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ビリー・ザ・キッド、死の真相―結辞

※『ビリー・ザ・キッド、死の真相』に関する説明は「はじめに—コンテンツ紹介」にまとめています。

※結辞は1933年に歴史家のモーリス・ガーランド・フルトンが付け加えた文章であり、ポーの文章ではない。

この書籍における語りの参考として、 ビリー・ザ・キッドの審問検死と埋葬に関する補遺として検視陪審の発見を加えておくのが適切だろう。これまで古い文書は全てが完全に出版されていないように思われる。 そうした文書は、パット・ギャレットがウォレス長官から申し出があった報酬を受け取る権利を確立するために提出した証拠の一部として収められて以来、約五〇年にわたってニュー・メキシコ準州文書局に埋もれていた。そうした証拠は、残念なことにはっきりしたものでもなく説得力に富むものでもない。なぜならウォレス長官が辞任してシェルドン長官が就任した新しい体制において五〇〇ドルの報酬の支払いが差し止められたからである。それは役人の専門的な手続きによって行政的な行為ではなくウォレス長官の個人的な問題にされてしまった。そうした不測の事態に対抗するためにパット・ギャレットは弁護士のチャールズ・W・グリーンの助けを借りて自らの主張を開陳して、その主張を支持するために検視陪審の証言を提出した。検事総長がその問題を検討して、ウォレス長官の不在時に準州書記官のW・G・リッチに報告した。リッチは、申し出は合法であり報酬をギャレットに支払うべきだという問題を提起したようだ。

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