元MLBスカウトが解説するウィンターミーティングとは、どんなところ、何するところ?


いよいよこの季節がやってきました。
すでにMLB winter meetingが始まっておりますが、早速ソト選手のヤンキースへのトレードが決定したようです。そのヤンキースは山本由伸選手も狙っていると報道されていますので、ヤンキースから目が離せませんね。ところで話はそれましたが本題に戻し、ウインターミーティングというのは、毎年12月にアメリカの何処かで行われるメジャーリーグのビッグイベントです。以前は、そこまで重要なイベントではなかったですが、現在では大規模なものになっています。メジャーリーグ30球団のフロントの幹部クラスが一同に介する場です。主要な目的は、各チームの情報交換やメジャーリーグの運営に関する問題点の改善策や新たなルールの確認など多岐に渡ります。皆さんが一番興味あるのは、トレードやFA選手の移籍問題だと思います。そこには不可欠なエージェント(代理人)も多数登場します。ここで代理人の主な仕事を簡単に説明しますと、選手の代わりに条件交渉をする役目です。ちょっと簡単過ぎましたので、いずれエージェントについては投稿したいと思います。話を戻します。トレードやFA選手の移籍問題ばかりでなく、MLBルールの検証、新たなルールについてのミーティング、またMLBに関連する企業やベンチャーの出展、たとえば新しいテクノロジーを使った選手の分析やエコ照明、新しい芝生の提案とか、トレーニングやコンディショニングに関する企業などありとあらゆる出展があるイメージで良いと思います。日本で言いますと、東京ビッグサイトなどで行われているイベントのイメージに近いですね。そのMLB版です。そのほかにMLBチームの雇用案件、ジョブフェアもあります。メジャーリーグで働きたい人は必見です。大きなホテルを貸し切りにして、MLBエリア、出展、ジョブフェアエリアその他とフロア毎に分かれていたり、セクションを作っている場合もあります。基本的にMLBエリアには一般の人は入れませんが、MLB関係者を見かけることは多々あると思います。たとえば、ヤンキースのGMとか敏腕エージェントとか。MLBファンにはたまりませんね。という訳でこの期間中は多くの人で活気付いています。特に昨年はジャッジ選手、今年は大谷選手など大注目の選手の交渉があるとさらに熱気を帯びてきます。こういう会議をイベントにしてしまうあたり、エンターテイメント大国アメリカって感じですね。このようにオフシーズンは、フロントの人たちの最も忙しい時期であり、重要なチームビルディングの時期でもあるのです。情報力、交渉力、忍耐力、そして体力も必要です。これが、このようなタフな人材が集結するのがウインターミーティングなのです。

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