もう７年も経ってしまったのかと今更ながら思います。
時の流れは早いの一言です。Taoと過ごした思い出は原色のままボクの魂に刻まれて、こうして机に向かって仕事をしていても視線を感じる時があります。時々思い出すのは、ファファフィネFa'afafineの儀式でダンサーに混じりシャツを脱ぎ捨てて踊ってボクに観せていた姿です。

太古のポリネシア人は、文字を持たない民族だったので、マオヒの神々に踊りを捧げたといわれタヒチアンダンスは、タヒチ諸島からハワイ諸島へ伝わりました。男女で踊る「オテア・アムイ」男性だけで踊る「オテア・タネ」女性だけで踊る「オテア・ヴァヒネ」の3種類のスタイルに細分化されます。

もともとオテアは戦いの際に士気を高めるために踊られていた、いわば軍事的なダンスの意味を持ち、力強い男性的な踊りで歴史や勝利の喜びを表現していたようです。特に男性の場合、殆ど踵を地面に付けず中腰で膝と膝を何度も開閉しながら踊るオテア・タネは、相当な体力を消耗します。超ハードなスクワットのような感じです。

一方女性のタヒチアンダンスは、優雅に腰を振り手で会話しながら踊り手話で表現します。これが、ハワイ諸島に伝わった現在のハワイアンダンスの原型です。Taoが席に戻って来たときに凄まじい汗だったのが、今はよく分かります。（YouTubeで公開されています）いつ何があってもお互い後悔しないようにと普段から心がけていることはとても大事なことです。

ボクらの場合は究極のものになってしましたが、１年以上、食事も仕事もできずにいて回りからカウンセラーや専門家へ行くように言われましたが、断り自分と向き合い深海の奥深く、頭上にあるであろう光を見つめていました。

心から愛する人が突然目の前から消え空虚になるという現実を受け止めるには、とても長い月日がかかりました。
しかし、彼は、こんな言葉を残しました。

Keep your eyes on the stars and your feet on the ground.
Breathe! 　Tony you need to breathe!

Where there is hope, there is also life.
Hope brings new courage and makes you strong again.

目を星に向け、足を地につけろ！
呼吸しろ！トニー息をするんだ！

希望があるところに人生もある。
希望が新しい勇気をもたらし、そしてまた強くなる。

といってくれた事を思い出し、ボクの魂に響いたことでハッとしました。
ボクの心の中にTaoは、いつも傍にいて語り続けています。忠告してくれたりトムやマーガレット達との会話に参加してくれたりもしてくれてるのだと思います。

人は嬉しい時に笑うものですが
本当は、嬉しい時に泣くのだと思うようになりました。
愛することは、すべてにおいてエネルギーを使います。

今にたった今を重ねてボクらは生きているのですから、どこへ行っても小さな愛を投げかけると大きな愛が跳ね返ってきます。

ここから見えるタヒチの海は、痛々しい思い出と一番美しい思い出が漂っています。そしてTAOとの果たさなければいけない約束もあります。

タヒチの南十字星は、７年前と同じように瞬き波音の中に溶け込んで
います。