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減っていく友達たち

「結婚したり出産したりすると友達みんな疎遠になるよ」
って何回も聞いたことある


これを最近ひしひし感じたので
その話聞いてください。

小学生の頃から知っていたけど、
仲良い訳ではなく、
でも去年から彼女の美容室に通うようになったことがきっかけで仲良くなった美容師の女の子がいた。

彼女は彼氏がいなくて、
でも周りの友達はみんな結婚や同棲をしていて、
本人は自分だけが独り身なことにかなり焦っていた。

私と彼女が仲良くなってきた頃に
「私の周りで彼氏いないの君だけだから!
もう私君がいないと無理!」
みたいなことを言われ始めた。
(これは独身仲間をみつけたというようなニュアンス)

彼女はお酒もあまり飲めないから
街に出向くこともない、
特別な趣味もない、
職場も女性ばかりで出会いがない、
と嘆いていたので一緒に出会いのある場所に飲みに出かけることにした。

何回か一緒に出かけると彼女は私のことを
"男漁り仲間"
と言うようになった。

私はこの辺りから彼女との熱量のギャップが
苦しくなっていた。

「ぶっちゃけ私焦ってないんだよなあ。」
っていうギャップ。

私の周囲には独身を楽しんでいる人たちがたくさんいて、
私自身も自分の時間が充実していて、

「彼氏欲しいねえ」などと言いながら
自分が独身であることにさほど焦りを感じていなかった。
(そんな中で男漁り仲間と呼ばれるのは心外だった。)

彼女との彼氏欲しい熱にギャップを感じ、
一緒にいるときに若干のバツの悪さを抱えながらもヘアカットやネイルなど私の美容面を全てお任せしていたので一緒にいる機会が多かった。

早くあなたに彼氏ができるといいね(切実)
と思っていた時、その子に彼氏ができた。

心底ホッとした。
役割から解放されたような安心感。

本人もすごく幸せそうで、
2人で話す内容はすべて彼女の惚気話になった。
私も解放された嬉しさも相まり、幸せそうな彼女をよかったねえという気持ちで見ていた。

そして彼女たちは付き合って3か月で同棲を始め、その新居に初めてお邪魔することになった。

その日が私がこのnoteを書くきっかけになった日。

彼女がごはんを作ってくれて、
彼女とその彼氏とわたしと3人で食べた。

それまで彼女と会うときは
彼氏の惚気や愚痴が100%だったが、
その場に彼氏がいるからそんな話もできない。

「最近どう?」と私の話になり、
最近の恋愛話をした。

元々彼女は人の話をうんうんと聞いてはいるが
リアクションを取るタイプではなく、
隙あらば自分の話に飛んでいく
典型的な話したいタイプなので、
私が自分の話をしてもリアクションが薄く
「話さなければよかった」と思うことが多い。


それでもこの場でトピックが足りないので
仕方なく自分の恋愛話をしたところ返ってきた
リアクションが「若いね」だった。


ショックだった。
いきなりすごい勢いで突き放された。
”私はもうあなたと一緒じゃないよ”って。

そして馬鹿にされているような気もした。

あんまり話したくないなと思いながら話したことも相まって怒りすら沸いた。

”こないだまで重いくらいすがってきてたのに”
”彼氏がいることがそんなに偉いのかよ”
湧き出てくる感情が収まらなくて
本当に不快だった。

冷静になって考えてみればこの違いは
「ライフステージ」の差だった。

私と彼女はそもそも人生における
価値観がまったく違う。

恋愛に関する価値観も
それを取り巻く生き方に関する価値観も
周囲の人間の状況も、趣味嗜好も。

そんな私たちがただ”彼氏がいない”という
一点の共通点だけで親しくなった。
その共通点がなくなった時に関係が変わるのは
すごく当たり前で自然なことだと思う。

状況が変われば関係性も変わる。
彼氏がいない不安を紛らわせたくて繋がった関係は片方に彼氏ができれば必要がなくなる。

それが今回の出来事の全てだった。

でもやっぱりそんな簡単な話ではなくて、

「彼氏できたんだ、
お互い彼氏いないから一緒にいたんだもんね、
じゃあもう必要ないね!バイバイ!」

なんてことにはならなくて。

一緒にいる時間が増えれば湧いてくる情とか期待とかの副産物があるから私はこんなにも悲しさや悔しさの感情を伴っているし、やるせない気持ちになっている。

ライフステージが変わることで
関係性が変わることは自然なことだけど、

変わらずに続いてほしい関係は、確かにある。

でもたとえ関係性が変わったとしても
疎遠にならない存在も確かにいる。


そういう存在だけを大事にしていけば
いいのかもしれないね。

あなたはどう思う?





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