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「水は方円の器に従い、人は善悪の友に因る」流されやすいわが子のLINE問題

LINEのグループ通話に頭を悩ませている。

夏休みも終盤だというのに大物の宿題が一向に仕上らないのを不審に思い、娘トラのLINEをチェック(時々親がチェックすることを条件に、私のお下がりのSIMなしスマホを使わせている)したところ、長時間に渡るグループ通話履歴を発見したのだ。

「ひま~」
「だれか暇な人おしゃべりしよー」

ほぼ連日、XX(ニックネーム)という子の声かけで始まるそれは、長い時で数時間。
午前の部活を終え家に戻った時間から夕方17時まで男女数人が参加していることもあった。

さっそくトラに問いただしたところ、XXのニックネームの主は小学時代からの同級生Aちゃんだという。
勉強は苦手だがスマホの神だというAちゃんは、小学生の頃からTikTokに動画を投稿しており(トラの小学校ではTikTokが禁止されていたはず)、フォロワーが大勢いるらしい。

そういえば同じクラスだった時にAちゃんが家に遊びに来たことがあるが、服装や持ち物が派手で、外が暗くなってもなかなか帰らない子だったのを覚えている。
明るすぎる髪色で目立っていたAちゃんの母親も、その風貌に違わず授業参観では人目をはばからずスマホを眺めているような人で、学習内容や教室運営に興味が無いのかなという印象だった。

いや見た目やイメージで全否定するつもりはない。
何に価値を置くかは人それぞれだ。
Aちゃんママの主義信条は知らないのであくまで想像だが、彼女のような人は勉強に価値を置いていないだけ。
それでもこうしてちゃんと社会人となり母となっている。
そこを失敗したとか後悔とか感じているなら、幼少期からわが子にスマホを与えたりTikTokに投稿させたりはしないだろうから、彼女は自分の生き方や子育てにさほど疑問を感じていないのだろう。

現に彼女は、私と同じ街で同じような家に住み同じ公立小中に子を通わせ、両者の人生に大した違いは無い。
かつ私は、社会の縮図である公立小中で子供時代を過ごすのも悪くないと、迷わず(と言っても他の選択肢はほとんど無かったのだが)子を公立中に進学させたのである。

なのに、こうして大物の宿題を残しながら平気で何時間もお喋りするわが子を目の当たりにすると、かの素敵ママ(Cちゃんのママ)の決断はもっともだと今さらながらに共感したくなる自分がいる。
それはやはり自分とAちゃんママは違うと思いたいからなのだろう。

素敵ママが娘達を遠方の某大附属中に行かせた真の理由は知る由もないが、おそらく玉石混交の公立中よりは誘惑に脚を引っ張られる要素が少ないというリスク回避があったのではないか。
あのノーブルで理知的なCちゃん姉妹でさえ、である。
まして周囲に流されやすく染まりやすいわが子は・・・?

そう考えると、長い夏休みをノープランにしてしまったことが悔まれ、やはり来年からは塾の夏期講習を入れ自由時間を減らすしかないのか、と思ってしまう。
トラの友達の中には既にスマホを親に取り上げられた子もいるようで(トラが教えてくれたわけではなく今回LINEチェックをした際に知った)、わが家もそう遠くないうちに同じ状況を迎えるのでは、と案じる今日このごろである。


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