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バー通いが10倍楽しくなる知識「スコッチウイスキーの魅力と6大産地について」

スコットランドは、ウイスキーのために神様が環境を整えたとしか
思えないほど素晴らしい。

はじめに

fcamです。
この記事を読んでくださり、ありがとうございます。

さて、読者の皆様はウイスキーを嗜まれておりますでしょうか。

ウイスキー学は知識として持っておくだけでも十分楽しいです。

今までウイスキーに関する本や雑誌は数えきれないほど読んできました。

ウイスキー学は実際にバーに行き、お客さんやバーマン・マスターと語り合うことまでできれば最高です。

行きつけのバーを見つけることができれば、仕事帰りそのまま家に帰るだけでは少し物足りない時に行き着く自分の居場所となります。

ウイスキー学を活用できれば自分の日常を彩ることができます。

そんなウイスキーですが、世界の消費量の約6割を締めるほど生産性・人気が高いウイスキー生産国があるのをご存知でしょうか。

この記事のタイトルでわかってしまいそうですが、正解はスコットランドです。

スコットランドで製造されるウイスキーのことをスコッチ(又はスコッチウイスキー)と呼びます。

ウイスキー好きでなくとも「スコッチ」という呼び名は耳にしたことがあるでしょう。

スコッチは、他の国で製造されるウイスキーとは比にならないほど種類・区分が豊富です。

僕がウイスキーを学ぶ前のスコッチに対する印象は

・バーボン等と比べて飲みやすい。
・日本のウイスキーよりスコッチが美味しく感じる。
・臭みがないのがスコッチ。

この程度しかありませんでした。

ウイスキーを多少嗜まれている読者なら笑える話ですが、当初の僕は独特な匂い=バーボンという謎の思い込みをしており「ラフロイグ=バーボン」と勘違いをしておりました。

今となっては考えられませんが、最初は誰でもそんなものです。

今回の記事では、スコッチの定義の確認と、6種類に分類される各産地の特徴についてまとめていきます。

スコッチに対する知識、ウイスキーに対する知識が無くても楽しんでいただけるようなるべく簡単にまとめていきます。

・そもそもスコッチの定義がよくわかっていない。
・スコッチが人気の理由がわかっていない。
・スコッチの楽しみ方がわからない。

こんな状態から

・スコッチの魅力について理解する。
・バーに行った時、適当に選ぶのではなく飲み比べができるほどの知識量を持つ。
・バーマンやマスターと産地の違いについて語り合える。

ここまでできるように記事を構成していきます。

この記事を読み、実際にバーに訪れ自分が好き好むスコッチを見つけてください。

ちなみに、ウイスキーが完成するまでの工程をさらっと学んでおくと理解が深まります。

熟読する必要はありません、「こんな工程もあったなあ」とふと思い出せる程度に読んでいただければ十分です。

ウイスキーが完成するまでの工程について知りたい方はこちらの記事をご参照ください。

それでは初めていきます。

※この記事は「スコッチ入門者」向けの記事です。
※10分程度を目安に時間を頂戴します。

4.章跨ぎ

1.スコッチの定義と特徴

スコッチとは、スコットランドで製造されるウイスキーのことです。

スコットランドとはイギリスを構成する4地区の1つであり、イングランドの北部に位置します。

大ブリテン島の北部約1/3に加え、周囲の島々で構成されているため、日本人が飛行機に乗って現地を訪れ、観光するにしても複数回海を渡る必要があるため数日ではとても回りきれません。

人口は約530万人、面積は約7.8万k㎡と日本の北海道とほぼ同じ規模感です。

冒頭でも述べましたが、スコッチは世界の消費量の約6割を締めるほど生産性・人気が高く、世界から愛されているウイスキーです。

近年、特に注目を集めているのが「シングルモルトウイスキー」と呼ばれるウイスキーです。

シングルモルトウイスキーとは、一つの蒸留所で製造されるモルトウイスキーをボトリングしているウイスキーのことです。
モルトウイスキーとは、ウイスキーの原料である「水・酵母・穀物」のうち、穀物の種類を大麦麦芽に限定しているウイスキーのことです。

他にも
・モルトウイスキー
・グレーンウイスキー
・ブレンデッドウイスキー
など、多種多様なウイスキーが古くから存在し、それぞれに愛好家が存在するほどスコッチは奥が深いのです。

※それぞれのウイスキーの種類については別途記事を作成する予定です。

スコットランドではもちろんスコッチを名産品として取り扱っているため、観光客に内部を見学させてくれたり、試飲をさせてくれる蒸留所も数多く存在します。

スコットランドの蒸留所の多くは入り口近くにビジターセンターを設置しており、土産品を取り揃えたショップを兼ねている蒸留所がほとんどです。

ウイスキー愛好家がスコットランドへ旅行に行く際は「蒸留所巡り」が欠かせません。

4.章跨ぎ

2.スコッチ6大産地

スコットランドの風土はとにかくウイスキー製造のための環境に富んでいます。

・熟成に向く清涼な気候
ピート(泥炭)を豊富に生成、採取可能な大面積の湿地帯
・原料となる大麦の生産地

もちろん、これから紹介するスコットランド6産地それぞれに特徴があるため全てに該当するわけではありませんが、スコットランドがウイスキー製造に適した環境を有していることを理解していただきたいです。

まずはスコットランド全体像を確認してみましょう。

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文字と同じ色で地域を配色しております。

iPadで作成した手書きイラストなので面積も正確なものではありません。

あくまでもイメージを付けるために使用してください。

各地方の特徴についてはこの記事に書ききれないため、別途記事を用意し、それぞれリンクを貼っております。

気になる地方から読んでいただいて構いません。

それでは紹介していきます。

2-1.ハイランド

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スコットランド北部のうち、スペイサイド地方以外の部分をハイランドと称します。

ハイランドは蒸留所が点在し、さまざまな特徴を持つスコッチが数多く存在します。

樽のパイオニア、飲む香水などとと称される「グレンモーレンジィオリジナル」や、近年製造されているシングルモルトは全てシェリー樽というこだわりを持つ「グレンドロナック12年」などがあります。

ハイランドモルト=バラエティに富んでいる。

ハイランドの詳細についてはこちらから。

2-2.アイランズ

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スコットランド北部・西部のアイラ島以外の島々をアイランズと称します。

どの島も人口が少なく、蒸留所建設の動きが盛んな地域です。

アイランズ各島々の風土に影響を受けた多種多様なスコッチがそれぞれの蒸留所で製造されます。

シェリー樽の特徴が捉えられやすく仄かに塩辛い「ハイランドパーク12年」や、島育ちのウイスキーなのにハイランドのような風味が特徴的な「アイル オブ ジュラ 10年」などがあります。

アイランズモルト=風土が異なる影響から、島や銘柄ごとに個性が異なる多種多様なスコッチ。

アイランズの詳細についてはこちらから。

2-3.スペイサイド

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ハイランドのうち、スペイ川流域の生産地区を分離してスペイサイドと称します。

風土条件がウイスキー製造に富んでいることから、スコットランドのモルトウイスキー蒸留所の約半数(50超え)が集中しています。

シングルモルトのロールスロイスと評されるほどの高品質な「ザ・マッカラン12年」や、蜂蜜のような甘さやフルーツを印象付ける香りを持ち、世界中に支持される「ザ・グレンリベット12年」などがあります。

スペイサイドモルト=スペイ川を中心とした良環境によって上品で華やかなスコッチ。

スペイサイドの詳細についてはこちらから。

2-4.ローランド

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エジンバラやグラスゴーなどの大都会を有するスコットランド中部の地域をローランドと称します。

スコットランド全人口の約8割がローランドに集中しており、資本的にも優れた都会的なスコッチという印象を受けます。

美しい琥珀色から異性とのデートによく勧められるバニやら柑橘の香りが特徴的な「オーヘントッシャン 12年」や、アルコール度数46.7度と高めで、これぞローランドモルトと言える特有の口当たりを感じられる「ブラドノック 10年」などがあります。

ローランドモルト=都会的で鮮やかなスコッチ。

ローランドの詳細についてはこちらから。

2-5.キャンベルタウン

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ニッカウヰスキー創業者の竹鶴政孝がウイスキーの研究のため滞在していた小さな港町です。

アメリカ禁酒法時代の密輸で粗悪品を流通させていた経緯から衰退してしまった地域ですが、その風土や現在も流通しているウイスキーの質の高さから再び注目されている地域です。

キャンベルタウンモルトには「ブリニー」と称される麦芽の中に感じる独特の塩辛さがあり、熱狂的な愛好家も存在します。

2回蒸溜でつくられるヘビーでオイリーな味わいが特徴の「ロングロウ」や、スプリングバンク蒸溜所がキャンベルタウンモルトの復興を目指して、すでに閉鎖されてしまった蒸留所の名称をそのまま銘柄にした「ヘーゼルバーン10年」などがあります。

キャンベルタウンモルト=名誉と挫折を味わった、
ブリニーが特徴のスコッチ。

キャンベルタウンの詳細についてはこちらから。

2-6アイラ

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アイラとは、インナー・ヘブリディーズ諸島の南端、ジュラ島のすぐ西側に位置する「アイラ島」のことです。

世界的に有名な8つの蒸留所があり、島の4分の1がピートで覆われているというまさにウイスキーを作るための島と言っても過言ではありません。

アイラの女王の愛称で親しまれる、アイラ島の蒸留所の中で最も古い蒸留所で製造される「ボウモア12年」や、「アイラの王」と称されることで有名な「ラフロイグセレクトカスク」などがあります。

アイラモルト=島全体の約1/4をピートで占める
ピーティーな香りが特徴的なスコッチ。

アイラの詳細についてはこちらから。

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スコットランドにある蒸留所は100を超えます。

他の国と比較しても圧倒的な数であり、それぞれに個性があると考えるとそれだけでわくわくしますよね。

さらに、近年のウイスキー需要の向上により新たに蒸留所増加の動きを見せている地域も存在します。

自分に合うスコッチを探すのがどれだけ大変かもこの数値から見て取れます。

ウイスキー製造のための環境に富むスコットランドについて、今回紹介した分岐記事も併せて読んでいただけるとスコッチの魅力について理解できるはずです。

4.章跨ぎ

3.ラベルを確認する

バーに行き、注文の際に必ず習慣づけて欲しいことがあります。

この章のタイトルにもありますが、「ボトルを見せてもらい、ラベルに書かれている内容を確認すること」です。

スコッチは英語のラベルがほとんどですので、英語学力的にハードルが高いと感じる読者もいることでしょう。

しかし書かれている内容はある程度決まっており、ウイスキーの用語をある程度覚えておけば理解できます。

僕も英語に関する知識は学生時代に学んだ義務教育程度で止まっていますが、ウイスキーラベルに書かれている内容を理解するのにそこまで苦労はありませんでした。

実際にラベルに書かれている内容としては

・銘柄名
・熟成年数(含有する原酒の中で最も若い年数)
・アルコール度数
・創業名
・酒類品目(
スコットランド、ハイランド、シングルモルトなど
・容量
・カスクの酒類
・ビンテージ物にはシリアル番号

この情報から、ウイスキーの製造や背景に関する情報を読み解いていきます。

ラベルの確認から、自分が好き好むスコッチの特徴を理解し、一番好きと言えるスコッチを探してみましょう。

4.章跨ぎ

4.あとは楽しむだけ

1.スコッチの定義・概要について理解する。
2.スコッチの特徴と、6大産地それぞれ個性があることを理解する。
3.ラベルからそのウイスキーに関する情報を収集する癖をつける。

ここまできたら、あとはバーに行き、実際にスコッチを飲み比べるだけです。

もちろん、ただ風味や特徴を比較するだけの作業をしに行くわけではありません。

バーに行くときは、その日の環境・状況からさまざまな楽しみ方ができます。

・仲の良い友人と情報を共有し、同じ空間でウイスキーを楽しむ。
・バーマンやマスターとコミュニケーションを取り、スコッチに関する知識を補填する。
・自分が一番好きと感じられるスコッチを探す。
・スコッチの銘柄と感じた印象を手帳に記録しておく。

手帳に関する記事はこちらをご覧ください。

有料ですがかなり安価に設定させていただきました。

カフェでコーヒーを一杯飲む感覚でぜひ読んでいただきたいです。

僕は週に1回〜2週に1回程度バーに足を運びます。

スコッチを飲むことを心から楽しめるように、まずは下準備を整えましょう。

4.章跨ぎ

おわりに

いかがでしたか。

・そもそもスコッチの定義がよくわかっていない。
・スコッチが人気の理由がわかっていない。
・スコッチの楽しみ方がわからない。

こんな状態から

「1.スコッチウイスキーの定義」
まずはスコッチについて概要を知る。

「2.スコッチ6大産地」
スコットランドとして見るのではなく、各産地にそれぞれ特徴があることを理解する。

「3.ラベルを確認する」
実際にバーに行った時に、出てきたウイスキーをただ飲むのではなく、ラベルでそのウイスキーに関する情報を収集する癖をつける。

「4.あとは楽しむだけ」
色々飲み比べ、好きなスコッチウイスキーを見つける。

この工程を経て

・スコッチの魅力について理解する。
・バーに行った時、適当に選ぶのではなく飲み比べができるほどの知識量を持つ。
・バーマンやマスターと産地の違いについて語り合える。

ここまでできれば完璧です。

ウイスキー学は知識として持っておくだけでも十分楽しいですが、実際にバーに行きお客さんやバーマン・マスターとウイスキーについて語り合うことまでできれば最高です。

行きつけのバーを見つけることができれば、自分にとって家・仕事場に続く自分の居場所となります。

ぜひ、ウイスキー学を活用して自分の日常を彩ってください。

4.章跨ぎ

追伸

この記事は、僕が初めて「分岐記事に挑戦してみよう」と思い実践したものとなっております。

想像以上に大変でした。

押し売りをするつもりはありませんが、読者の方にはこの記事を筆頭にスコッチの魅力を知っていただき、「ウイスキーって意外と美味しいかも・・・?」と感じていただける方を少しでも増やすことができれば僕も努力した甲斐があります。

ぜひウイスキーと一緒にこの記事達を楽しんでください。

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