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大阪南港へ!~国道371号線の洗礼~

高野山金剛峰寺から大阪南港まで距離にして75㎞。時間にして1時間50分とGoogleマップでは表示された。何も疑うこともなくナビの誘導に従い371号線を走る。この道は高野山に向かう53号線に似ており山間を一車線の狭い道が続く。またこんな道か・・・と若干辟易としながら雨の中進む。恐らく大阪の市街地へ抜けるまでこのような道が続くのだろうと思い気を引き締める。だがしかし、ここは序の口でしばらく山間を走ると今度は左手に幅の広い川、右手に崖で狭い一車線となる。しかも雨で増水し勢いがついた川の隣を、これまた雨が降ったせいで山側から川へ向かって大量に水が流れている道を、さらには「ガードレールが所々ない」といった様相。対向車来た時点でバイクであれど離合したくない。特にガードレールがないところは!車が一台通るかといった狭い道路で路肩に道を譲った瞬間、普通にバランス崩して川に流される光景が目に浮かぶ。頼むから早くこの場を抜けたい。対向車絶対来ないで。雨よやんでくれ。

ブレーキを引いた時点でスリップしそうな状況でもあったのでエンジンブレーキ多用の超絶ゆっくりペースで走る。もちろん時間も押してきた。グーグルマップの到着予定時刻がどんどん遅くなっていく。急ぎたいけど急げないジレンマで精神的にかなり追い込まれながら慎重に進む。
高野山を出て20㎞程度進んだだろうか。左手の川はついぞなくなりただの山道となってしばらく進むと遠方に開けた街並みがチラチラと見えてきた。やっと市街地に抜けられそうだと安堵したあたりで右前方に「国道371号線をみんなの力で早期に改修しよう」との看板が。緊張が抜け乾いた笑いが込み上げた後、全力で頷きそのまま通り過ぎる。写真に収めておきたかったが仕方ない。時間がない。
市街地に入ってからも住宅の中を縫うようにして走る。以前も思ったことはあるが、Googleマップは最短距離・最短時間を計算した上で道路案内をしてくれるのだろうが、それにしてもマイナー過ぎる道路を紹介し過ぎではないか。今回はかなり刺激的な道を案内され、市街地に入ってからも大通りには一向に着く気配はなく狭い道を走る。大通りではない小道なので現在地を知るすべがスマホのGoogleマップ頼り。故障や紛失で使用できなくなった場合、自力で現在地を把握し大阪南港に辿り着く気がしない。今更ながら地図も忍ばせ、ある程度位置関係を頭に入れた状態で走らないといけないなと思いながら走った。
しばらく市街地を走るといつの間にか片道4車線の大通りに出た。ここまで大きい道を走ることは滅多にない。左車線を走っていきなり右折へ誘導された場合、対応できる気がしないので中央二車線やや右よりを走る。さすがに平日夕方~夜にかけては大型のバスやトラックだけでなく普通車なども多く大分混雑している。辺りは暗くなってきており道を間違えないよう慎重に、周りの車の流れを妨げない程度にゆっくり走る。グーグルマップ上残り10分程度で到着と示したときは18:55頃。何とか間に合いそうだ。出港一時間前に到着しておくようにと公式サイトに書いてあったが、新門司港を出発する時も出港30分前位に到着してそのまま何食わぬ顔で乗船できたライダーもいたので問題ないだろう。・・・だよね。まあ早く着くに越したことはない。給油等余裕があればしておこうかと思ったがとにかく大阪南港へ辿り着くことを優先した。

19:05大阪南港到着。辺りは真っ暗で港の明かりが心強い。港に入るとすぐに係員が誘導してくれて待機場へとバイクを停める。何とか間に合った。ほっと胸をなでおろし荷物のチェックやバイクの状態など確認。ずっと雨だったせいかよく見ると愛車のグラストラッカーは泥だらけであった。お疲れ様。九州帰ったらもうひと踏ん張りよろしく。
そのあとQRコードを係員に見せ(雨で紙が濡れていたのでちょっと手間取った)乗船手続きを済ませ、フェリーへと乗船。今度は乗船した階をしっかり覚えてラウンジへと上がる。宿泊スペースに荷物を置き、風呂場へ直行。

ゆっくり風呂に浸かった後は夕食を摂る。

新門司港を出るときはおにぎり持参したが今回はないのでバイキングを頼む。

朝食付きだとちょっとお得だったので朝食込みで料金を支払い、あとは酒を・・・所持金が心もとないがなるようになるさ!と一番安いレモンサワー二本(160円×2)購入し好きなものを皿に盛り窓際の席で食事を楽しむ。普通に旨かった。というかお酒も食事も良心的な値段でありがたかった。次はバイキング一択でいいのではないかと思う。


今日一日緊張の連続で夕食ももたらふく食べ、お酒の影響もあってかそのまま宿泊スペースに向かい横になった瞬間爆睡。朝までぐっすり休むことが出来た。

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