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ありがとう

自分が傷つくことにばかり敏感な人間は、自分も誰かを傷つけていることに気づかない。
そしていとも簡単に、「傷ついた」と口にする。

本当に本気で傷ついたら恥ずかしくって、
そんな簡単に、傷ついたなんて口に出せない。
傷ついた自分を隠そうとする。
笑う。
強く見せようとする。


明るい方へ。明るい方へ。

自分の陰を消そうとひたすら明るい方へ。
そして明るさに照らされて陰はますます濃くなる。

崩壊する前に自分の中の陰と向き合う。

自分を傷から救うのは自分でしかない。
どうしようもない。

でも、誰かの優しさが心に触れて、
それが辛辣な言葉であったとしても、
奥底にある陰に触れてもらって、傷が癒えることもある。
絶対ある。

明るい方を探してウロチョロ放浪してた。
陽だまりは、自分の中に手を伸ばさないと掴めないのに。
それを知るのに、だいぶかかった。

妄想に逃げ込む創造力もない。
どんと現実に向かって当たって、
シクシク泣いて知るしか方法がなかったんかもしれない。

幼く脆く斜に構えたわたし。

頑張ったぞ。

「大丈夫だよ。必ず抜けられるから」

と言ってあげたい。


イラストはこちらを模写させてもらいました。

河出書房新社 
幸せと豊かさへの扉を開く龍神カード
14.風龍

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