今村明隆

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40年に一人の男

 2年間の任期を終え、萩原係長が関東地方に異動となった。私と、定年間際の広川さん、厄年の大島さんの3名の上司である。  萩原さんは30歳の若い幹部候補であるが、「自分はチュウダイだから、本当はホウソウ?にもなれたけど、あえてこの仕事をしている」等と、時折、意味不明な専門用語を発するところを除けば、細かい点にも気が付く優秀な人材であった。  上司の栄転であるので、私を含め、3人の部下は、餞別をワイシャツの胸ポケットに裸で入れてパソコンに向かっていた。餞別を渡すことを申し

    • 再び安定した生活を取り戻すには

       何らかの事情で失職した場合、中年以降、再就職が非常に難しくなる。履歴書を送っても面接に至ることは少ない。  面接までたどり着いたとしても、前職の退職理由、健康上の問題、未成年の子の有無などを聞かれ、よほど上手く答えないと、その場で断れることも多い。  子の有無については、子どもの風邪等を理由に休んだり、早退したりすることが多いからのようである。周囲の再就職者や私の経験からも、何らかのコネがないと再就職は困難である。  しかしながら、中高年者や、特に技術がない者に対しても

      • 代書屋からの脱却に努める行政書士政治連盟

         行政書士は、行政書士法により、その目的を「利便に資する」ものとされてきた。しかし、同法改正により「国民の権利利益の実現に資する」ことも、その目的とされることとなった。  この改正によって、実際の業務内容に大きな変化があるわけではないが、単に利便のための存在ではなく、国民の権利を実現するための仕事となると、何となくやりがいも大きなものになるのではないだろうか。  この改正は議員立法によるものであり、その原動力となったのは、日本行政書士政治連盟である。  聞きなれない団体

      40年に一人の男