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【ファンベース事例② 株式会社サラダクラブ編】長く愛される存在を目指して。サラダクラブとファンベースカンパニーが取り組むファンとの関係を育むコミュニティ

こんにちは!ファンベースカンパニーのウェブサイトで紹介している「ファンベース事例」をnoteでもご紹介します。
今回は株式会社サラダクラブによるファンベースの取り組みをご紹介します。ぜひご覧ください。


健康と豊かな食卓をお手伝いするブランドとして、長く愛され、支持される存在になることを目指す。この想いから、安全でおいしいパッケージサラダを製造販売する株式会社サラダクラブでは、2021年よりファンベースの取り組みを開始。2022年秋には、ファンを深く知り、ファンとの共創を目的としたコミュニティ『サラダクラブパートナー』を設立しました。

ファンベースカンパニーではコミュニティの立ち上げから伴走し、ファンインタビュー、ファンタイプの分析に基づくファンベース施策の提案、コミュニティ設計支援、各イベントの企画や運営サポートなどを行ってきました。

サラダクラブがファンベースに力を入れて取り組む理由とは。また、サラダクラブパートナーを通じて実現したい未来とは。ファンベースの取り組みの推進を担っている株式会社サラダクラブ 広報・宣伝部の吉田政道さんと鳥塚栞さんに話をうかがいました。聞き手は、ファンベースカンパニーの宮下菜穂子です。

お客様の声をより大切にした活動をしていきたい

FBC宮下:これまでの取り組みを振り返っていきたいのですが、そもそもファンベースに関心をもたれたきっかけは何だったのでしょうか?

吉田さん:一番最初は、社長の金子から「これからはこういう時代になると思うよ」と『ファンベース』の本を紹介されたことでした。さとなおさんの様々な著書を読むうちに、お客様の声を直に聞く機会を設け、お客様の声をより大切にした活動をしていきたいと思うようになったのです。

株式会社サラダクラブは1999年に誕生し、パッケージサラダの製造販売を通じて、売上を順調に伸ばしてきました。現在では、1日に約80万個のパッケージサラダを全国にお届けしています。この数字は、私たちの商品を愛用し、選び続けてくださるファンの方々の存在なしには成し得ないものです。

サラダクラブのファンの方々は「なぜ買い続けてくれているのか」「どのように食卓で使用してくれているのか」「サラダクラブに何を期待しているのか」を真摯に理解したいと思いました。それがファンベースカンパニーさんへ相談をさせてもらった理由です。

株式会社サラダクラブ 広報・宣伝部の吉田政道さん

FBC宮下:最初の取り組みとして、ファンを深く知るためのインタビューを実施しました。ファンベースカンパニーでは、告知の方法から応募の際のアンケート設計まで、ディスカッションを重ねながら伴走させていただきました。

吉田さん:公式ホームページやSNSなどを通じて応募を呼びかけ、多数の応募をいただき驚きました。応募アンケートでは「サラダクラブのどんなところが好きか」をお聞きしたのですが、嬉しい言葉を数多くいただきましたね。

一方で、どなたにインタビューをお願いするかは悩みました。なぜなら、私たちのなかでファンの定義が明確でなかったからです。その中で、ファンベースカンパニーの知見を活かして、「こうした軸で考えるといいのでは?」と提案くださったのは本当に助かりました。

実際にインタビューさせていただくと、まさにサラダクラブのファンの方々だと感じる方ばかり。私たち社員以上なのではないかと思うくらい(笑)、商品について熱く語ってくださって、率直に言って感動しました

ファンの姿が明確になり、進みたい方向性が固まった

FBC宮下:鳥塚さんもファンインタビューに参加してもらいましたが、実際にファンの方々とお会いして、どのように感じましたか?

鳥塚さん:お会いする前は、「どれくらいの熱量のファンの方々なんだろう?」と思っていました。ファンという言葉には、スポーツチームのファンのような熱狂的なイメージがありますが、それとは違うんじゃないかと。ただ、実際にお話を聞くと、サラダクラブを積極的に周囲にオススメしてくださっていたりして、「まさにファンの方々だ」と感じました。

「袋から出すだけで、お皿が華やかになるのがスゴいじゃないですか。そこに感動しちゃって」とか、「子どもたちがサラダクラブのパッケージサラダが大好きで、冷蔵庫からなくなると、すぐに新しいのを買いにいこうと言われます」とか、色々な話を聞けたのがすごく良かったです。自社商品がこんなに愛されてることに本当に驚きました

細かい話ですが、それぞれの商品名をきちんと覚えてくださっていたことも嬉しかったですね。何となく購入いただいているのではなく、サラダクラブの商品として認識して買ってくださっていることが伝わってきました。

株式会社サラダクラブ 広報・宣伝部の鳥塚栞さん

FBC宮下:ファンインタビュー実施後、ファンベースの取り組みを次に進めたいと相談いただきました。やはり、ファンの声を聞くことで、ファンの姿をリアルに捉えられるようになったことが大きいですか?

吉田さん:そうですね。それまでも商品開発やコミュニケーションの企画をする際には、お客様のペルソナを想像していましたが、あくまでイメージで、生活者の匂いのようなものが足りないような気がしていました。実際、ファンの方々から話を聞かせていただくと、サラダクラブとの出会い方も、サラダクラブ愛が高まった瞬間も人によって当然異なります。

いろいろな方々がいる中で、サラダクラブのファンに共通するものとは何なのか。ファンベースカンパニーさんから提供された分析レポートに記載されているファンタイプや、ファンがブランドに期待するファンのツボを読んだ瞬間、全てがつながるような感覚になりました。頭の中でモヤっとしていたものが、きちんと言語化されていたんです。

同時に、ファンの方々をより理解し、ファンの方々にもサラダクラブを深く知っていただきたいと思いました。そうしてファンの方々との関係を育みながら、商品やコミュニケーションを改良し、末長く愛されるブランドになることを目指したい。それがファンベースの取り組みを次に進めたいと思った理由です。

ファンとの関係を育むコミュニティ『サラダクラブパートナー』とは?

FBC宮下:2022年秋には、ファンとの関係性を深め、ファンとの共創を目的としたコミュニティ『サラダクラブパートナー』を設立しました。活動内容についてご紹介いただけますか?

鳥塚さん:サラダクラブパートナーは、サラダクラブを愛用いただいているコアファンの方々のコミュニティです。公式ホームページやSNSでの募集により、第1期メンバーとして30代から60代の女性17名の方をパートナーに選出させていただき、第1期の活動期間である2022年10月から2023年3月の間で合計3回のイベントを実施しました。

第1回目のイベントでは、茨城県にある当社の工場の見学会を行いました。ちなみに、一般のお客様を加工場内にご案内したのはこれが初めてです。第2回目のイベントでは、当社の契約産地の一つである有限会社アマリファームさんの群馬県にあるキャベツ畑を訪問し、収穫体験を実施しました。

第3回目のイベントでは、当社本社が入る仙川キユーポートのマヨテラスで、パートナーの方々と新商品のパッケージサラダを使用したレシピ作りに挑戦しました。パートナーの方々と社員がチームとなり、「平日の簡単レシピ」「ボリュームたっぷりのおかずサラダ」などのテーマに沿ってレシピを考え、実際に調理しました。

サラダクラブパートナーによるキャベツの収穫体験

FBC宮下:ファンベースカンパニーでは、コミュニティ設計支援をはじめ、各イベントの企画や運営のお手伝いをさせていただきました。第1期の活動を振り返ってみて、いかがでしたか?

鳥塚さん:こうした取り組み自体が初でしたので、ファンの方々に喜んでいただける内容にできるかが最初は不安でした。ですが、生産部をはじめとする他の部のメンバーが全面的に協力してくれたおかげで、濃密なプログラムにすることができたのではないかと思います。

また、ファンの方々とどういう距離感で接するべきかを悩むなかで、ファンベースカンパニーさんから色々と細かいアドバイスをいただいたことは本当に助かりました。イベント当日の進行表や台本なども作成していただき、自分たちだけで運営しようと思ったら厳しかっただろうなと思います。

どのイベントも盛り上がり、参加いただいた方々へのアンケート結果を見ても、満足度の高い結果となっていました。また、「イベントに参加してみて、鮮度や品質にこだわっていることが分かった」「社員さんの人柄に触れて親近感がわいたし、信頼感が増した」など、様々な嬉しいお声をいただくことができました。

サラダクラブパートナーによるレシピ考案

ファンと価値を共創しあえる関係を育んでいきたい

FBC宮下:第1期の活動が終了したサラダクラブパートナーですが、社内からの評価はいかがですか?

吉田さん:ファンベースカンパニーさんが作成してくれた活動レポートには、参加いただいたファンの方々から寄せられた声が何ページにもわたってまとめられていますよね。そのレポートを役員が集まる場で共有したところ、「このファンの声を全国のサラダクラブの全従業員に聞いてもらいたい」という話になったんです。

その後、ファンベースカンパニーでファンの方々からの声を編集した動画を作成いただきましたが、この動画は全国の多くの従業員に観てもらっています。ファンの声に触れることで、「日々の仕事に対するモチベーションが高まった」とか、「自分たちの商品への自信を深めることができた」といった声をたくさん聞いています。

特に工場勤務ではお客様と接する機会はほとんどないので、こうした企画を通じて、ファンの声を全国の工場に届けることができて本当によかったと思います。ファンベースの取り組みは、インナーブランディングにもつながるとあらためて感じました。

FBC宮下:そうした声が社内からあがっているのは、私たちとしても嬉しい限りです。最後に、これからのファンベースの取り組みへの展望を教えてもらえますか?

吉田さん:会社から期待されていることは、ファンの方々の声を傾聴し、そこから気づきを得て、様々な施策をよりお客様に喜んでいただけるように変化させることです。そのためには、ファンの方々の声を聞く仕組みや風土を、会社全体に定着させていく必要があります。

先日、サラダクラブパートナーの方々と実際の商品についてディスカッションを行う場を設けましたが、今後の商品開発に参考となる話をたくさん聞くことができました。これは商品開発メンバーが中心となって行ったものですが、色々な部署のメンバーがファンの方々と価値を共創していける関係を育んでいきたいです。

そのような未来を実現させていくためにも、まずはファンの方々に楽しんで参加いただくことが大切です。「サラダクラブパートナーでよかった」と思っていただけるようなコミュニケーションをこれからも心がけていきます。

◆ファンベース事例はこちらのマガジンをご覧ください♪


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