6着)よりもメンバーが弱いのではと思える構成なので、差しに展開が向いたときのために抑えておきたい。
3着候補。

サトノロイヤル

1400のコールドムーンSでもまともに戦えていないし、他のOPでも見せ場がないので、基本的には厳しい。
見送り。

クリノドラゴン

一脚は使えているので全くダメな馬ではないが、位置を取れないし近走内容を見ても流石に手を出しにくい。
武豊騎手曰く一癖あって、この馬のスイッチの入れ方を知っているらしいが…
見送り。

ケイアイパープル

近走は前にすら行けなくなっており、ピークが過ぎた感が強い。
とはいえ今回逃げそうな馬が見当たらないので、積極的に運べて展開をもらえればチャンスはゼロではない。…とはいえ、厳しい印象。
見送り。

リキサントライ

追い込みに展開がハマれば脚を使える馬ではあるが、これ買うならニューモニュメントやホウオウルーレット、ミッキーヌチバナ買うよね?って感じである。
見送り。

ゲンパチルシファー

前崩れの展開ならば一脚使って飛び込んでくる可能性はゼロではないが…
逃げ馬がいないのでそんなにハイペースになるとも思えず、中団差しならともかく後方追い込みは厳しそうな印象を持つ。
見送り。

総評

OPの延長戦のメンバー。実績断然のハギノアレグリアス一強にしか見えないが…
個人的には彼軸にミッキーヌチバナ、ホウオウルーレットあたりに流せば多少はつくかな?とは思うものの、人気決着濃厚なので安い馬券を買うくらいなら見送りが妥当な気はする。

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