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ワシの弟子が強過ぎる〜

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2人用 コメディ (男女不問)

作品紹介

ある時、赤子(劉玄)を拾い育てた伯雲斎だが、成長するにあたって危機感を感じずにはいられなかった…ワシの弟子…もしかして…

登場人物

伯雲斎(はくうんさい)中国一の武術の達人と呼ばれた 名のある仙人

劉玄(りゅうげん)産まれながらに才能に溢れた青年 世間知らず

本編

劉玄:お師匠様ー!お師匠様ー!!何処におられるのですかー!お師匠様ー!

伯雲斎:あーうるさい!×4そんなに耳元で叫けばないでっ!…(咳払い)何処を探しておる!劉玄…さっきからお前の隣にいるではないか?

劉玄:あっ!お師匠様!ここにおられたのですね!返事がないので岩と間違えましたよw

伯雲斎:え?ワシの事ディスってる?ねえ?今の悪口だよね?色黒だからかな~?…ワシを愚弄(ぐろう)しておるのか?

劉玄:いえ!決してその様な事は、本当に岩に見えたのでそう思いました!

伯雲斎:えぇ~…うん…まあ…それなら仕方ないか…(咳払い)よいか!劉玄、今日までワシがそなたを鍛え、育て上げてきた、が、お前ももう立派な青年じゃ!そろそろこの山を降り、人里で村人達と一緒に暮らしていかねばならん、わかるな?

劉玄:はい…しかしお師匠様、私はお師匠様に拾って頂き、鍛え育てあげて頂いた御恩がございます!その御恩を返すまではお側にいさせてください!

伯雲斎:うむ…そなたのその気持ちには感銘を受ける、じゃがしかし劉玄、お主はちと、世間知らず過ぎる、ワシを師と呼んでくれるのは嬉しいのだが…(劉玄のセリフを被せる)

劉玄:それに、こんなヨボヨボで小汚い死にかけのジジイを残して去ったとなれば…私は…一生悔やんでも悔やみ切れませんっ!

伯雲斎:いや言い方~!それそれっ!そういうとこなのよ劉玄ちゃ~ん!ワシを師と呼ぶならそういう気遣いちゃんとして~!ちょいちょい出ちゃてるから~!(咳払い)…劉玄…

劉玄:は?あっ!失礼しましたっ!私は嘘がつけないもので、これはとんだ御無礼をっ!

伯雲斎:嘘がつけないって…う、うむ、わかればよい…お、そうじゃ!劉玄よっ!

劉玄:はい、お師匠様

伯雲斎:ちょうど人里の村長より、村の畑を荒らす野獣が出たので退治して欲しいと頼まれてな、人里の者達とお前が交流するいい機会かもしれん…どうじゃ?野獣退治の件、頼まれてはくれんか?

劉玄:お任せください!野獣1匹や2匹、自分達で退治できないような、弱くて馬鹿な人里の奴らにっ!お師匠様の力がどれほど凄いか、目にものみせてやる良いチャンスですね!

伯雲斎:う、うん、言い方な?交流する気あるよね?この子…(咳払い)…まあ気を急がずともよい、その前にちと、腹も減ったしのう~、まずは腹ごしらえじゃ!

劉玄:それならお師匠様っ!今朝方、私が仕留めた大イノシシがありますよっ!早速さばいて、鍋にでもしましょうか!

伯雲斎:…はて?劉玄よ…その大イノシシ…どこで捕らえた?

劉玄:はい!人里の近くをウロウロしていたので、その辺に転がっていた小石をぶつけて捕らえました!

伯雲斎:え…小石をぶつけたくらいで倒せちゃうの?超強いじゃん!うちの弟子…ん?この大イノシシは…まさか…村長の言ってた野獣なのでは?

劉玄:いやいやお師匠様w村を襲ったのは野獣ですよっ!こんな小物なんか、私みたいな村人1人いれば退治できるでしょwおかしな事を言わないでくださいよ~w全くお師匠様ったら~w

伯雲斎:いやいや劉玄ちゃん、このイノシシ、ゆうに3メートルくらいあるから、ただの村人には無理なんじゃないかな…そ、そうか

劉玄:そうですよっ!とりあえず食べましょう!ほらっ鍋に具材いれちゃいますよっ!ポイポイッとっ!
伯雲斎:まあ、食べるとするかっ…熱っちいっ!汁が飛んで来てるっ!マジ熱いからっ…これっ!劉玄っ!投げ入れるでないっ!

劉玄:あっすいませんお師匠様っ!

伯雲斎:まったく…お前という奴は、その投げ癖はあれほど止めろというておるのにっ!それに食べ物を粗末に扱うでないわっ!よいか!食べ物というのは命じゃ!命を有難く頂くからこそ、頂きますという感謝を込めなければならぬっ!だからだな…(ブツブツ言う)(劉玄のセリフを被せる)

劉玄:はい…お師匠様…すいま…とうっ!(石を伯雲斎に投げつける)

伯雲斎:どあっ!危なっ!…これっ!今ワシが言ったところじゃろう!(ト書)後ろから伯雲斎に襲いかかろとしたイノシシに石が当たる

劉玄:お師匠様っ!無事ですか?

伯雲斎:あれ?ワシを狙ったんじゃなかったのか、ほっ…うむ…どうやら退治した大イノシシの群れの様じゃな…囲まれたか

劉玄:そのようですね…数が多い、ここは私が食い止めますから、お師匠様は安全な場所へお逃げくださいっ!

伯雲斎:バカをいうでないっ!弟子のお前を残し、師匠のワシがおめおめと逃げられるかっ!どれ、久しぶりに身体を動かそうかのう?ボキボキ(指を鳴らす)

劉玄:お師匠様っ!後ろっ!

伯雲斎:ほいやー!てりゃ〜!ふうっ…どうじゃ?劉玄よっワシもまだまだ衰えてはおらんじゃろう?(って痛った…え?…石?)

劉玄:たあー!はぁ!それっ!やあっ!そらよっとっ!(石をランダムに投げまくる)

伯雲斎:こらっ!劉玄っ!あれほど投げるなとっ!(痛てっ痛い痛い痛いッ!ワシに当たってるからっ!もっと周りよく見てっ劉玄ちゃんっ!あれ?ワシを狙ってない?マジで痛いからっ!やめて~!)

劉玄:くっそ~!あの岩の様な姿のマントヒヒめっ!ちょこまかと逃げやがってっ!

伯雲斎:劉玄ちゃんっ!マントヒヒじゃなくて、ワシだからっ!お前のお師匠様ですよー!痛ってっ!石を投げないで~!

劉玄:はあはあ…やっと群れは退治したか、しかしあのマントヒヒが…まだ…

伯雲斎:はあはあ…それワシ…だから…はあはあ…ええ加減に目を覚まさんかっ!劉玄っ!

劉玄:は?お師匠様?そこにおられたのですか!これはっ…酷いっ!こんなにキズだらけにされて…

伯雲斎:うん、全部お前が投げた石のケガだからな

劉玄:あっ!お師匠様っ!あそこを見てくださいっ!

伯雲斎:うん?うわ~!ほんとに大イノシシよりデカい奴いたー!もうヤダっこの山、なんなの?超怖いじゃん!しかし…弟子の前で怖がってはいられぬっ!…劉玄よ!あれは恐らく山のヌシじゃ!ここはワシに任せなさいっ!

劉玄:でも、お師匠様そんなボロボロの身体では…

伯雲斎:ふぉふぉふぉwまだまだ老いても、お前の様な若造には遅れをとりはしまいて

劉玄: ああ…もう小石がない…何か手頃な岩みたいなものがあればな…と…あ、あったっ!

伯雲斎:さあ!かかってくるがよいっ!って…(え?ちょっと劉玄?劉玄ちゃん?)ま、待てっ!なぜワシを持ち上げておる?

劉玄:お師匠様っ!ちょうどいい岩を見つけましたよ!後は私にお任せを!行きますよ~

伯雲斎:ま、待てっ!劉玄っ!ワシじゃワシっ!岩ではないわっ💦

劉玄:だまれっ!岩のクセにえらそうに喋りやがって~!そらよっと!

伯雲斎:だから岩じゃないから~~~(遠ざかる)ドカ~ン!(山のヌシと共に倒れる伯雲斎)

劉玄:よっしゃー!やりましたよっお師匠様!山のヌシを倒しましたっ!あれ?お師匠様ー?

伯雲斎:いっ…たたたっ…も、もうワシが山を降りるわ…(弟子強いけど怖いからリーム〜!)

END

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