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「海外の大学に進学した人たちはどう英語を学んだのか」

「海外の大学に進学した人たちはどう英語を学んだのか」(加藤紀子 ポプラ新書)

教育ライター・ジャーナリストの著者による、日本から海外の大学に進学した人たちの英語学習法の本。「ネイティブと同じ土俵に立たない」の副題が印象的である。

第1章「日本の学校に通いながら、英語をどう学ぶのか」では、日本にいながら高い英語力を身につける8つの秘訣と、実際にどう英語を勉強したのか4名のリアルなインタビューが載っている。英語がバリバリというわけでもなく、「英語は楽しい」と思う経験や、小さいころからの強いあこがれや目的意識が重要であるとのこと。

第2章「世界で使える英語は、どうすれば身につくのか」では、言葉の壁を乗り越えるためのマインドセットとして、そもそも生きてきたバックグラウンドが違うのだから、同じ土俵に立たず、広い意味でのコミュニケーション力を身につけて乗り切ることの大切さを述べている。

第3章「身につけた英語を、どう社会で活かすのか」では、海外大学に進学する人たちが増えている背景や、開成などの進学校からの海外大学進学の現状、さらには英語は進路にどう活かせるかなどについて書いてある。英語力も重要だが、多様なバックグラウンドの人たちと怯まず向き合える留学経験のある日本人が価値ある人材となると述べている。奨学金の情報やコミュニティカレッジからの編入など、現実味のある話が多く、絵空事でなく地に足の着いた選択肢として留学を考える上で参考になる。

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