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機械式腕時計について

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筆者は信頼性を重視しており、オメガのグローブマスターとオリスのアクイスデイトキャリバー400を保有している
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オメガ コンステレーションのメテオライト文字盤

 たまには腕時計の話を書きたい。 オメガ コンステレーションにメテオライト文字盤が発売  2024/2/22にオメガのコンステレーションから、メテオライト文字盤のモデルが発売された。  メテオライト=隕石の通り、文字盤に隕石が使用されている。ムオニオナルスタ隕石というスカンジナビアで発見された隕石を使用しているようだ。  ゴールド素材を除くメンズのステンレスモデルは、文字盤の色がグレー・グリーン・ブルーの3種類。  価格は1,496,000円で、ブルー文字盤だけ1,44

オリス キャリバー400が2回目の修理から帰ってきた

 2023年11月にオリス アクイスデイト キャリバー400を2回目の修理に出しており、年末に修理が完了して戻ってきたので、記録しておく。  今回の修理は2回目となり、1回目は2023年5月頃に出したと記憶している。  その時は、おそらく自動で巻き上がっていないように思え、パワーリザーブが短く、着用し続けてもすぐに止まってしまうので、保証内でオーバーホールしてもらい、その時は症状は良くなっていた。  しかし、しばらくするとまたパワーリザーブが持たなくなった。  さらに、リ

オリス アクイスデイト キャリバー400が初期不良っぽかったので修理した

 オリスのアクイスデイト キャリバー400の初期不良っぽい症状で修理を行ってもらったので、記録に残したい。  昨年この時計を購入したのだが、最初からどうも調子がおかしく、パワーリザーブは120時間あるはずなに、他の時計と1日おきに交互に着用していても止まってしまうのだ。  色々実験してみて、手巻きでフルに巻き上げればカタログ通り120時間のパワーリザーブはあることは確認したが、自動巻きで巻き上がっていないように思えた。  買って1年近く経つのだが、今更ながらオリスジャパン

Watches&Wonders 2023で気になった腕時計

 時間が経ってしまったが、3月にジュネーブで開かれていた腕時計の新作見本市であるウォッチズ&ワンダーズで個人的に気になった腕時計2本について書きたい。 チューダー ブラックベイ  赤いベゼルを持つブラックベイの新作が発表された。特筆するべき点はやはりマスタークロノメーターを取得しているという点だろう。  今回の新作は5連ブレスレット・3連ブレスレット・ラバーストラップが選択でき、価格はそれぞれ572,000円・558,000円・531,300円となる。  41cmとい

オリスのキャリバー400を使ってみた感想

 前回はオリスアクイスデイトキャリバー400の外観について書いたが、今回はムーブメント(キャリバー400)の性能について、オリスに問い合わせて得られた回答も交えながら書いていきたい。  少し特徴的なムーブメントのように思えるので、参考になれば幸いだ。 パワーリザーブが少ないと精度が悪い  まず精度についてだが、スペックとしては日差-3~+5秒となるところ、最初私の個体は日差-30秒程度であった。  初期不良を疑ってオリスに問い合わせたところ、ゼンマイが十分に巻き上がってい

オリス アクイスデイト キャリバー400を買ってしまった

 少し前にオリスのアクイスデイトキャリバー400が値上げされる前に買うかどうか検討していると書いたが、結局買ってしまった。  価格改定の前に20%オフのクーポンを使い、ポイント還元を含めると実質30万円くらいで購入できたことになる。  使い始めて1ヶ月ほど経ったので、使い心地について書いてみたい。  本記事ではこのモデルの外観に関してレビューし、内部のムーブメント(キャリバー400)については、別記事で書くことにする。 文字盤のグラデーションが綺麗  文字盤の色はアンス

オリスが値上げ(2022/8/16から)

 海外メーカーの腕時計の値上げが続いている。様々な世界情勢によるコスト増もあるだろうが、円安の影響が大きいものだと思われる。  例に漏れずオリスも2022年8月16日から価格改定を行うという通知が、各販売店からされている。 アクイスデイトキャリバー400 価格改定 私が気になっていたアクイスデイトキャリバー400も税込407,000円から462,000円に値上がりする。発売当初は374,000円だったので、10万円弱値上がりすることになる。  最近では5-8%程度の値上げを

欲しいダイバーズウォッチについての備忘録

 腕時計が欲しい。腕時計の中でもダイバーズウォッチが欲しい。と、ずっと考えていることについて書いてみる。 逆回転防止ベゼル付きの腕時計が欲しい  ダイバーズウォッチの特徴はもちろん防水性だろう。実際にダイビングをする人は多くないだろうが、防水性能が高ければ水に濡れても安心だし、掃除するときに水洗いできる。  もう1つの特徴はベゼルだろう。大抵のダイバーズウォッチには逆回転防止ベゼルが付いている。これはダイビングをする時の酸素残量を管理し、過大に見積もらないために付けられ

オメガ シーマスター ダイバー300Mにグリーン文字盤が登場

 今年もオメガから新作の腕時計が発表された。  6,000m防水のウルトラディープを初めとして、スピードマスター'57のマスタークロノメーター化、アクアテラの文字盤色追加、ムーンウォッチの金無垢など、色々ラインナップされた。  そんな中、スーツにも合わせられるダイバーズウォッチを探している私は、シーマスター ダイバー300Mのグリーン文字盤に注目している。  ちなみにスーツに合わせたい理由は、スーツの時に着用できないと使用頻度が激減してしまうからだ。  実機を見ることは

アルパインイーグルを試着した時のメモ

 某百貨店にあるショパールからアルパインイーグルの実機があるという連絡を頂き、せっかくなので近くに寄ったついでに試着しに行った。  アルパインイーグルといえばショパールから2019年にリリースされた腕時計で、いわゆるラグジュアリースポーツウォッチに分類される。  ショパールは元々は腕時計メーカーではあるが、今はどちらかと言えばジュエラーとして有名だろう。そんな一流のジュエラーが開発したラグスポ時計ということで話題となった。  今回試着したのは、デイト付き41mmのラージサ

グランドセイコーSLGA009が欲しいという話

 1,045,000円なので当然買えないのだが、欲しいものは欲しいので書く。 SLGA009 一応説明しておくと、SLGA009はグランドセイコーの腕時計である。  2022年2月発売で、白樺文字盤のスプリングドライプと言えば分かる人は分かるだろう。  最新のスプリングドライプムーブメント9RA2を使っており、平均月差+/-10秒と120時間パワーリザーブという圧倒的なスペックを有する。  メカニカルムーブメントのSLGH005と同じ(厳密には違う)白樺文字盤を使ってい

キングセイコーの復活に思うこと

 セイコーからキングセイコーの復活が告知された。  今回発表されたモデルは2022年2月に発売、価格は税込198,000円となる。  ただ、このモデルが「復刻」されただけにとどまらず、キングセイコーというシリーズが「復活」となるようだ。  外観や性能は一旦おいて、ここでセイコーがキングセイコーを復活させた意図について考えてみたい。  それは私が思うに、グランドセイコーの高級路線化を考えてのことだろう。  廃盤になる前のキングセイコーは、グランドセイコーのセカンドブラン

チューダー ペラゴスFXDの雑感

 ペラゴスFXDがチューダーから発表された。  前にペラゴスLHDが気になっているという記事を上げていることもあり、このペラゴスFXDも気になったので、現物は見ていないが、ウェブで確認できる情報に基づいて雑感を書く。  元々のぺラゴスはケースとブレスレットにチタンを使い、500メートル防水を備えた本格的なダイバーズウォッチである。2018年にチューダーが日本に正式に参入した際に、東京駅の大丸で初めて試着したのを覚えている。  元々は汎用ムーブメントが使用されていたが、自

TISSOT PRX オートマティックの雑感

 最近の10万円前後で買える腕時計の進化には目を見張るものがある。  特にティソのパワーマティック80シリシウムを搭載した腕時計は、その性能に対して低価格を実現している。  このムーブメントは、   ・シリコン脱進機を採用しており高耐磁   ・80時間のパワーリザーブ   ・フリースプラングテンプでモデルによってはCOSC認定されている という高性能ながら、スウォッチグループ(ETA)の力で量産体制を整えているのか、10万円前後の腕時計を生み出している。 ティソ ジェン