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住育つぶやき55  環境共生がわかりやすい世界遺産…アルベロベッロ

自然環境と共生して暮らすってどういうこと?


イタリアに…アルベロベッロという街があります。

ご存知の方も多いと思う世界遺産。街の見た目の印象…可愛さ、に惹かれますね!



アルベロベッロは、見た目の親しみやすさだけでなく、環境共生パーマカルチャー、SDGsに関係する「環境共生と家」について、よりわかりやすく学べる要素があると感じられますよ!



●視点① 地域にある材料…有効利用

アルベロベッロでは石灰岩が多く、「石灰岩が邪魔だったから、何かに利用できないか」から、屋根材料に使ったようですね。面白いですね!

日本はどうでしょう?
日本は自然への畏敬の念が特に強い風土です。

木が多い一方、木が邪魔だから使うという動機ではなく、自然の一部を「暮らすための材料」としてありがたく使わせていただく…感謝が先立ち、木を大切に使いきる方法がみられました。

丸太からまず「柱や構造材」をとり、残った部分から「下地になる小割材や羽目板」をとり、それだけでは収まらず、まだまだ有効活用!
最後の木くずは焼き芋の焚き火材へ利用…。

余す所なく利用した先人の感謝ではないでしょうか。家に使う材料の歴史や背景は、国や地域で文化や価値観が違う面白みを感じられますね!


●視点② この気候だからこそ…

アルベロベッロは雨が少ない地域だそうです。
生活に必要な多用途の水の確保に困ったでしょう…

アルベロベッロは家同士が合体、日本でいう長屋のようなつくりが並びます。屋根も繋がっていて、降る雨を最大限利用し貯めこむ作戦が見られます。

石灰石を積み上げた円錐状屋のレンガ屋根を垂れ落ちる雨水は、「もれなく家と家に設けられた屋根の雨道」を流れ、まとめられ、埋設された雨水タンクのような場所に集合され、貯水されました。

日本でいう、雨水利用です。

井戸のように…家畜や農業に使う生活用水に利用したようです。みんなで乗り切る発想…パワーですね!


●思い巡らす

個人的に思うんです。

当時は高尚な理由というより「生き延びる、生活するため」に編み出した知恵であり、エコだとか環境共生とか考えもしていないのではないか?…と。

エコ?はぁ…?何それ?

私なら…そう言うかも…。

生活に必要だから知恵絞ったんだよ!って感じだったのではないか?生きる為に必至なだけ!の知恵が、今に生きる私達が見ると環境共生のヒントになっているだけかもしれない…。

学ぴ応用できるものは、まだまだあるかもしれませんね!

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