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Runaway Boy

本日(2020年5月29日※正確には5月31日)をもってSupershipを退職する事になりました。

ちなみにこれは退職エントリーではありません。いやそうかもしれません。

おそらく僕をご存知の方からは、おいおいDIGROWはどうするんだい?とか
お前が立ち上げたプロダクトだろ?とか、そんな疑問をいただくのではと思いまして、わざわざ偉そうに説明しようと思いました。
仮にニーズは無くとも自分宛でも良いので残しておくべきだと思いました。

まずDIGROWから僕は抜けます。つまり、置いていく事になります。クライアントの皆さん、応援してくださった方々、チームの皆さん、本当に申し訳ありません。

DIGROWは僕が立ち上げました。しかし僕の物では無く会社の物です。会社の中で立ち上げた新規事業です。多くの会社は新規事業の目的が明確にあります。売上だったり、利益だったり、ユーザ数だったり、広報だったり。

弊社の新規事業の目的は割とスタンダードですが売上でした。しかしここは会社とのコンセンサスがしっかり取れていませんでした。というか、今思うと僕が取ろうとしなかったというのが正しいかもしれません。

DIGROWは、簡単に言うと転職活動をしている求職者と転職エージェントをマッチングさせるプラットフォームです。自分にあった転職エージェントの選び方をアップデートし、公開環境でスカウトや転職エージェントの振る舞いを可視化する事で最適な転職エージェントを選択できるようにしました。

これは、労働人口不足解決のための一つの手段として労働力の最適配置をするために立ち上げました。

仕事に対する考え方は僕が新卒の頃から大きく変わり。。。

「一生懸命やってさえいれば、 それなりに欲しい物も買えるし、たまに海外旅行にも行ける。ちょくちょく飲みにも行く。 それが担保される人生だろう。だから心身ぶっ壊れない程度に我慢して、ちょっとしたやりがいを見つけて定年まで頑張ろう。そう思い込んでいた事、自分の親がそうだった事、これらがどうやら幻想のようだ。
残念だけどこの流れは不可逆だ。
ただ、急にそんな事言われても困る。自分は何ができて、何で食べていけるのかわからない。さて困ったぞ。」

こんなユーザーのインサイトを拾いました。働き方の選択のためにいざ自分で調べようとしても誰かに相談しようとしても、取れる情報が不足していて且つノイズが多く、それらをまずは誰にでも見える化する事で適切な情報で適切な意思決定をしてもらい、労働力の最適配置を実現していくつもりでした。その第一弾として転職エージェントの可視化です。

おわかりだと思いますが売上には繋がりにくいです。転職エージェントサイドは、競合他社との同質化を嫌い、自分達の介在価値を世の中にアピールしたいニーズが存在していたため受け入れてもらいました。一方で求職者サイドは、潜在的なニーズに対して市場を立ち上げる必要があり、熱意と勇気を持ってあの手この手を投下してきました。結果、潜在ニーズは潜在のままでした。人材系に少しでも携わっている方からはDIGROWはとても好評だった事もあり、求職者はいつかわかってくれるはずだ、から抜け出せなくなっていたように感じます。

当たり前ですが、求職者が増えない事には転職エージェントサイドへの価値提供は成立しません。

少しずつ支持されてはいましたが、残念ながら会社の求めるスピード感に対してプロダクトの成長が追いつかずその差分を埋めるために自分の本意ではない方に向かったり、KGIへの道筋から逸れていく事になりました。

そして、逃げる選択をしました。何を言っても言い訳になるので言っちゃいますけど、要は逃げました。決して病んでるとか、そういうことでは無くいたって健康です。もちろん嫌な事や悔しい事はたくさんありましたけど笑

売上を作る方法はいくらでもありました。しかし、抽象的な表現になりますが、そこに行ったら「労働力の最適配置」というビジョンには戻ってこれなくなる道でした。

事業で売上を建てるのは簡単ではないですが、しっかり考え実行すればいくつか見えてきます。ただ、その意思決定ができなかった。会社から求められている目的が売上なのにその選択ができないというのは、まぁはっきり言って甘えでしょう。
自分が描いたゴールはもっと大きい市場に行けるのにそれをしっかり確証を持って会社に説明できなかった。完全な能力不足です。もっと会社の意向に寄り添いつつプロダクトの方向性を舵取りできる人はたくさんいますからね。

最後まで見届けろとか、途中で離脱すんのかいとか色々とあると思いますが、上に書いたような僕に足りない部分を埋めるために色々考えた結果、今の環境ではどうしてもダメでした。まぁただのわがままですね。

僕がめちゃくちゃ良いと思う事業は悲しい事に儲からないんです。目の前のユーザーに嘘がつけないんです。社会に何かしらギブしたいと考えると、そのギブの原資が必要です。そしてまたややこしいんですが、その原資の作り方にこだわりたいと。そして今の僕のバリューでは現環境で実現する事は難しいと判断しました。

一旦逃げる事で、自分の実現したい事、社会のためになる事に直結すると信じての行動です。 誰にも理解されないしただの言い訳に聞こえると思いますが、自己開示するとそういう事です。

なんかだか内容が薄く言い訳めいていて、かっこ悪いですなぁ。。。
DIGROWや僕がすべき選択肢は色々とありましたし深く深く考えましたが、結果的に不快な想いをする方が出てしまう選択だったように思います。とにかく逃げた以上は「逃げました」と吐き出して自己開示しておかないとなぁと、ここだけは筋を通そうと思った次第です。

本当にすいませんでした。

まぁ、ぶっちゃけ言えない事もたくさんあるのですが、
それはオフラインで笑!

ではまた。




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