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30-Day Film Challenge - Day 7 スティーブ・ジョブズ(2015)

twitterで回ってきた映画チャレンジ、noteで書いてみよう!

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Day 7 – a film that you will never get tired of

「スティーブ・ジョブズ」2015年製作

監督:ダニー・ボイル
主演:マイケル・ファスベンダー、ケイト・ウィンスレット、セス・ローゲン
あらすじ:アップル社の共同設立者スティーブ・ジョブズの生き様を描いた伝記ドラマ。ジョブズ本人や家族、関係者へのインタビューを中心に執筆された伝記作家ウォルター・アイザックソンによるベストセラー「スティーブ・ジョブズ」をもとに、「ソーシャル・ネットワーク」でアカデミー脚色賞を受賞したアーロン・ソーキンが脚本を担当。1984年のMacintosh、88年のNeXT Cube、98年のiMacというジョブズの人生の中で最も波乱に満ちていた時期に行なわれた3つの新作発表会にスポットを当て、人々を魅了した伝説のプレゼンテーションの舞台裏を通し、信念を貫き通そうとする姿や、卓越したビジネスセンスを浮かび上がらせていく。映画.comより


永遠に見続けていられる作品、といえばこれ。
在宅勤務中のリピート映画のひとつです。

ポイント
①ファスベンダーさんのジョブズ成りきりっぷりがすごい
②セス・ローゲン版ウォズニアックがかっこいい
③スタールバーグ演じる眉下がりアンディ・ハーツフェルドがいじましい
④マーケ担当ジョアンナのジョブズをいなす手腕がすごい(80年代~90年代のファッションにも注目)

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念のため、左のおじちゃんはアンディで初代Macの主要開発メンバー。ジョブズを挟んで右手にジョアンナ。アンディ役のスタールバーグさんは「君の名前で僕を呼んで」の父親役もよかった


本作はジョブズのライフストーリーではなく、1984年のMacintosh、88年のNeXT Cube、98年のiMacというジョブズのターニングポイントでもある(3つもありすぎや)新作発表会を順で追っていきます。

3章にわけて展開するシステムがとにかくお上手でした。オペラかよ。
創造主としてのジョブズ、経営者としてのジョブズ、父親であり誰かの子どもとしてのジョブズ、を段階的に描きつつストーリーと連結しているので、ビジネスライクとドラマチックの塩梅がちょうどいい。湿っぽいドラマ調なんてジョブズが一番嫌いそうだよね。

NeXT Cubeの失敗や、アップル=古巣を追いやられた話を詳しく知らなかったのでワクワクしながらみていました。なんども蘇る不死鳥、というより世界が彼を必要としてたんでしょう。ジョブズなき世界にはマッキントッシュもiPodもApple watchもないんですよ。ありえねぇ。本作は撮影方法も16ミリ→35ミリ→デジタルと年代とあわせて変えていくこだわりっぷり。98年iMac発表会を撮影したのはデジタルカメラ「アレクサ」ですって。至る所にイースターエッグが仕込まれている感、楽しい。 


監督はダニー・ボイル監督。トレインスポッティング、ザ・ビーチ、スラムドッグ$ミリオネアなど一筋縄ではいかない名作を生み出してきた方で、ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーで活躍していた経歴もあり、本作も舞台を意識したせりふ回しが秀逸。しかも脚本がアーロン・ソーキン(代表作にマネーボール、ニュースルーム、ザ・ホワイトハウス)とくれば最強タッグ。面白くないわけがない。

ボイルとアップルの組み合わせに最初は首をひねったけれど、インタビューを読むとなるほど~となる。

ジョブズはシェイクスピアのキャラクターのように、偉大でありながらひどい欠陥のある人物だった。ギリシャ神話やシェイクスピアのキャラクターのようであることから、アーロンはジョブズを今までにない方法で解釈しようとしたんだ。 シネマトゥデイ単独インタビューより

完膚なきまで美しいプロダクトを生み出した創造主の人間性がポンコツ(言い過ぎ)ってとこも、みものです。誇張はされているとしても、ジョブズのクレイジーさは聞きかじったことがあるし、こんな逸話があるくらい。

iPhoneかiPadの試作品を1グラムでも軽くしろ!といわれ無理ですと言い張った技術者の前で試作品を水槽に投げ入れ、「水泡がでるじゃないか、隙間をつくるんじゃねぇ!」と言い放った(作り話ですけどジョブズならやりかねないよね)


その他、好きだったポイント

ダニー・ボイルだから音楽よすぎるんですよ。セリフ聞き流しても音楽がグワーッっとはいってくる。最後のプレゼンにはいるとこ、Grew Up At Midnight (The Maccabees)への差し込みは震えてしまった。

発表会でApple II への賛辞を言葉にしてくれ、とウォズニアックが求めるのもわかる。ミーティングや公の場で「あなたの手柄だ」と感謝されることでモチベーションアップ、キャリアアップにつながるんだよね。

宇宙をへこませて= "Make a dent in the Universe" なんてフレーズ、どうやって思いつくのジョアンナ。すんばらしい。世界をひっくり返すより、100倍ぶっとんでる。

養子は選ばれしものなのに疎外感を感じるのはなぜか?

人生はコントロールだ。ギブアップする人間は理解できない。

こっそり出演しているサラ・スヌーク可愛い。

最後にでてくるiPodのアイデア、未来に繋がる瞬間がゾワっとしますね。私が留学した時、2002年初頭にはじめてみた初代iPodはぶかっこうでヘビーなモノクロ版でした。寮友のカナダ人が持っていて、これに1000曲はいるの?とびっくりした記憶。あの革新、当時は理解できなかったけどやっぱりジョブズの功績と、彼と同じ時代に生きてるってすごいありがたみですね。


時は1984年から2020年へ。スイス高級時計の市場を破壊しつつあるApple Watch。ジョブズなきあと、アップルはどこまで進化するのでしょうか。これからもウォッチしたいと思います。

「自らがつくりあげた美しき世界を否定し、破壊する、恐るべき挑戦。ジョブズのいない革命の知られざる舞台裏」 Wiredより



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このポスターも好き。滲みでるトレスポ感!

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