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細かいミスほど積み上げた方が良い試行錯誤ができるという話【ユタカジン】

 おはようございます!今日も今日とてタスクシュート、ふぃるです。

 さて、ユタカジン投稿2回目です。
 今後も水曜日9時に投稿してまいりますので、ゆるっとお付き合いいただけますと幸いです。

 今回は、ミスと試行錯誤の関係について語っていこうかと思います。

 そもそも、ミスは減らした方が良いのでしょうか?

 何を言っているんだ、と言われそうですが、視点を変えると結構難しい問題だということに気付いていただけるかと思います。

 ミスを極限まで減らして、大事なところで痛恨のミスが発生する場合と、細かいミスを繰り返した挙句、大事なところでもリカバリー可能なミスをするもののなんとか終了する場合と、どちらが良いのか?と質問するとわかりやすいでしょうか。

 それは極論だろう?と言われる方もいるかもしれません。
 そこで、ミスのメカニズムと、細かいミスはした方が良いと私が考える理由について論じていきましょう。

【前提】今論じているミスについて

 先ほど、ざっくりとミス、と言ってしまいましたが、どのミスのことを論じているのかを定義しないと、正しく伝わらなくなるでしょう。

 そこで、細かいミスをした方が良い、と言っているのはどのミスのことを現しているのかについて定義していきます。

細かいミスを積み上げるべきはヒューマンエラー

 今回論じているミスは、ヒューマンエラーのことを指しています。

 いわゆる、人間である以上完全に防ぐことが出来ない、人間の能力の限界により発生するエラーです。

 たとえば、目の前は見えていても周囲は見えなかったり、時間が経つほど集中力が低下したりするのは、人間の変えられない特性です。
 だからこそ、エラーは起きてしまうものと考えておくべきなのです。

 このミスを0にしようというアプローチは、ほとんどの試みで徒労に終わるのですが、ここに力を入れる人が良く現れるのも事実として存在します。

ヒューマンエラーはなぜ起こるか

 では、そもそもヒューマンエラーはなぜ起こるのでしょうか?

 よく言われるのは、以下のような理由です

  1. 不注意 作業以外のことに意識がいって注意散漫になったり、反対に作業に集中しすぎて周囲への注意が欠如したりする

  2. 意識低下 長時間作業や単調な作業は、注意力や集中力の低下を招きます。ぼんやりしてミスをしやすい状態になる

  3. 疲労 疲労が蓄積していると、通常の動作ができなくなったり、集中力が持続できなくなったりして、ミスを起こしやすくなる

  4. 錯覚 指示を聞き間違えたり、状況を見誤ったりすることで発生するエラー。思い込みや勘違いなど、認知ミスが原因になる

  5. 経験不足 未経験者や作業をよく理解しない人が引き起こしやすいエラー。経験不足や学習不足がミス誘発の原因

  6. 慣れ 慣れによる気の緩み、または、危険軽視による確認不足などが原因で発生するエラー。熟練作業者が引き起こしやすいエラーの1つ

  7. 連絡不足 申し送り事項が行き渡っていないなど、作業者同士のコミュニケーションや情報周知が不十分なときに発生するエラー。複数の人が関与する工程などで起こりやすい

  8. マニュアル不備・違反 作業手順が正確に決まっておらず、作業者が代わるとエラーが発生するようなパターン。決まった手順があっても、作業者が順守しないことでエラーが起きることも考えられる

  9. リスク放置 危険に気付いているのに、対策を後回しにしてエラーが起こるケース。当事者意識が不足していたり、安全性より納期のほうが優先されてしまうときなどに起こりやすくなる

 こうしてみてみると、これらのミスを全て0にすることは不可能だとわかっていただけると思います。

 絶対に起こるとわかっているミスなのですから、対策の取りようもあると思われるかもしれませんが、その対策に対してミスを起こすこともままあります。
 結果として、0にはならないというのは事実であり現実でもあります。
 では、どうすればよいのでしょうか?

ミスとは本当に悪いだけのことなのか?

 ここで、一つ思考実験をしてみましょう。

 考えるべきことは、ミスとは本当に悪いだけのことなのか?です。

 脊髄反射的に、当然悪いことでしょう!とは行かないでください。
 良いか悪いかの2択を強いれば悪いことです。
 それは私も否定しません。

 ですが、2択を捨てて、条件付けで考えてみたらどうでしょう?

 例えば、どうにも作業に集中できていない時に、その状態を自分では認識できていない場合。
 ミスなく進んで、その状態でも問題なく仕事ができると考えました。

 そうすると、自分の体に無理をかけます。

 その無理がかさんでくれば、いつかどこかで大きなミスになるでしょう。もしかしたら、とても致命的なタイミングかもしれません。

 そのかわり、作業に集中できていない時に細かいミスが発生したとしたら?

 そのミスが、今の状態では仕事がうまくいかないんだ、と教えてくれるわけです。

 結果として、今の小さなミスが将来の大きなミスを防いでくれたわけです。

 こういうミスは、悪いミスとは言い切れないのではないでしょうか?

ミスを基に試行錯誤をすることで同じミスを防げる

 だからこそ、ミスを恐れて手を短くしてしまうのも勿体ないと私は考えています。

 いざと言う時のために、常に大きく手を広げておく。
 手を広げれば広げるほどミスが増える。
 増えたミスがなぜ起きたのかを考える。
 ミスが起きた理由がわかる。
 その理由を記録する。(記憶するでもいいですが、記録の方が振りかえれるのでおススメ)
 同じミスを繰り返さないように、そのミスを生かす。

 このサイクルを繰り返すことで、ミスは自分のナレッジに変わります。
 このナレッジは他者の役にもたちますが、一番のメリットは自分の役に立つ最強の取扱説明書になるということです。

 これを今日一つだけ作り上げることが出来れば、明日の自分への最高のプレゼントになるのです。

100日チャレンジで身につけてほしいマインドセット

 現在、100日チャレンジ7期が進んでいますね。

 7期の報告でよく見る報告に次のようなものがあります。

  • ~が上手くいかなかった

  • ~ができなかった

  • ~してしまった

  • ~すればよかった

 他にもいろいろありますが、特に特徴的なものだけ列挙してみましたが、これらは全て、チャンスです。

 試行錯誤をすることで、自分の取扱説明書を充実させるチャンスです。

 今気づけたことで大きなミスをなくすことが出来るチャンスです。

 そのチャンスを大きく生かしていきましょう!
 そして、大きなミスを防ぐために小さなミスを恐れないで行きましょう。

 細かいミスこそ、沢山積み上げることでよい試行錯誤ができるのですから。

最後に

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