見出し画像

クラシカロイド~史実のベートーヴェン(3)

ベートーヴェン生誕250年クラシカロイド再放送記念の放送される
「宇宙(そら)からのアンコール」のムジーク曲

「交響曲第9番」

作曲されたと思われる前後の住居と彼の歴史をお話したいかと思います。

コロナ禍で渡墺することができませんので、今回も文末にGooglemapを添付しております。
衛星写真やGoogleEarth等、家の周り等を堪能していただけると幸いです。

(今回はベートーヴェンの葬儀を行った教会から歩いてすぐにある、お菓子屋さんの店頭写真です)

第9の生まれた場所はウィーンに2か所、バーデンに1か所あります。第9はボンにいた頃から、シラーの詩「歓喜の頌歌 An die Freude」を合唱曲にすることを考えており、友人からシラー夫人に宛に、この詩を使って作曲する旨を手紙を書いて送ったそうです。
紆余曲折を得て、1815年頃から第九の作曲に着手。歓喜の歌の旋律がほぼ出来たのが1822年、1824年に初稿が完成。1824年5月7日に初演されました。

*一か所目「第9の家」(ハイリゲンシュタット)
*二か所目「ベートーヴェンハウス」(バーデン)
*三か所目「第9を完成させた家」(ラントシュトラーセ)
*初演の地「ケルントナートーア劇場」(1区)

*一か所目「第9の家」(ハイリゲンシュタット)

画像1

画像2

ハイリゲンシュタットにあるこの建物は、1817年ベートーヴェンが交響曲第9番を作り始めた場所になります。現在はホイリゲ(ワイン居酒屋)になっており、ワイナリー「Weingut Mayer am Pfarrplatz」が経営しています。日本でもこのワイナリーのワインを購入する事ができます。中にはベートーヴェンの肖像画が描かれているラベルがあるワインもあります。味は、すっきりとした感じで日本酒に近い感じで非常に飲みやすい方だと私は思っています(これだけは人によって感じ方が違うので何とも言えませんが)
この建物の角にある像は聖フロリアンの像で、ベートーヴェンがいた頃から残っているものでございます。隣の教会は17世紀後半にトルコ人により破壊され再建された「聖ヤコブ教会」になります。この教会の牧師により、「ウィーンベートーヴェン協会」を設立し、「ウィーンベートーヴェン国際ピアノコンクール」では、この教会の牧師の名前を冠した賞があります。

画像6

画像7

*二か所目「ベートーヴェンハウス」(バーデン)

1823年8月。バーデンにて第9の作曲に勤しんでいました。このバーデンには幾度も夏の保養のため訪れている街であり、バーデンにあるベートーヴェンハウスは、第9の作曲をした場所となっています。元々は銅細工職人の家でした。2014年に修復され壁の色も当時のオリジナルになっているそうです。ウィーンから電車で20分ほどで行ける人気な場所になっています。
(なお、写真はございません。すみません!)

*三か所目「第9を完成させた家」
             (ラントシュトラーセ)

画像3

画像4

1823年10月末、バーデンからウィーンに戻ってきたベートーヴェンは、この家で第9の細かい部分の仕上げなどを行い、完成させた家が3区にあります。
ちょうどこの頃、甥のカールがウィーン大学に入学。
完成させたのは翌年24年2月。その間にディアベリ出版社からディアベリが作ったワルツを基に変奏曲を50人の音楽家に依頼。その時、ベートーヴェンは提示されたワルツが気に入らなくて、世話になっている以上立派な作品をと作ったのはいいが、最後の方になると原曲の形が見えないくらいの作品になったと言われている。
この場所は、市民公園に程近いところにあります。

*初演の地「ケルントナートーア劇場」

画像5

1824年5月7日、ケルントナートーア劇場にて第九の初演が行われました。1870年に取り壊され、現在はホテルザッハーとなりました。
ホテルザッハーは「ザッハトルテ」を作った事で有名。日本では「ザッハー」のザッハトルテを入手するのは難しく、作る権利で争った「デメル」のザッハトルテなら比較的入手しやすいかと思います。このホテルで出されているお茶は、デンメアウィーンのザッハブレンドだそうで、こちらも日本直営店がありますので手に入りやすいです。
この地でヴィヴァルディが亡くなり、近くにあるカール教会の共同墓地に埋葬されました。モーツァルトと同じく、今もなおどの辺りに埋葬されたかははっきりしていません。

*今回の場所

Beethoven-Wohnhaus(ハイリゲンシュタット)
Ungargasse 5(3区ラントシュトラーセ)
ホテル・ザッハー(1区)
Beethoven-Haus(バーデン)
*順序不同

写真は当方が撮影したものです。無断転載はおやめください

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?