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不可解参(狂)を観測【完全版】

2022年8月24日。この日、多くの観測者が目撃した事件、「不可解参(狂)in日本武道館」。
観測者歴3年半超の男の現地での体験〜ライブ後までの記録をここに記す。
※当日深夜に投稿した【直後版】の内容も重複します。パンフレットもふまえながら、自分がこの体験を思い出すため、観測者の皆さんの共感を得るための長文記事です。

前哨戦(出発〜物販〜季節感の錯乱)

観測β缶バッジ他2枚、「言霊」アクキーをつけた宿泊セット入りリュック。「現象」のV.W.P.Tシャツ。(花譜のTシャツ持ってなかった…)ゴリ押しの缶バッジ付ピカチュウのキャップ(KAFキャップ持ってなかった…)
相変わらずファングッズの身にまとい方が下手なのを自覚しつつ、九段下に8時前に到着。物販の並び列が既にとんでもないというtwitterの情報に怯えながらも、人生初の武道館へ歩く。
昔「科学技術館」という同公園敷地の施設に行ったことあったので、玉ねぎは観測したことがあったが、しっかり全貌を目の当たりにするのは初だ。
『不可解参(狂)』の横断幕を見つけ、「来た…!」とマスク下に不敵な笑みを浮かべた。

道中に自販機ひとつもないという誤算により、大きく迂回して自販機で飲み物を買ってから物販列へ。
備えてはいたものの、しっかりと晴天で真夏らしい暑さに耐えながら、時を待つ。
じわじわと列が前のほうに詰めていき、横断幕の真上に一時的に居たりしていたら、いよいよ10時になった。
するすると列は進み、スタッフさんの努力に感謝しながら目当ての品は全て購入成功。
うちわ、タオル、MADTシャツ、そして今回の最重要アイテム、ペンライトを無事確保。(パンフレットは事前にエンドクレジット権付きのものを購入しているのでここでは買わず。9月半ばに届いた。)

一安心しながら”次の目当ての品”を買うべく、もう一つの列に並ぶ。
「おいおい!さくら味って!季節感のさくらんかいっ!アイス」。その名を初めて見た者は、例外なく二度見したことだろう。初期の頃のミステリアスであまり感情の出ていなかった花譜が、こんなにもユーモアを表に出すようになるなんて……!
花譜が書く詩には意外とラップ調のものが多いとパンフでP氏が語っていたが、その韻踏みのセンスがこのダジャレネーミングに生きているのだろうか……。
さて、難なくこちらも買うことに成功。2種のビスケットのデザインは「かふかふ」だった。(もう1種は「お水たすかる」)
アイスなので、保存して持ち帰るのは難しい。多くの観測者が買って間もなくに付近で食べていた。
自分は北の丸公園の少し奥のほうまで行き、人のいないベンチを見つけ、座って食べることにした。

1回のライブ限定で終わるには惜しい、アイデアもクオリティもとても良いアイスだった

外面はオリジナルデザインのカップアイス。自分は「さくら味」がどんな味かいまいち想像できなかったので、ここからは未知。
あけると、思ったより薄い桃色で、なにやら糸のような葉らしきものが混じっている。
いざ食べてみると、どこか和菓子のような、かったるくない甘味だった。葉のようなものの繊維感はなく、結局あれは何だったのか分からずじまいだが、夏の暑さにアイスはやはりよく合うもので、ビスケットをまじえながらどんどん食べてしまった。(ビスケットはアイスと一緒に食べてねって意味だと思っていた。おまけのお菓子のようだ)
食べ終わり際に雨が降り始め、暑さからは完全に逃れた。これが季節感の錯乱現象ってこと?
ともあれ、できれば屋内で待機したいと思い、一度敷地から出て某チェーン店で昼食&待機の時間を過ごした。(本当は現地観測者と交流したりするのがいいと思いながらも、それよりも有意義な屋内待機を選ぶ。なかなかのコミュ力の低さ)

入場~フラスタ~座席待機

開園2時間前、16時ころに再び武道館へ戻った。やはり人が増え、にぎわっていた。グループの層も増え、皆節度を保ちながらも仲睦まじく過ごしているようだった。そんなさまを横目に、外から撮れるフラスタを収め、そそくさと入場並び列に並んだ。
席は2階南東M列。日本武道館はアリーナ、1階、2階という階層になっているので、実質3階だ。メンバーシップ、先行抽選の力でも2階席になってしまったが、悪いことばかりではなかった。(後述)
そして17時をまわるころ、いよいよ入場開始。散り散りになっていた7000人規模の人だかりをどんどん収容していく。
もはや慣れたものになった検温をして、階段を上り、ついに人生初の武道館へ。

立ち並ぶ錚々たる企業、有志からのフラスタを写真に収めた。
実は、有志フラスタの企画のひとつに参加させてもらっていた。完成したものにはARでらぷらすが空中を泳ぐ仕組みがあって、愛があるなと感じた。

『狂』のマークを専用URLでカメラに写すとらぷらすが自由に泳ぎまわる

自販機でZONEを買っていよいよ座席につく。ZONEは缶なので、ライブ中倒さないように開演前までに飲み干す。
まず、改めて今までの会場とはレベルが違う会場の規模をここで再実感。あの武道館に来たという感動。
複雑な構造のステージは遠いが、でも花譜の姿は確認できるだろうし、モニターらしきものもあるので、楽しめると確信した。
ステージにはキューブが多く、これらが何をしでかすのか、この時点ではよく分からなかった。

刻々と待ち望んだものが迫るこの時間は、何度でも新鮮で楽しい。
そして今回の開場前アナウンスは、深脊界スタジオから明透が担当。しっかりとこなしていた。
いよいよ5分前、配信勢にTwitter等の後を任せ、ここから先はこの空間のみ、俗世との繋がりを絶つ(?)
ライブ直前に花譜チャンネルで意味深な幾何学的な図形のアニメーション動画が公開された。それと同じ映像がスクリーンに映し出された。いつものクラシック音楽から一変、重々しいBGMに包まれ、会場は暗くなり、カウントダウン…………。

これが、待ち望んだ、焦がれた「事件」の全貌だ。

開演

花譜#100「前触」の到着点、夜の渋谷スクランブル交差点を映す映像からはじまった。ピアノのサウンドと共に、「独白」やインスタでみたことのある渋谷のスポットが映る。
曲調が変わり、スクランブル交差点の中心に主人公登場。第三形態「燕」の新カラー衣装のようだ。(自分の調べた限り、正式名称はまだ出ていない。いつもの法則なら「燕(白)」だろうか)
居なかった場所に花譜が現れ、合間にライブのメインスタッフの名前が差し込まれる。
コーラス、ピアノ、そしてドラムベース、電子音が足され、加速するように荘厳でクールな雰囲気で街を回ったのち見たことのない空間へ。
中心の花譜が目覚めるかのように顔を上げ、両翼を広げ、明確な形を持たない『不可解』ロゴが登場。
不穏なサウンドを残し、暗転。
今までの「うみ、そら、…」の詠唱はなく、言葉のない荘厳な序章といった感じだった。



第一部 GIRLS DON'T CRY

1.魔女

※「魔女」などは特別に長いですが、他の曲は要点をかいつまむので、短めにまとめます。

ベース音から音が上がりドラム、ピアノの躍動感のあるサウンドが始まる。聞き覚えのないフレーズでこちらのテンションを高める。
ライブのトップバッターとして特別な“1曲目"はなんだろう?と各々楽しみに予想していたはずだ。自分は、最初の「不可解」オマージュで「糸」を予想していたが…
ストリングスの四重奏が加わり、ターンテーブルも発見。今までの神椿のライブのバンドメンバーが花譜バンドにも加入していると気づく。
武道館のライティングに感動しながら、まだ分からないフレーズのさなか、花譜が登場。
そして曲が盛りあがり、聴きなじみのあるピアノ主体のあのフレーズが始まる。誰もが気づく瞬間。

「魔女」のイントロだ。この瞬間、自分は反射的に泣いてしまった。むせぶほどに。こんなことは初めてで理解できないまま、ただ幸せであると思いながら無線制御されたライトを振る。

この曲は、自分が初めて聴いた花譜の歌だ。
2019ニコニコ超会議でこの「魔女」を聴いて、フードを脱ぎながらラスサビを歌唱する姿に衝撃を受けた。そしてそのあとの「雛鳥」で惚れた。そこからここまで、追い続けることができた。
ファーストコンタクトであり、花譜楽曲、V.W.P.楽曲の中でも特別なテーマ曲。
この日まで色々耐えてきた自分個人へのこの上ないクリティカルな1曲目に泣いてしまった。
ここで泣いたためか、その後は感動しながらも崩れることなく、見届けることができた。

従来の宙に浮くタイポグラフィーは不可能な分、新たな構造のステージで花譜は歌う。
間奏での大胆なライブアレンジ、ここでしか味わえない低音の振動。武道館ライブの強さを浴びた。

ラスサビで歌にもアレンジが入った。この大舞台で、最初の曲でここまでサービスしてくれる、エンターテイナー花譜。
「証明を探している」から明るいアレンジに変化。コーラスも入り、これだけでフィナーレのような空気に包まれる。「huh〜」などのフェイクを入れて曲の終わりまで歌を楽しむ花譜。そして、

「花譜です!はじめます!」

シンプルな開催宣言。これがなぜかグッときた。
自分にとって特別な1曲をこんなにもドラマティックに最初にくらって、幸せな時間だった。

2.畢生よ

改めて花譜から開催宣言が入り、こんどはすぐに聴馴染みのあるイントロ。
大胆なライブアレンジがさらに目立って、サビ前に盛り上がる表現も。
ペンライトは「俺の残機を投下します」のPVに似た紫と黄緑のカラーになっていた。

3.夜が降り止む前に

「畢生よ」は1番で終わり、そのままメドレー式に奇麗なストリングスの曲調へ。
楽曲が増え、全曲フルよりもメドレー式に曲数を増やしてくれるのは個人的には良い変化だと思う。
ジャニーズなども、メドレー式とフルを組み合わせている。

そして、「止まらない闇に」からの歌い出しでこの曲へ。2番の歌詞からサビへ向かう。映画主題歌でもあり、ライブで比較的披露されてきたイメージ。しかし毎回違うテイストの仕上がりになっている気がする。

この曲が終わると会場は暗転し、謎の詩が詠まれる。後から何となく察したのは、次の演目のワードを散りばめているのでは?ということ。

4.ニヒル

ストリングスが目立つイントロから、なんとも珍しい曲が始まった。「ニヒル」はモナーク楽曲で、今のところ花譜のアルバムにはないので見落としていた。
赤と黄のライトが印象的で、感情のこもった歌声も最高で、舞台装置ではスモークなども加わり、更なる盛り上がりの火付けとなった。

5.アンサー

メドレー式にロックサウンドから一変、ピアノ、ストリングス主体のアンサーへ。
今までよりは正統派なアレンジで、でもこれが正解(アンサー)と言わんばかりに最高にアンサーだった。(?)

そして、「huh〜」という歌声に連れて行かれるように、次へ繋がっていく。

6.命に嫌われている

テンポが上がり、ストリングスやピアノのメリハリが増す。そして、「不可解」には欠かせない1曲「命に嫌われている」へ。

花譜ver.のテンポではなく、本家のアップテンポなサウンドだ。不可解弐Q1の春猿火とのデュエット以来だろうか。

会場のライティング、ペンライトがMV再現のようになり、世界が変わった感覚になった。

花譜はこの曲のAメロの歌い方を、原曲に寄せすぎず、音程を少し特徴的に変えていると思う。1番が終わると、「武道館-!!」とコールを飛ばした。声で返事はできないが、全力でライトを振って呼応した。

過去最強のバンドなだけに、正当アレンジでもサウンドの進化が強く感じられた。原曲は打ち込みと演奏のミックスだろうし、この武道館で過去最強の「命に嫌われている」を聴けたのではないだろうか。

最後の全力の「生きろ-!!」は熱い。こういうパワーな感動もくれる花譜は改めて最高だ。

MC1

ノンストップでここまできて、ようやくのMCタイム。無線制御から解き放たれたペンライトが様々な色を出していた。
「不可解参(狂)が、んー↑ついに、ついに、ついに!始まりましたー!」
舞い上がっているのが分かる唐突な横飛びとふわふわぶり。いつだってこの緊張感を感じさせない自然体さは、花譜の魅力のひとつだと改めて感じた。

水拍手もしっかりセトリに組んでいた(?)

7.私論理

ここでミラーボールが登場!新たな予感が生まれるステージギミックだ。
あのイントロにパキパキのストリングスが加わり、よりおしゃれな「私論理」になっていた。床のスクリーンも活躍していた。この辺りの演出を目に入れやすいのは、上の階の強みを感じた。

8.戸惑いテレパシー

なにかとセトリでお隣にきやすい、私論理と戸惑いテレパシー。花譜楽曲のなかでも、このあたりはディスコやシティポップみたいなノリ感でシナジーがあるのだろうか。
今までの花譜バンドのベース担当はなむーさんから替わり、タカヤスさんのベース演奏だったが、今回のベースサウンドも最高にかっこよかった。

9.糸

バイオリンの力強いイントロから、はじまりの曲がここにきた。
パンフによると、花譜が入れてほしいと頼んでセトリに組まれたらしい。
最初期のMVから、アルバム「観測」、今までのライブ、そして今回と、一番歌声と音源の進化が感じられる曲。

過去最強の「糸」は、床スクリーンの映像、ARの演出も神がかっていた。

2番の後の間奏中、現地の上の席から見えたのは、花譜の足元から赤い糸が客席に伸びているような演出。

そして配信映像では、花譜の周りを糸が浮かび舞っている演出の追加。どんな形態、場所からでも。どこかに特化した楽しみ方をくれるつくりに、ありがたさを感じた。

可不登場

次なる予感を告げる詩の朗読、そして映像に変わる。

白光する球体が不思議なビルの内部を漂う。花譜の楽曲の歌詞が表示されている空間をぬけて、棺のようなものに眠る可不のいる間へ。
球体が可不の心臓に入り込む。
目覚めた音楽的同位体は、どこかへと歩き出す。
可不の登場にも凝ったムービーがあるのは、いち共演者としての扱いが感じられて良いと感じた。

そして舞台に登場。
「わあ!」と」ふわっとした喋りの花譜。可不のほうは、無言でお辞儀と手を振るしぐさ。
毎回思うが、可不のモーションは人間のトラッキングなのか、コンピューターの打ち込みなのか、曖昧に感じている。細かい動きもあるが、どこか機械的にも感じる。
このあたりの話は語れることじゃないことかもしれないが、気になっている。

無表情で、動きの少ない、おさげ髪で背の低い可不に、雛鳥時代の花譜みをかんじた。

10.化孵化

まさかの選曲。割と可不の初期に出た曲のイメージだが、ややグロテスクな感じのMVの絵に衝撃を受けた。可不の可能性を広げた曲だと思う。

ELEVEN PLAYが不可解弐RE:Q3に引き続きダンサーとして登場。
前回の2人から4人に増え、サイケデリックな楽曲と照明、映像に合わせてキレキレのダンスを披露してくださった。

花譜と可不が向き合いながら回るところはシンギュラリティライブでも理芽、ヰ世界情緒でもあった。同位体と向き合う。いい演出だと思う。

11.流線形メーデー

化孵化から聞き覚えのないサウンドにつながる。次は何だ、と思った瞬間、「チャカポコ」音が耳に聞こえ、アレか!と気づいた。
そして低音ピアノの印象的なイントロとともにクラッシュ音が響く。
この瞬間の盛り上がりは強く印象に残っている。

最近ひたすら聴いていたが、LIVEの迫力で感じると改めてかっこいいし、かわいいし、おしゃれな一曲だと思った。
二人とも先ほどより振付や表情が可愛げになっていて、曲による表現の差分が面白い。

ダンサーさんも続いてパフォーマンス。ペンライトが各々カラフルで、特別な雰囲気のステージだった。

第三形態 燕(壊)

次なる予感を漂わせる詩の朗読の後、映像が入った。
オープニングの空間に今の形態の花譜がゆらりと佇む。訓練された観測者は、ここで形態変化だと気づくだろう。
新形態か、既出の特殊歌唱形態か。と思っていると、どこか悲壮感も感じる美しい女声コーラスが。
今の衣装が色とりどりの花びらのようなものに触れて、解けるように新しい姿へ。これは不可解参(狂)のキービジュアルの描写のようだ。こういうタネ明かしも楽しい。
黒に近い紺色に赤い模様が入った新しい燕の姿、『燕(壊)』の登場。この先に何をするのか、必然的に期待感が上がる。

12.飛翔するミーム

気づくと花譜は今までいたしたのスクリーンから上のスクリーンへ移動していた。そして、特徴的なあのイントロが流れ始め、「ここでか!」と思った。
組曲でコラボしたアーティストと共演するステージだ!と気づき、すぐさまたなかさんが白光の立方体の枠のような場所に登場。
あの枠はゲストアーティストのスペース…!と、どんどんステージの謎が解けていく。(後に少し解釈が変わるが)

飛翔するミームはストップと揺らぎの交錯する曲なので、たなかさんのハモリの乗せ方、リズム感が光っていた。静かな佇まいの上に躍動も感じる、独得な印象を受けた。
現地では、音響か席の問題なのか、聞こえにくい瞬間があったのが少し残念。配信で本来のパフォーマンスを聞けて良かった。

13.イマジナリーフレンド

多くの観測者同様、大変な衝撃を受けたステージ。語りたいことが多すぎる。

たなかさんがキューブの中から消えたのち、自分は「次、靖子ちゃん来る…?」と考えていた。そして、キュートポップなサウンドが始まり、確信。「ミッドナイト清純異性交遊」が近しいか。間もなく、花譜から正解発表。大森靖子さんが姿を現した。
「花譜ちゃん、2人でここで歌いたくて来ました。」こんな語り始めから、劇のような語り口でどんどんワールドが広がっていく。染まっていく。

狂宴の幕開け。そして更なる衝撃。
下のステージに、イマジナリーフレンドMVの女性役の後藤栞奈さんが現れ、コンテンポラリーダンスを披露。

もはやゲストキューブから解き放たれて踊り狂い歌う大森靖子。MVの世界を具現化したかのような怖さすら感じさせる後藤栞奈。ここはどこなんだ。
目が足りない。2階席なので全景に収めることはできても、要素過多で追いつくのに必死になった。
大森靖子さんは、花譜の歌声にハモリや被せを苛烈に入れていく。
花譜は惑うことなく、自分の歌声、このステージの指針を表現していく。

私が歌った「死神」(1st ONE-MAN LIVE不可解)とは、全然違くて、途方もない力の距離を感じて(中略)おこがましいんですけど、めっちゃ、悔しいなって思いました。

2020年春アイスクリームライブのMCにて

少年漫画なら、まるで師匠との対峙のよう。1st ONE-MAN LIVE不可解の「死神」を観測している自分にとって、このステージは感慨深く、そして熱い。

そして、間奏で大森靖子さんが「死神」を歌唱したとき、最高に嬉しかった。こんな日が来るなんて、2019年8月1日のあの「死神」から想像できるわけない。心から、感謝。

バトルのような狂宴であり、夢に見たよりも夢のような共演だった。

14.裏表ガール

強烈な時間の後に、またこのライブはがらりと空気を変えた。
まだ比較的記憶に新しい「僕らため息ひとつで大人になれるんだ」の映像が映る。コラボが続いたから、シークレットか?直太朗!?なんて考えてしまった。
このLIVEのクライマックスに初披露された等身大ソングの3作目、「裏表ガール」がここできた。

等身大ソングはライブの最後に来るという自分の中の固定概念はくずれた。
そし花、帰り路をさしおいて、中盤での披露に驚いた。

今回は静かめな、バラード風のアレンジ。
ストリングスの美しい音が本領を見せてくれた。
左右のキューブのスクリーンに花譜が移動するシーンもあった。

高校卒業時の心中が詰まった一曲が、第一部のフィナーレとなった。

第二部 THE PARTY

15.K.A.F. DISCOTHEQUE

武道館でBPM300をブチかましたかったのです。

PIEDPIPER/不可解参(狂)再放送コメント

後に語られるが、このLIVEの方針のひとつはお祭りさわぎ。
もはや主人公もいない。ターンテーブルのBANBIさんが様々な楽曲で客を湧かせる。
初聞きのカバーもあったので、今後動画化するのか気になる。
「ラムのラブソング」らしき音があったが、これは9/29発表された新情報の伏線だったのだろうか……?
レーザーライトも映像も凄まじい速度で狂うパートは、現地で体験できて良かった。

そして東京ゲゲゲイ「神様」が次へと連れていく。この曲も実は感慨深い。(昔話ばかりはよくないので割愛)

16.ダンスが僕の恋人

特殊歌唱用形態「金糸雀」の花譜が登場。バンド演奏に戻る。
ということは、MIKEYさんくるか?と思ったが、もう歌い始めている。
いつ来るんだと思いながら、かっこよすぎるこの曲!とのめりこんだ。
そしてBメロ終わり、突如例のキューブが「バツン!」という音とともにライトアップ。MIKEYさんが黒い衣装で登場した。

ここでか!と思った。そこからはもう、語彙がなくなるくらいかっこよかった。2番からの歌声もグルーヴがポケットを捉えていて、ハモリも気持ちよかった。
間奏で花譜の真正面でダンス披露していたが、遊び心かつ、ダンサーが前に出る演出の再現でもあると思う。
こんなにかっこいいという感想が尽きないステージが花譜のLIVEで起きるとは。過去にないことをやりまくっている。

17.CAN-VERSE

ORESAMAは「魔法陣グルグル」の曲で知ったアーティスト。
キズナアイコラボ楽曲「かりそめ」や、γアルバムのリミックスなど、花譜との縁が続いている。
「深脊界スタジオの」という言葉に、改めて近しい場所に仲間入りしたんだと実感した。

新曲「CAN-VERSE」はORESAMAサウンドのおしゃれキュートさが楽しい。
この曲も、現地では音量差があってぽんさんの声が聞こえにくかったので、配信で再履修した。
振り付けがこれまたキュート。そしていろんな意味で花譜にやさしい。

18.神聖革命バーチャルリアリティー

これ、予想できたはずだったが、当時すっかり抜けていたので、「あー!!」と思った。
このタッグも、不可解弐Q1からずっと続いているが、今回は二組の合作のようなオリジナル曲なので、より本格化してきたのを感じた。

オリジンの姿で、仮面をつけた6匹が武道館で踊る。上階でもELEVEN PLAYの四人が再登場し、総勢10人のダンス+花譜という、夢のステージに。

ARだと、花譜が立つ場所を空けながら映像が映る床で破綻しないようにするのは大変なのだろうと今になって思う。

花譜もVARISも、おおきくなった。


第三部 FRIENDS

V.W.P集結

渋谷の雑踏の風景が映り、映像がはじまる。
ハンドルを握る手はせわしなそうにして、バックミラーに幸祜の顔が映る。
この瞬間会場では拍手が。集結するんだと、皆が思ったのだろう。
謎渋滞につかまり、遅刻しすぎな理芽以外のV.W.Pの面々が、順番にセリフとともにフレームイン。一人ずつに拍手が起こるところが何気に好きなシーン。
そんなピンチ(?)に、花譜の使い魔「らぷらす」がやってくる。
と思ったら白髪の少年「L」が登場。佐倉綾音さんもこのLIVEに共演するとは!と驚いた。
キザなセリフでみんなを助けに来たと言う。
そして、Lはらぷらすに変身し、車を乗せて飛行する。
このあたり、初見時はてっきりLがらぷらすを召喚なり呼ぶなりしたのかと思ったが、後々整理したらL=らぷらすという衝撃の事実判明シーンだった。らぷらす、CV佐倉綾音なのか…。
3人はオープンしたオープンカーから身をだして、武道館に向け東京の夜空を飛ぶ。


この映像のBGMは、LIVEのエンドロールでもかかる、「青春の温度」という新曲らしい。映像とのかみ合いがよく、爽やかで良い曲。
無事着陸し、Lは「寄っていく場所がある」と言い、3人を送り出す。
「がんばれ」と言うL。こんなにクールで優しくて熱いキャラだったとは。

舞台には花譜が戻り、「え、え~!?」とやたらわざとらしいリアクション。
呼びかけ、登場する3人。友達の家くらいの緩い登場。V.W.Pのふわふわ喋りワールドが始まった。

自分は、今回のライブでV.W.Pも参戦するだろうとほぼ確信していた。花譜のLIVEとはいえ、この仲間たちにも武道館で歌える機会を、とP氏は考えるはず。
そしてもうひとつ、確信していた。彼女を一人置き去りにはしないと。
活躍の伸びやはじまりはバラバラでも、この5人は横並びのはずだから。

花譜「今日はちょっと寂しいですが、この4人で歌うと言うことで…」「ちょっと待ったあー!」

一同「!?」自分(不敵な笑み)
理芽「Hello〜♪」


理芽が来ると信じてた観測者は多いと思うが、それでも実際ほんとに来てくれると、嬉しさで会場が大きく湧いた。

このライブで豪華ゲストと立ち向かい続けた花譜に、成長した大人の強さを感じていた。だから
花譜「私…理芽ちゃんと離れたくない。」
のところは、どこか妹感のある花譜に懐かしさを感じた。

ゆるふわなトークをしたのち、いよいよ始まり。
急に荘厳な曲で空気を塗り替え、花魁鳥(Revolutions)へ形態変化した。

19.深淵

ここからは各メンバーと花譜のデュエットステージのようだ。他メンバーは後ろに下がり、前の二人をライトアップする、新スタイル。

最初はヰ世界情緒。今までで一番重厚なサウンドから深淵を歌う。ボス戦のようなアレンジで真っ赤なライト、ペンライトも赤。
情緒が上手すぎて、花譜も呼応してお互い高め合うような一曲だった。

20.魔的

次は理芽。最近「魔的」もライブで聴けることが増えて嬉しい。
笹川さんの曲は本当に理芽の声がマッチしていると思う。そこに花譜が加わる面白さ。向き合ってカウントダウンまでやってくれた。

21.残火

3番手は春猿火。和のテイストのある始まりからハイテンポなロックサウンドに走りぬく曲。
オレンジのライトが会場の温度を上げていくよう。
と思ったら、サビで本当に温度を上げに来た。
今までで隠されていたステージギミック、炎が下から吹き上がる。武道館ライブだからって、ここまでやるのか!と思いながら、最前ブロックを逃したことを悔いた。
歌と特殊効果の相乗効果で盛り上がった。

22.歯車

あれ?花譜と幸祜ってまだ無かったような…?
と思っていたら、やはり新曲!
ブルーのライティングと爽やかなロック、歌は激しさとまとまりのあるユニゾン。
幸祜の世界観に花譜が投下され、双方の全力を重ねあわせて、デュエットステージのトリを突き抜けた。

MC(V.W.P)

怒涛の4曲が終わり、MCに戻る。各メンバーの好きな発言をまとめてみた。

花譜「こちらのセリフですわよ」「…おいしい(小声)」
理芽「包まれたヨォゥ」
春猿火「本、本当に広いなって思って、歌ってた(興奮)」
ヰ世界情緒「あー!(食い気味)マシテタネェ!」
幸祜「いやーキラキラして妖艶になって、その燃えた火を歯車で回したねェ!(???)」

特に、幸祜の喋り方は本当にいつも面白い。

23.共鳴

最後に5人でもう一曲。
人気も高くLIVE映えも最高なこの曲がくるか。
豪華で遊び心を感じるLIVEアレンジ。そして披露されるたびにパートバランスが整ってきている気がして、ノリノリになれた。

最初の自己紹介パートで各々のペンライト色が示された。まさか、ヰ世界情緒が白じゃなくて黄色だったとは。

この曲も、全体的にみると明るく楽しい楽曲なので、やっぱりこのLIVEはおまつりなんだと感じた。

曲が終わると、各々花譜にエールを送り、去っていった。
武道館を共有した5人。そして、このLIVEにおけるアーティストとの共演はここで最後。
ここから先は花譜の1人舞台だ。

第四部 CRAZY FOR YOU

特殊歌唱用形態「軍鶏」

暗転し、またも詩の朗読。
もうワードから終盤感、この後の楽曲の言葉が感じ取れて、気を引き締めた。
きっとこの先が、この「事件」の”深層”なんだ。

映像に入る。
例の空間に、知らないシルエットの花譜が立っている。
全体的に黒、フードから流れる装飾、そして尾羽のような今までにないパーツ。
脚には「狂」、「MAD」の模様がはいり、光る装飾が攻撃的な刺々しさを見せる。
メタル系の重厚な音楽。

新しい特殊歌唱用形態「軍鶏」が爆誕した。

24.過去を喰らう

ギターのショーマさんは何度この曲のギターを演奏しただろう。
常に楽しそうに演奏なさっているが、この曲は特に気合が入っているんじゃないかと毎回思う。
やはりギターソロはわかりやすく熱い。
2番では今までにないストリングスのパートが入ったり、マンネリどころか、過去最強の過去を喰らうだった。

曲の終わり、いや繋ぎにバンドメンバー紹介が行われた。
総勢10名の演奏で、このライブは成り立っている。

25.海に化ける

花譜のコールで腕を突き上げる。
そしてもう誰もがわかっている次の曲へ。

2番の後の部分からの歌唱。
深い青のライトが深海のように雰囲気を作る。
パワフルな歌声にあわせ、配信ではARで水が花譜の周りを漂う演出があった。

26.人を気取る

去年の不可解弐RE:で、「海に化ける」が初披露された。
そして今年、シリーズ3曲目「人を気取る」が初披露となった。

組曲企画でカンザキさん作曲の新曲があまりなかった3年目。
でもやはり、このタッグは良いなと改めて感じた。
この曲はこれまでよりもカンザキさんのニュアンスが強くある曲に感じた。
前の2曲のフレーズに似たサウンドや歌詞がちりばめられている。

再び前へ進みだす曲。その先の話も書けるというのに、ここで物語は語り終える。

MC(狂の真相)

人を気取るは三部作の完結編と明かされる。
その後ウキウキで「軍鶏」を紹介。

そして、このライブの(狂)の意味がついに語られる。

狂う(MAD)
もうちょっと優しい言葉で言えば、あなたに夢中(Crazy for you)

MADな意味がプッシュされてきたため、ここにきてもう一つのメッセージがあったことに驚き。

まだまだ怖くて夜明けとは言えない世界に、元気になれる、ちょっとばかばかしいくらいのおまつり。
今までよりも明るい雰囲気、観測者への愛に満ちた歌。

見事に(狂)が含んだ2つのメッセージが体現されている。

27.不可解

事前にアナウンスされた、カメラ撮影パートがついに来た。
なにか記念撮影とかをするのかと予想していたが、次の一曲のみ動画撮影OKという、予想以上のものだった。
この2階南東からの、配信では見直せない、持ち帰られない光景を持ち帰らせてくれるなんて。感謝のきもちでいっぱいになった。

そして、その宝物になる一曲が、「不可解」だなんて。

自分にとって、1st ONE-MAN LIVE「不可解」で観測してから、ずっと特別な一曲。
「お金とか、ビジネスとか、効率とか…」という現実を嘆くメッセージを、起承転結のポエトリーで最終的に逆転させ、フードをとる姿。
「魔女」で知り、「雛鳥」で惚れていた自分は、あの「不可解」で魔法にかけられた。

サウンドが豪華で、特にストリングスの追加がより世界観を増強。ピアノは特に2番で躍動していた。

この曲を歌う花譜が、本当に好きだ。ありがとう。

自分だけの録画映像のスクリーンショット

28.未観測

コンボは続く。
去年この曲を聴いてから、LIVECDでひたすらに聞いたくらい、この曲は自分の好みドストライク。

サンボマスターやブルーハーツのような感じというか。
ストレートでポジティブながらも寄り添ってくれるような、最高に優しく熱い曲。

ラスサビで大胆なフェイクを入れてくれて、より爽快な仕上げに感動した。

29.狂感覚

曲が途切れない。花譜は告げる。次の曲は「不可解」「未観測」に続く新曲、そして完結編だと。
「不可解」シリーズの完結……!?花譜のLIVEのテーマなのに完結?
ここで一度いろんな考えがよぎったが、寂しく思うようなことはないはず!と思い、とにかくこの完結曲を受け止めようと思った。

ゆるやかで静かなサウンドで、ゆらめく歌声は心にくる言葉を紡ぐ。

悲しみがなんだってんだ
苦しみがなんだってんだ
僕らの時代じゃ誰もが鬼のいぬ間に笑っているよ
きっと僕も誰もが狂っていると思うんだ
だってだって楽しくてしょうがない

狂感覚

以下、個人の解釈をひとつ。
世界に悲しみがあっても、僕らはどこかで笑いあっている。誰もが狂っているんだからさ、一緒にいようよ。

Cメロの「騙されたり」の全力の歌声がとても強く印象に残っている。フィクションは客を騙すもの。でもそれでいいじゃないかと寄り添う。

自分は、2019/8/1「不可解」で魔法にかけられた。それ以来、全LIVEに支援や参戦を続けるくらい狂ってしまった。なんて心地よい狂気。
この感覚はみんな持っているんだ。

VIRTUAL SINGER SONGWRIGHTER KAF



花と鳥のようなフードをまとった二人のダンサーが、激しく踊りあう。
なんとなく蜷川実花のような演出に感じた。
詩の内容は理解が追い付かないが、後から聞くと分かるようになっていた。

そして、ダンスと美しい音楽が終わり、暗転
VIRTUAL SINGER                                KAF
の文字。拍手が起こる。そして、
VIRTUAL SINGER SONGWRIGHTER KAF
と空白に新しい肩書が出てくる。拍手がもう一段階増した。

このLIVEの最後の(狂)、最高地点の観測の時が来た。

30.マイディア

作詞・作曲 花譜
はじめて世界に放たれる、花譜が書いた曲。

にほんのどこかにいる18さいの彼女は、高校を卒業し、深い紺色のワンピース姿で登場。革新であり、渾身の等身大ソングを歌う。

前々から、「自分で歌を作って歌ってみたい」と、いくつかの場面で花譜が語っていた姿を記憶している。「いつかそれもできるんだろうな」と思いつつ、まだ先の話と勝手に思っていた。

違った。

花譜は、高校一年の頃からすでにシンガーソングライターへの道を始めていた。世に出ていなくても、曲をつくり、演奏し、歌うことを我々が知らぬ間に続けていたんだと思う。
そんな彼女の、自作ソングの初お披露目が、この大舞台の最後を飾る。そんな素晴らしすぎる展開は流石に予想できなかった。

「マイディア」は、花譜のこの先の多くの予感、その上に観測者へのメッセージも含めて、この「不可解参Crazy for you」の到達点だと感じた。

「マイディア、またね」
暖かい夕焼けのような光による最高のフィナーレ

そして何より、花譜はホンモノだと改めて思った。常人にここまではできない。才能と言うのは味気ないので、ホンモノという表現でここはひとつ。

ラストMC

おさげ髪の学生服姿の花譜が中央にぽつりと立ち、喋る。
これまでのワンマンライブ「不可解」シリーズで幾度と見た、最後のMCの画だ。
高校卒業によって制服姿ではなくなったが、印象はそのままに現実味のあるシンプルな私服姿。ここまでシンプルな衣装のVも珍しいように思う。

「星鴉」も「金糸雀」も「隼」も「金鶏」も「軍鶏」も、PALOW.さんならではの非現実味の高い、象徴的な姿。
なら、この最後の姿は何なのか。
個人の解釈だが、この姿は最終形態と思っている。
等身大の歌を歌って、最後のMCをするため、「花譜」の魔法を解いた「にほんのどこかにいる〇さい」を意味する姿。

今まで、そこまでで噛んだりふわふわトークをしても、最後のこの姿になるとしっかりとまとめた言葉をまっすぐに伝えていた。
そしてもうひとつ。
15歳の頃からずっと、花譜はLIVEでは泣かなかった。
感受性は高いと思うが、そういった部分を、あまり表に出さないタイプなのかなと。

そういった「強さ」と、それに相反するような「あどけなさ」、「心に残す言葉選び」が花譜のラストMCの魅力だった。

しかし、今回はそこからの変化を感じた。

マイディアが終わると、花譜は語り始める。

初めて曲を作り始めた時期、歌詞を作る過程など…
それらを語る様子は、どこか息切れのような、震えのようなものを感じた。
あの時の自分は、ここで「いつもと違う?」と感じた。

「わたしの、親愛なる人は、いつだって、歌を聴いてくれる“あなた”でした。
ほんとうにありがとう……。」

花譜

このライブを観測できたことの、最大の歓びを感じた瞬間だった。

大人になって、涙腺が緩くなるという経験はみんなあると思う。それは成長だと思う。
涙のあるなしで何か差があるわけではないけれど、やはり意図せず流れる本物の情動にはグッとくる。

花譜をこの涙まで連れて行けた“あなた”の一人として、とても誇らしい気分になれた。

「明るく、楽しく、生きていくぞー!
花譜でした。またね。」

また次への魔法をかけて、暖かなオレンジの光の中へ去って行った。
みんな、ライトや手を振って、拍手で送っていた。
制御のない、各々の色で。

エンディング

V.W.P集結のときにかかっていた、「青春の温度」というおそらく新曲がエンドロールにかかる。
今回は正方形画角の花譜が街に姿を現す映像付き。
そう、正方形画角。
この一年は組曲もあり、なかなか見れなかったこの画角。

PIEDPYPER氏がオファー、PALOW.さんがデザインし、カンザキイオリさんが曲を作り、彼女が歌い、川サキさんが映像監督をする。
“花譜”をクリエイトした最初のチームを想起させる、素敵なエンドロール映像。

4名はそれぞれ実績のあるクリエイター、プロデューサー。その中に飛び込んだ彼女は、最初は普通の女子中学生だった。
よせ集まって形をつくり、それをアップデートし続けて、歌手になった。
そしてこの日、シンガーソングライターとしてデビュー。
彼女はアーティストとしての堂々たる一歩を踏み出した。

花譜の原点を作ったクリエイター方と肩を並べて。
これからは作っていくのだろう。

その深化を、この先も見ていたい。
このライブを完成させた花譜なら、もっと先へ連れていってくれる。

エンドクレジット権有パンフレット購入したので、僭越ながらファンネームを載せていただいています。

次は「不可解」シリーズの完結編バーチャルライブ「不可解参(想)」だと発表された。
エンドロールの後半でインストの「そして花になる」〜「雛鳥」が流れた。
個人的に特別なこの2曲が本編になかったのが唯一の心残りポイントだったので、(想)に期待。(「そし花」は配信限定追加映像でやってくれたが)
また次まで、かけられた魔法を力に、待つ日々が始まる。

閉幕〜帰宅

分散退場に従い、人生初だった武道館を出る。
出口では、ZONEが配布されていた。(これ、全員に行き渡る量だったのだろうか…だとしたらとんでもない量の配布数だ)

新たに追加された閉演後物販Tシャツは、一瞬で売り切れた。

列をなして帰る軍勢を改めて見て、すごく多かったんだと実感。

自分はこの日は人生初のカプセルホテル体験もあったが、そこは流石に本題ではないので語らないでおく。ザックリ言うなら、「おおむね、よい!」

カプセルホテルの中で【直後版】を深夜にかけて書いた。

こちらも良ければ目通しください。こっちに比べればとても短めです。

https://note.com/famous_auk956/n/nae5d20ce3526

翌日は、チェックアウト後「アンサー」の聖地まで徒歩で巡り、パンケーキを食べ、帰宅した。

おわりに

ここまで読んでくださった方は、果たしているのだろうか。

16000字超えのレポートとなってしまい、公開も当日から2ヶ月ほど後になってしまい、申し訳ありませんでした。

古参さんや、新規さんに、過去の話もからめて書きたいだけ書かせて貰いました。

少しでも、共感や理解を得られたら嬉しいです。
スキ機能やコメントでの反応、是非ください。喜びます。

それでは、次の観測地点でお会いしましょう。
ありがとうございました。


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16,265字


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